鳥類学者川上和人×漫画家マツダユカ「トリノトリビア」

神社参拝をしていると自然に接する事が多く、鳥をよく見かけます。
さながらバードウオッチングのよう。

「バードウオッチングもいいなぁ」と興味がムクムクと湧き上がってきたときに本屋さんで見つけたのがこちら。

鳥類学者川上和人×漫画家マツダユカ
トリノトリビア

トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える野鳥のひみつ 鳥類学者がこっそり教える野鳥のひみつ [ 川上和人 ]

価格:1320円
(2024/5/5 08:29時点)
感想(8件)

可愛らしいイラストの表紙と「Amazonランキング鳥類学部門第1位」という謳い文句、「鳥類学者がこっそり教える野鳥のひみつ」というキャッチコピーの吸引力がすごい。

 

「トリノトリビア」の読みよすさは、鳥類学者川上和人氏のユーモアあふれる飾らない筆舌と、漫画家マツダユカの柔らかいコメディータッチなマンガイラストです。

 




 

内容に合わせたマンガで野鳥の生態を知りつつ、コミカルな4コマ漫画で親しみがわきます。

また、文章からは、鳥類学者だからといって「なんでもしってんぜ」といった傲慢さは全く感じられず、川上和人氏の視野の広さとユーモラスな会話術に驚かされます(もちろん、野鳥の生態にも驚かされますが)。

野鳥だけでなく、メディアや時代の流行など、日常や流行のカルチャーなども交えて説明してくれるのでクスリと笑えます。

 

例えば、メジロの舌についての話でペンギンの口内についても説明。

その際の紹介がクスリとさせつつ、「ペンギンを見かけることがあれば、是非とも口元を注目しよう」と思いました。

(前略)彼らの舌はまるで地獄絵図の針の山のようにトゲだらけです。舌だけでなく口内の天井部分もトゲだらけで、食べられた魚にとって、そこはアイアン・メイデン(※)です。
動物園でペンギンがあくびをしていたら、ぜひご覧ください。生まれ変わっても、南極の魚にだけはなるまいと心に誓うことでしょう。
※アイアンメイデン…中世ヨーロッパの拷問道具。人型の枠の内側にトゲがいっぱいついている恐ろしい道具です。
※引用元:鳥類学者川上和人×漫画家マツダユカ「トリノトリビア」(西東社)

 

また、メジロが花の蜜を吸う様子には…

(前略)冬になるとツバキの花に顔をもぐりこませ、くちばしや目先を黄色い粉まみれにさせています。その姿はアメ食い競争に熱中する小学生のごとしです。(後略)
※引用元:鳥類学者川上和人×漫画家マツダユカ「トリノトリビア」(西東社)

思わず想像しクスリ。

 

果物が大好きなヒヨドリのおなかがゆるい理由については…

(前略)果実を食べてもらっても完全に種子が消化されてしまうと、植物にとっては食べられ損です。そこで、そういった植物は、実や種にちょっと毒をもっていることがあります。その毒があるせいでひよどりはおなかがピーピーして、消化前に種を排出することになります。
植物がヒヨドリに下剤入りの植物を用意…と、と考えると、ちょっとヒヨドリがかわいそうになりますね。
※引用元:鳥類学者川上和人×漫画家マツダユカ「トリノトリビア」(西東社)

表現にクスリ。

 

「トリノトリビア」は、スズメやカラスなどの身近な野鳥から、野鳥の食事事情、恋愛事情、育児、からだのつくり、鳥にまつわるエトセトラと6章でまとめられています。

1つの話に対して、4コマ・解説・ミニコメントと読みやすい構成になっていますので、さっくりと読めます。

小学生から大人まで楽しめる、野鳥について知る入門書としてもピッタリ。

「トリノトリビア」を読んだ後は、外で見かける野鳥への見方が変わる事まちがいなしです。

 

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