2回目の貫井徳郎さんの「愚行録」。
しかも2017年に映画化された作品。
読み終わった今は、誰があの役をやっているのか気になる。
機会があれば、DVDで観てみようかな。
購入時に読んだのですが、その内容はきれいさっぱりと忘れています(歳だから!?)。
ので、もう一回。
※ここから先はネタバレを含みます。
この話は、この「愚行録」では、事件に関係している人がインタビューに答える形式で進行されています。
評判の良い理想的ともいえる4人家族の惨殺事件。
読み手は、関係者へのインタビュー、そして犯人との会話を交互に読み進めていくことで、事件の真相がみえてきます。
語る人の話から状況が少しずつ見えてきて、人によって話が食い違うのでそこから推理していくのも楽しい。
様々な人の視点で語られるので、人によってこうも違うのかという驚きも。
被害者夫婦の印象が二転三転します(奥さんはそうでもなかったか…)。
しかも、関係者(実は犯人)の会話で、インタビューされている人とはまた違った事件の見え方ができます。
犯人が会話している相手は、「お兄ちゃん」。
自分の幼少期から犯行にいたるまでを、無邪気に語ります。
この犯人は、関係者のインタビュー内容の中に出てきている人物。
読み進めるうちに事件を取材している人が誰なのか、なぜインタビューしているのか、その理由がわかります。
ジャーナリズム的なものかと思っていたのですが、全く違いました。
さらに!
冒頭で紹介された、3歳児の育児放棄による死亡事件。
「何の関係があるんだろうと」と思っていたのですが、最後にその理由も判明。
そう繋がっていくんですね!
読み終わった後、最初にあらすじを読んだ時とは事件への印象が変わりました。
先が気になって気になって…
昨日は家事を若干放置したほど。
なので、本日はしっかりと家事に集中です。