東京都千代田区神田に鎮座する柳森神社(読み方はやなぎもりじんじゃ)、またの名を柳森稲荷神社は、室町時代に太田道灌公が江戸城の鬼門除けとして創建したスピリチュアルなパワースポット。
境内にはたぬき像が奉納されていることから通称「おたぬきさん」とも呼ばれる、江戸三森の一社(他は椙森神社・烏森神社)です。
また、歌川広重の絵などに描かれ、歌にも詠まれる景勝地であった柳原堤に位置していたことから「土堤の稲荷」。
江戸城の鬼門除けであったことから「方除いなり」。
金亀山稲荷つまり城中火防の社であったことから「火防のいなり」とも呼ばれていました。
秋葉原を舞台としたゲームアニメ「シュタインズ・ゲート」で登場する神社のモデルになっていることからも、聖地巡礼で訪れる方も少なくありません。

目次
・歴史とご祭神・ご利益
・鳥居
・富士宮浅間神社(富士塚)
・境内
・たぬき像
・社殿
・福寿神祠
・幸神社
・金刀比羅神社
・水神厳島大明神・江島大明神
・明徳稲荷神社
・秋葉大神と力石
・御朱印・お守り
・アクセス
・近くにある神社・寺
柳森神社の歴史とご祭神・ご利益
主祭神は倉稲魂大神(くらいなたまのおおかみ)。
さらに境内には多くの神様が祀られています。
幸神社…伊弉冉命(いざなみのみこと)・稚産霊命(わくむすひのみこと)・倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・誉田別命(ほんたわけのみこと)
福寿神祠…福寿神(徳川桂昌院殿)
金刀比羅神社…大物主神(おおものぬしのかみ)
水神厳島大明神・江島大明神(えのしまだいみょうじん)
秋葉大神…迦具土神(かぐつちのかみ)
明徳稲荷神社…宇気母智神(うけもちのかみ)
富士宮浅間神社…木之花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
などなど…多くの神様が祀られているので、そのご利益もさまざま。
特に江戸幕府5代将軍の徳川綱吉の生母である桂昌院(けいしょういん)が信仰した福壽神(ふくじゅしん)は、「たぬき=他に抜きんでる」ということから、立身出世や勝負事・金運向上・商売繁盛・良縁などにご利益があるとされています。
その創建は室町時代の1458年(長禄2年)。
太田道灌が江戸城の鬼門除けとして、柳をこの地にたくさん植え、京都の伏見稲荷大社を勧請しお祀りしたのが始まりです。
もともとの創建場所は現在地と神田川を挟んだ対岸にあたる位置にありましたが、1659年(万治2年)に神田川の堀割工事により現在地へ移りました。
柳森神社の鳥居
神田川沿いの柳原通りに鎮座。
境内は通りよりも低い位置にある下り宮。



道路側から神楽殿の横を見ると鏝絵(こてえ)があります。
まるで鯉が生きているような躍動感あふれる鏝絵です。

柳森神社の富士宮浅間神社(富士塚)
境内に降る階段右側には、多数の富士講の石碑が置かれている富士塚。
火成岩が積み上げられ、富士講関連石碑群が置かれています。
そして、富士塚といえば富士宮浅間神社。
火難除け・安産・子授けなどのご利益がある木之花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が祀られています。


柳森神社の境内
鳥居は南向きですが、社殿は東向きに鎮座。
神田川沿いには多数の境内社が並んでいます。
社殿よりも鳥居にかかっている扁額には、奥に鎮座する境内社「おたぬき様」の「福寿神」。


柳森神社のたぬき像
鳥居のところには、狛犬ならぬ何とも個性的なたぬき像がドン!
タヌキを神獣としているのはなかなか珍しい。
お腹が大きいのは懐妊しているメス狸。
福寿神のご神体はお腹の大きな雌狸だからでしょうか。



ママ狸の背後には、違う方向を向いている雄たぬきの像。


柳森神社の社殿
1930年(昭和5年)に再建された社殿。
お賽銭箱には稲荷社の「抱き稲」。
天水桶の方には「抱き稲に宝珠」。

京都の伏見稲荷から勧請されているので、両脇に立っているのはたぬきではなく子持ちと珠持ちの神狐像。


柳森神社の福寿神祠
社殿右側に鎮座するのは、通称「おたぬき様」こと福寿神。
福寿神祠は、徳川綱吉の生母である桂昌院が江戸城内に建立し、大奥の女中たちから信仰を集めたとされている神社です。

桂昌院は庶民の出身(八百屋の娘)でしたが、三代将軍徳川家光の側室となり、五代将軍となる徳川綱吉を産み、綱吉が将軍となった後に官位は従一位とどんどん出世。
そのことから、「玉の輿」の語源になったとも言われています。
おたぬき様と呼ばれるようになったのも、「他に抜きん出て」出世を果たし「玉の輿」の代名詞にもなったことから、「他に抜きん出る → 他抜き → たぬき」。
玉の輿や出世開運、勝負運向上、立身出世、勝負事・金運向上のご利益があると言われています。
社殿前にもたぬき像。


柳森神社の幸神社
おたぬき様の左隣には幸神社。
幸神社(さいのかみのやしろ)には、伊弉冉命(いざなみのみこと)・稚産霊命(わくむすひのみこと)・倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・誉田別命(ほんたわけのみこと)。
そのご利益は五穀豊穣・商売繁盛・武運長久・除災招福・夫婦円満・子孫繁栄・長寿繁栄・縁結びなどです。
もともとは芝増上寺大門付近にありましたが、増上寺の寺域拡張の為、現在の富山町に移動。
戦時中に預かり、その後に合祀されました。

柳森神社の金刀比羅神社
おたぬき様の右隣には、大物主神(おおものぬしのかみ)を祀る金刀比羅神社(ことひらじんじゃ)。
そのご利益は国土安泰・産業振興・五穀豊穣・商売繁盛・家内安全などです。


柳森神社の水神厳島大明神・江島大明神
金刀比羅神社の隣には、水神厳島大明神(すいじんいつくしまだいみょうじん)と江島大明神(えのしまだいみょうじん)。
いわゆる弁天様です。
そのご利益は商売繁盛・芸事上達・航海安全・交通安全・金運上昇などです。
社の前には狛犬ならぬ龍が。


柳森神社の明徳稲荷神社
水神厳島大明神・江島大明神の隣には、宇気母智神(うけもちのかみ)を祀る明徳稲荷神社。
そのご利益は五穀豊穣・商売繁盛・家内安全・芸事上達などです。

柳森神社の秋葉大神と力石
明徳稲荷神社の隣に鎮座するのは、迦具土神(かぐつちのかみ)を祀る秋葉大神(あきばのおおかみ)。
そのご利益は火難除け・産業振興・金運上昇などです。

秋葉大神の社の右側には13個の力石が現存しています。
大正時代に力比べて有名だった神田徳三こと飯田徳三とその一派が使っていた力石なのだとか。

柳森神社の御朱印・お守り
社務所は常に開いているわけではなく、御朱印は神楽殿の下に置かれているセルフスタイル。
授与品では、昔は親子たぬきのお守りを頒布されていたそうです。
ちなみに、社務所近くにはベンチが置かれ、休憩されている方も多数。
地域猫のお猫さまもいるようで、ひそかな猫スポットになっています。
柳森神社の詳細
柳森神社へのアクセス
- 都営新宿線:岩本町駅より徒歩2分
- 各線:秋葉原駅より徒歩3分
柳森神社近くの神社・寺
| 講武稲荷神社 | 火伏せの神、芸事上達・商売繁盛の水商売の神として信仰されている秋葉原の隠れ鎮守。 |
|---|---|
| 出世稲荷神社 | 震災と戦火による焼失を免れたことから、火伏のご利益でも有名。柳森神社境外摂社。 |
| 花房稲荷神社 | ビルとビルの隙間に鎮座する小さなお稲荷様。 |
| 延寿稲荷神社 | 土井能登守初代利房が江戸の屋敷神として創建。明治維新後、この地の守り神に。 |






