いよいよ手術当日です。
本日は絶食！
6時半くらいに看護婦さんがアルジネートウォーターを2本持ってきて、これを7時までに飲んでしまいます。
術後の回復に役立つ飲み物だとか。
同時に、水分摂取が一切不可に！
しばらくすると担当の先生が3名やってきて点滴開始。
点滴のルートは退院までぶっ刺したままなので、慣れない身としてはちょいグロッキー。
ついでに、人工内耳を入れる方の耳たぶにサイン。
その後は、手術のオンコールが入るまで待機です。
予定は1時半。
「当日の状況によって、お時間がズレるかもしれません。逆に遅くなることもあるかもしれません。わかり次第、お伝えしますね」
と、看護婦さんが手術着と昨日履いた医療ストッキング、さらに購入しておいたT字帯（オムツみたいなもの）を持ってきました。
コンタクトや指輪など、身に着けているものはすべて外します。
指に半分埋まっている結婚指輪も無理矢理引っこ抜きました（笑）。
夫が12時ぐらいに到着。
二人してそわそわ？
何気にそわそわしていたいのは夫の方。
こちらは、麻酔で寝ている状態なので…まさに「まな板の上の鯉」状態ですから、あまり緊張感はなし。
寝ていればいいだけですから（笑）。
それよりも心配なのは、術後の痛み…（汗）。
その後、看護婦さんから時間通りに手術が開始される旨が伝えられ、5分前までに用意して歩きで手術室まで行きます。
点滴をつけてるので、それを持って。
手術室のある階に行くと、そこには別家族の方がいらっしゃいました。
今終わって待っているのかなと思いながら、そこで夫と別れて自分は扉の奥に。
そこで、担当の方に手術室へと案内されます。
もう一つ先の扉の先には、コの字の廊下。
手術室がズラリと並んでおり、ほとんどの扉が閉まっています。
自分が連れられた手術室は奥。
それまでテレビで見た事しかないリアルな現場に、ちょい興奮です。
手術室は広く、手術台は暖かい。
麻酔科の先生と助手の看護婦さんがテキパキと準備していきます。
「ちょっと痛いけど我慢してね」と、額に何か押し付け始めたのですが、これがちょっとどころじゃない痛み！
例えるなら、生け花で使う剣山をシート化し、それを額にぐりぐりはめ込もうとしている感じ。
いでででっ！って感じです。
さらに麻酔の先生が、「ちくちくするけど我慢してくださいね～。大きく深呼吸して～」とモニターをみているのか、作業をしながら話します。
口には酸素マスク。
点滴ルートから麻酔が流れ込んでくるのですが、これがまた痛い！！
ナイフで切られて、そこに綿棒をぐりぐり押し付けて、火あぶりしながらロープでぎゅーっと締め付けるような何とも言えない熱くて鋭い痛み！
ちくちくどころじゃないわ！！
どんどん痛みが強くなるので、早く眠らせてくれーと切望。
深呼吸しながら眠くなるのを感じて…やっとの思いで夢の中に入ることができました。
あー痛かった（涙）。
手術は2～3時間ほどで終了したようですが、こちらの感覚では15分ぐらい。
しかもリアルに夢を見ていたので、「起きてくださーい」と言う声で目に飛び込んできた現実（ぼんやりと見える手術室の天井と看護婦さんたちの顔）とがごっちゃになり、一瞬パニックに。
「なに！？なに！？なに！？」みたいな。
「手術は無事におわりましたよー。聞こえが良くなるのが楽しみですね」という主治医のT先生の声が、ものすごく安心感を与えてくれました。
ぼんやりとした頭で事態を把握し、目を閉じてそのままなされるがままに。
移動ベットに移され、病室に移動する感覚だけはわかりました。
病室に戻り、次第にクリアになってくる頭。
病室でもしばらくは酸素マスク着用。
足元には、脚のうっ血を防ぐための装置が。
うーん…
これはいいね。
心配していた痛みにつては、この時点ではまったく痛みはなし。
手術時に施していた薬が効いているので、この後に出てくると。
付き添いの夫は術後に先生から呼ばれて話を聞いているのですが、それまで病室のテレビで再放送ドラマをみていたらしく「ちょうどいいところで…」と悔しそう。
コラッ（怒）
ショーもないことを。
さらに、入院日が伸びた話を。
これにはびっくり。
目が一気に覚めました。
当初、入院が決まった段階で主治医のT先生からは「土曜日退院で」と伝えられていました。
なので、その日に合わせて仕事を調整し、帰りが遅い夫の代わりに娘を見てもらうべく他県に住む母にもご足労。
母もまだ仕事をしている身なので、早めに伝えて休みを取っておいてもらいました。
荷物もあるし場所も遠いので、帰りは絶対に車でないと無理。
かといって、夫は簡単に休みを調節できるほど楽な仕事ではない。
とはいえど、何があるのかはわからないのが手術です。
手術や体調によっては予定通りにいかないこともあるでしょう。
なので、退院日が別日になったのであれば、急いでまた予定を調整です。
T先生が病室に来られた際に、退院日を確認すると…
「手術後は、感染予防の点滴を1週間打たないといけないから」として、月曜日の手術で日曜日までと。
なるほど…
……………
……………
……………
でも、それって、事前にわかることですよね？
先生、もしかしてうっかりしてた？
まぁ、しょうがないとして、急きょ夫には休みの日をチェンジしてもらうことに。
月末の忙しい中、不安しかないけど、ここは頑張って調整してほしい。
また、おばあちゃんは日曜日に帰らないといけないので、とりあえず娘も一緒に連れて行ってもらうことに。
翌日、私と娘の二人を夫が車で回収するといったハードスケジュールになるけど仕方ないか。
術後4時間は絶対安静。
4時間たてば水分摂取も可能で、付き添い付きのトイレだけなら動いていいことに。
基本的には、手術日はずっと寝たきりでした。
