東京のビジネス街にある愛宕神社(読み方はあたごじんじゃ)は、23区内にある天然の山の中では1番高い、標高26メートルの愛宕山の山頂に鎮座。
まさに都会のオアシス的存在の守り神です。
商売繁盛を願う商人たちから篤い信仰を受け、現代でも事業の成功や出世、転職など仕事関連の祈願に人気。
特に「出世の石段」は有名で、スピリチュアルなパワースポットになっています。
また、境内には神社で飼われている白猫ちゃんもいるのだとか!?
会えたらラッキーです。
目次
・ご祭神・ご利益
・歴史
・出世の石段(男坂)&女坂
・神門
・招き石と社殿
・太郎坊社・福寿稲荷社・大黒天社
・児盤水の滝と弁財天社
・地蔵菩薩像
・お茶屋「山の上の茶屋」
・御朱印・お守り・おみくじ
・駐車場
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
・近くのおすすめグルメ
愛宕神社のご祭神・ご利益
主祭神は、火の神様である火産霊命(ほむすびのみこと)。
配祀されているのが、水の神・罔象女命(みずはのめのみこと)、山の神・大山祇命(おおやまづみのみこと)、武徳の神・日本武尊(やまとたけるのみこと)、武士の戦勝祈願として信仰されていた将軍地蔵尊(愛宕権現)、巳年・辰年の守り本尊の普賢大菩薩。
境内末社には太郎坊神社、福寿稲荷神社、弁財天舎、恵比寿大黒社とあります。
火伏(防火、防災)や商売繁昌、恋愛・結婚、縁結びなどのご利益があるとされています。
愛宕神社の歴史
徳川家康公の命により、防火の神様(防火の総鎮守)として1603年(慶長8年)に創建。
総本社は京都にある愛宕神社です。
庚戊本社をはじめ末社仁王門、坂下総門、別当所など将軍家の寄進で建立されましたが、江戸大火災で全焼。
1877年(明治10年)に本殿・幣殿拝殿・社務所が再建されるものの、関東大震災や大空襲により太郎坊神社以外が全て焼失。
1958年(昭和33年)に氏子中の寄付により、御本殿・幣殿・拝殿などが再建され現在に至ります。
愛宕神社の出世の石段(男坂)&女坂
愛宕神社には、正面入口の大鳥居と出世の石段を登った先にある一の鳥居と2基あります。
そして大鳥居の先には、傾斜角度40度の急勾配石段「出世の石段」。
前にはがっしりした体格の青銅製狛犬。
この石階段が「出世の石段」の呼ばれるようになったのは、家光公が所望した石段の上にある梅を、曲垣平九郎(まがきへいくろう)が馬にて駆け上がり献上したことから。
当時は歩いて登るのもやっとなほどの急勾配で、馬に乗って登るなど命を落としてもおかしくないほどでした。
そんな中でやってのけたのですから、家光が平九郎を「日本一の馬術の名人」と褒め称え、彼の名が一躍有名になったのも当然ですね。
ちなみに、これ以降、何人かが挑戦して3名の成功が知られています。
3人目は1982年(昭和57年)というのですから驚きです。
もちろん、馬に乗って石段を駆け上がっています。
また、井伊直弼が暗殺された「桜田門外の変」においては水戸藩浪士の集合場所でもあり、勝海舟と西郷隆盛が会談前にここから江戸市中を見渡し江戸城無血開城につながった場所。
だからか、出世階段近くにある顔パネルには、出世階段看板と江戸城無血開城会談の地看板が用意されています。
石段は何段あるのかというと、その段数は全部で86段。
一気に登るには楽ではないことからも、息切れ必須の登頂となります。
別名「男坂」と呼ばれており、その傾斜からも階段を上るのがちょっと怖いほど。
登りながら後ろを振り向くのもなかなか怖いですし、下りもなかなか怖い。
男坂の隣には、男坂よりも傾斜が緩やかな階段の女坂があります。
行きと帰りの両方で出世の石段を昇り降りするとご利益がなくなるとも言われていることからも、帰りは女坂がおすすめです。
ちなみに、ベビーカーや車いす、足腰に不安があるなど階段の昇り降りが困難な場合は、正面階段からちょっと離れていますがエレベーターがあります。
大鳥居向かって左側の愛宕神社前交差点を右折。
トンネル手前左側の愛宕山エレベーターです。
愛宕神社の神門
出世の階段を上った正面には鳥居。
こちらが一の鳥居になります。
社殿の前には朱色の神門。
昔ながらの伝統的な塗装による丹塗りの門です。
江戸幕府ゆかりの場所として、神紋「三つ葉葵」が飾られています。
6月のほおずき市の時には茅の輪が設置され、くぐることで災いを避けられるといわれています。
神門左側には、平九郎が家光公に献上したといわれる将軍梅。
まさに、出世の石段の由来の梅!
境内では、他数か所で梅が楽しめます。
愛宕神社の招き石と社殿
神門をくぐると、左側には不思議な形をした招き石。
この石を撫でると福が身に付くといわれています。
社殿は、手前から拝殿・幣殿・本殿です。
愛宕神社の太郎坊社・福寿稲荷社・大黒天社
境内末社は社殿右奥に位置しており、授与所近くになります。
向かって左側から、天孫降臨の際に道案内をされた猿田彦神(天狗様)を祀る太郎坊社。
宇迦御魂神を祀る福寿稲荷社。
大國主命・事代主命を祀る大黒天社です。
太郎坊社は「愛宕の太郎坊」と古くから尊称されており、開拓・旅行などのご利益がある守護神。
福寿稲荷社にはアクロバティックな狛狐と、控えめに鎮座する狛狐と鎮座。
福徳開運十種の神様で、衣食住・農耕商のご利益がある守護神です。
そして、七福神の二神を祀る大黒天社は、福徳・善心・知恵などのご利益があるとされる神様です。
また、裏参りもこちらから。
通常は閉鎖されていて通れませんが、毎月24日には解放されるそうです。
愛宕神社の児盤水の滝と弁財天社
「出世の石階段」を登った右側には、金の鳥居が立つ龍神様の滝がある池。
鯉がゆったりと泳いでおり、授与所では鯉のエサも販売しているそうです。
龍神様の滝「児盤水(こばんすい=小判水)の滝」は霊験あらたかな名水で、浄化と金運のご利益がいただけるパワースポットです。
ちなみに、平将門の乱の際、源経基がこの児盤水で水垢離をおこない、乱が鎮まることを祈願したといわれています。
ちなみの、池の中には三角点が沈んでいます…。
池の反対側には弁財天社。
市杵島姫命が祀られています。
小ぶりな社殿には見事な彫刻がされていました。
愛宕神社の地蔵菩薩像
弁財天社とお茶屋「山の上の茶屋」の先には地蔵菩薩像。
顔が複数面ある石仏も。
櫻田烈士愛宕山遺蹟碑、起倒流拳法碑もありました。
女坂近くには庚申塔も。
愛宕神社のお茶屋「山の上の茶屋」
女坂近くにはお茶屋「山の上の茶屋」。
ここでしか食べれない珍しいメニューや、神社ならではのメニューが頂けます。
愛宕神社の御朱印・お守り・おみくじ
通常御朱印は1種類。
右上に「伏火之総本社」、真ん中に愛宕神社の印、その右上に芝愛宕山の印が押されたシンプルな御朱印です。
お祭りの日は、添え印がついた限定御朱印が授与されています。
出世の石段があしらわれた御朱印帳もあり。
ちなみに、愛宕神社では書き置きの御朱印は用意しておらず、御朱印帳への直書きのみです。
書き置きに対応していない理由は、紛失された参拝者がいたことによるそうです。
お守りでは、仕事や就活にオススメの金箔御守(勝運御守護)、鳴らして災いを祓う祓い鈴、虹鈴守り、むすび守り(ハート型、水引き型)、ペット守り、弁財天守、しあわせ守り、お清めの塩など各種用意されています。
お守りでは、防火・火伏のご利益が高いことからも火伏せのお札「伏火之神璽」が有名。
ちなみに、京都にある愛宕神社総本山では「火迺要慎(ひのようじん=火の用心)」です。
台所など火のあるところの柱や壁に貼ります
ちょっと変わった授与品では、ボールペン(愛宕神社謹製エスケセン社フローティングペン)なんてものも。
通常バージョンの他、NHKドラマバージョン、干支バージョンなどいろいろと出ているそうで、コレクターの方もいるのだとか!?
おみくじの種類では「人生のみちしるべおみくじ」「恋みくじ」「だるまみくじ」が。
公式サイトでは無料おみくじがひけます。
愛宕神社の駐車場
参拝者専用駐車場は社殿左側。
また、トンネル脇の階段から上がる西参道もこちらに繋がっています。
9時から16時まで駐車できますが、ご参拝以外の駐車や長時間駐車での利用はできません(境内カメラが24時間可動中)。
愛宕神社の詳細
愛宕神社へのアクセス
- 東京メトロ日比谷線:神谷町駅・虎ノ門ヒルズより徒歩5分
- 東京メトロ銀座線:虎ノ門駅より徒歩8分
- 都営三田線:御成門駅より徒歩8分
- 公式サイト:https://www.atago-jinja.com/
愛宕神社の主な行事・お祭り
- 1月:歳旦祭、七草火焚き祭り
- 2月:節分お福分け祭り
- 6月:千日詣り ほおづき縁日、中祭式
- 9月:出世の石段祭(隔年)、大祭式
- 12月:除夜祭 鏡開き式
愛宕神社近くのおすすめ神社・寺
虎ノ門 金刀比羅宮 | ビルの谷間に建つ神社。良縁の神様による良縁祈願セットが人気です。 |
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増上寺 | 徳川家の菩提寺。東京タワーが近い映えスポット。 |
芝東照宮 | 四大東照宮の一つ。ご神木は徳川家光お手植えのイチョウ。 |
宝珠院 | 増上寺の塔頭。徳川家康公の念持仏の弁財天と閻魔大王も安置されています。 |
タワー大神宮 | 伊勢神宮の天照大神を祀る、東京23区内で1番高い場所にある神社。 |
勝林山 金地院 | 德川家康公を開基とした、総本山は京都南禅寺。江戸三十三観音の二十八番です。 |
幸稲荷神社・瘡護神社 | 府内古社十三社。一本線をいれると「幸せ」になる絵馬があります。 |
蛇塚・如意輪観音堂 | 東京タワーの下、もみじ谷にある金運パワースポット。 |
愛宕神社近くのおすすめグルメ
山の上の茶屋 | 神様からのお下がり&オーガニック!愛宕神社境内にあるお茶屋さん。 |
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