放生寺(読み方はほうしょうじ)は、高田八幡宮(現・穴八幡宮)の別当寺として開創された高野山真言宗寺院。
金銀融通の御礼「一陽来福」創始のお寺で、夜泣きや疳の虫の祈祷「虫封じ」の霊験あらたかな寺としても有名です。
正式名称は「光松山 威盛院 放生寺」。
諸願成就の霊場として御府内八十八ヶ所霊場の三十番札所、江戸三十三観音霊場の十五番札所になっています。
商売繁盛や金銀融通、人間関係の良好な縁結びのご利益で知られる、隣接する穴八幡宮と並ぶスピリチュアルなパワースポットです。

目次
・歴史とご本尊・ご利益
・山門
・放生碑・放生池
・本堂へのお参りの仕方
・お砂踏み霊場の周り方
・神変灯籠堂
・水掛け地蔵
・御朱印・お守り
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
放生寺の歴史とご本尊・ご利益
ご本尊は、南海の補陀楽浄土におられる秘仏・聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)。
世の人々の声を聞き、その苦しみや悩みを救い悪事災難を除くことを御誓願とされている仏様です。
御真言は「オンアロリキャソワカ」。
災難に遭ったときに観音様を一心に念ずると、自由自在に姿を変えて救ってくださるとのことから観自在菩薩とも呼ばれており、三十三のお姿を持つことから観音霊場札所は三十三。
放生寺は江戸三十三観音霊場の15番目札所になります。
放生寺の観音様は古来より融通虫封じのご利益がすごいとして、通称「融通虫封観世音(ゆうずうむしふうじかんぜおん)」と呼ばれています。
ちなみに、ご本尊は年二回の開帳法会で御開帳されています。
その創建は1641年(寛永18年)。
高田八幡宮(現・穴八幡)の別当寺として開創されました。
開山は権大僧都法印威盛院・良昌上人(りょうしょうしょうにん)です。
開創の頃より徳川将軍家から手厚く保護され、三代目将軍徳川家光が参詣した際には、「光松山威盛放生曾寺」の寺号を賜り、徳川家の祈願寺として葵の紋を寺紋に用いることも許されています。
神仏習合時代では放生寺の住職が穴八幡宮も管理し、この辺り一帯は放生寺門前町と呼ばれていました。

放生寺の山門
最寄り駅の東京メトロ東西線早稲田駅3B出口より徒歩2分ほどの場所、諏訪通り沿いに鎮座。
穴八幡宮のすぐ隣で、西参道鳥居のすぐ横に境内に続く参道があります。
もう少し進むと石段も。


入り口には、「一陽来福の寺」と彫られた石碑と寺号碑「光松山 放生寺」。
参道には「江戸三十三観音第十五番」と「御府内八十八箇所第三拾番」、そして「言の葉の碑」も。
「言の葉の碑」には、なかなか良き言葉が並んでいて読みがいあり。




放生寺の放生碑・放生池
坂道の参道を上った右側には放生池。
10月におこなわれる放生会では、こちらに鯉の稚魚を放します。
明治の廃仏毀釈以前は、穴八幡境内南面に放生池がありました。



放生寺の本堂へのお参りの仕方
坂道を上った左側には手水舎。
高野山開創1200年マスコットキャラクターの「こうやくん」が、参拝の手順を案内してくれています。


手水鉢で手と口を浄めたら本堂に。
本堂に上がる際には進行方向左側を歩き、階段途中にあるお賽銭箱に賽銭を納めて鰐口を鳴らします。

本堂堂内にてろうそくと線香を供えしてからお参り(読経)。
お参り後、一般参詣・札所巡拝ともに御朱印をいただきます。
お写経納経の際には納経受領印を受けます。
下りの階段も左側を歩き、お砂踏み修行大師や神変堂、お地蔵さん、馬頭観音などをお参りします。
ちなみに、本堂からは隣接する穴八幡宮の出現殿が見えほど近い。


放生寺のお砂踏み霊場の周り方
本堂左側にある厄除け修行大師の敷石の下には、四国八十八ヶ所霊場全てのお寺のお砂が敷かれてあります。
向かって左側より時計回り(右周り)に「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」と唱えながら巡ることで、一番から八十八番をお参りした御利益をいただけます。
ちなみに、お大師様が厄年(42歳)の時に四国を巡錫された故事にちなみ、當山の修行大師は厄除け大師として親しまれているそうです。


放生寺の神変灯籠堂
手水舎の隣には、「じんべんさん」と呼ばれ親しまれている修験道の開祖・神変大菩薩を祀る神変灯籠堂。
別名「役(えん)の行者」「役の小角(おづぬ)」とも呼ばれている、足腰の弱い方を救済する菩薩様です。
ご真言は「ナム ジンベンダイ ボーサー」。

堂内には、御尊像が描かれたぞうりの形をした當山オリジナル絵馬「神変大菩薩絵馬」がズラリ。
神変大菩薩は山岳信仰の第一人者。
山野を駆け巡って御修行されたことから、特に足腰のご利益があると言われています。

放生寺の水掛け地蔵
神変灯籠堂の隣には水掛け地蔵。
左手に蓮華宝珠、右手に錫杖を持つ僧の姿をしています。
ご真言「オン カカカビサンマエイ ソワカ」。

水掛け地蔵の近くには、「ここで本堂の瓦を見上げてごらん。福がほほえんでいるよ」という何やら気になる立札が。
その通りにしてみると、にっこり笑顔の福の方と目が合いました。



放生寺の御朱印・お守り
御朱印やお守りなどの授与品は、本堂入って左側の授与所でいただけます。
御朱印では、一般参拝用の朱印の他、江戸三十三観音と御府内八十八ヶ所など。
當山マスコットの「小地蔵さん」イラスト入り納経帳も用意されています。
授与品では一陽来福懐中や開運御守懐中、ぞうり御守懐中、根付むびょう、来福満寿、厄除大師御守などさまざまなお守りがあり。
特に江戸天保年間より始まった金銀融通や商売繁盛のご利益で知られる特別なお札「一陽来福」は有名で、頒布の時期(冬至から節分の間)になると大勢の参詣者で賑わいます。
一陽来福のお札は、毎年定められた恵方に向けて冬至、大晦日、節分のいずれかの深夜0時にお札を貼ります。
ちなみに、穴八幡宮では「一陽来復(いちようらいふく)」。
打ち出の小槌に由来し、特に金銀融通や金運上昇のご利益で知られています。
放生寺の「一陽来福」は、除災招福や金銀融通、対人関係の融通にも良いとされています。
放生寺の詳細
放生寺へのアクセス
- 東京メトロ東西線:早稲田駅3B出口より徒歩2分
- 公式サイト:https://www.houjou.or.jp/
放生寺の主な行事・イベント
- 1月:修正会護摩祈祷
- 2月:節分会(星祭)
- 3月:春秋彼岸会
- 4月:春季本尊開帳法会
- 7月:大施餓鬼会
- 10月:放生会
- 毎月1・18・21日:護摩祈祷・読誦会・写経
放生寺近くの神社・寺
| 穴八幡宮 | 東京屈指のパワースポット。冬至から節分に頒布される「一陽来復」御守と神事高田馬場流鏑馬で有名。 |
|---|---|
| 法輪寺 | 穴八幡宮の向かいにある日蓮宗寺院。花手水をはじめ、境内の至るところに花が飾られている花寺。 |
| 水稲荷神社 | 緑豊かな境内には白山羊・黒山羊さんが。社殿裏側の高田富士は見ごたえあり。 |
| 新宿諏訪神社 | 諏訪の霊泉の湧き水が流れる1200年の歴史ある古社。歌人・在原業平にまつわる伝承から「恋の森」と呼ばれています。 |
| 玄国寺 | 諏訪神社の元別当寺。境内には弁天堂があり、御神木の松ぼっくりで知られています。 |
| 宝禄稲荷神社 | 穴八幡宮境外末社。特に宝くじや受験などの当選祈願のご利益で有名で、外れくじ供養もおこなわれています。 |
| 天神町北野神社 | 赤城神社の兼務社で、御朱印もそちらで。個性的な顔をした狛犬がかわいい。 |






