【池尻大橋】火伏せ&子育て稲荷!白蛇縁起の池尻稲荷神社

東急電鉄池尻大橋駅南口から徒歩5分。
首都高速3号渋谷線沿いに鎮座する池尻稲荷神社は360年以上の歴史ある神社であり、稲荷信仰の総本社「伏見稲荷大社」稲荷講の一社です。

かつては江戸入りする人々が道中の無事を祈願する場所として賑わい、今でも遠方から参拝に訪れる人が少なくありません。

境内の手水舎は、涸れずの井戸として昔から重宝されてきた「薬水の井戸」が引かれており、境内社には学業成就・技芸上達のご利益があるという清姫稲荷神社水神社が鎮座しています。

世田谷 池尻稲荷神社 社殿





目次
歴史とご祭神・ご利益
鳥居
薬水の井戸
境内
社殿
清姫稲荷神社
水神社
神楽殿
おまもり・御朱印
鑑定祈祷
お祭り(例大祭)
駐車場
アクセス
主な行事・お祭り
近くにある神社・寺
 

池尻稲荷神社の歴史とご祭神・ご利益

御祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)。

明暦年間(江戸時代の初期)に旧池尻村・池沢村の両村の産土神として創建。
火伏せの稲荷」「子育ての稲荷」として信仰されてきました。

その他、商売繁盛、除災厄除、芸能上達、学業成就、金運、火難除け、子授、安産、病気平癒などさまざまなご利益があるといわれています。

また、大山道(矢倉沢往還)に面していることから、江戸からの大山詣で旅人が水を求め、道中の無事を祈願するために立ち寄ったとされています。

 

池尻稲荷神社の鳥居

池尻稲荷神社の鳥居は、国道246号(玉川通り)沿いと旧大山街道沿いの2ヵ所。

首都高速3号渋谷線沿いの鳥居には奉納提灯がズラリ。
その先には、薬水の井戸元、水神社、二の鳥居、手水舎とあります。

世田谷 池尻稲荷神社

世田谷 池尻稲荷神社

世田谷 池尻稲荷神社

 

旧大山街道沿いの鳥居の前には、「少女が奉公先の子どもと涸れずの井戸の水を汲みに来た際にかごめかごめの遊びをした様子」を表現した像が置かれています。

かつてはこちらが表参道でした。

世田谷 池尻稲荷神社

世田谷 池尻稲荷神社

世田谷 池尻稲荷神社




 

池尻稲荷神社の「薬水の井戸」

境内にある「薬水の井戸」は、境内本殿より東側の由緒書き掲示板の下にありました。

世田谷 池尻稲荷神社 元「薬水の井戸」

 

井戸は残っていませんが水脈は健在で、現在は神社の参道脇にある手水舎の引き水になっています。

世田谷 池尻稲荷神社 手水舎「薬水の井戸」
「心洗」と書かれた扁額。己巳の日に参拝したところ、「巳の日 清めの水参道」と書かれたボードがかかっていました。

世田谷 池尻稲荷神社 手水舎「薬水の井戸」

 

京都・伏見稲荷大社の稲荷山に御鎮座する薬力明神の神託「神の道を信じ勤め、その病気の平癒を心に三度祈念し、神の道の薬として飲みほせば薬力明神の力により病気立ち所に快癒す(病気の平癒を心に三度念じ、神の薬として飲みほせば薬力明神の力により、病気立ちどころに快癒する)」から、霊水と伝えられています。

昔は良質な飲用水がなかったため、この井戸水は貴重な水でした。
いかなる渇水時にも涸れたことがなかった事から、「涸れずの井戸」とも呼ばれています。

大正時代、ひどい渇水で周辺の井戸がみな涸れてしまったのに、池尻稲荷神社の井戸水だけは豊富に水が湧いていたという話もあるほどです。

ちなみに、水無月の巳の日はお水取り・銭洗いができるようです。

世田谷 池尻稲荷神社 手水舎「薬水の井戸」

 

池尻稲荷神社の境内

拝殿前は広場となっており、絵馬所や神楽殿などが。

世田谷 池尻稲荷神社 境内

世田谷 池尻稲荷神社 境内

世田谷 池尻稲荷神社 境内

世田谷 池尻稲荷神社 社務所(授与所)
社務所(授与所)

 

池尻稲荷神社の社殿

本殿前に鎮座する狛狐は、右側が親子。
子狐が腕に噛みついているなかなか珍しい?スタイルです。

毎月1・15日の月次祭では昇殿して参拝ができます(希望者は当日午前10時ま
でに社務所受付に)。

世田谷 池尻稲荷神社 社殿

世田谷 池尻稲荷神社 社殿

 

池尻稲荷神社の清姫稲荷神社

本殿向かって左側に鎮座する清姫稲荷神社は、御神体が白蛇ではないかと伝えられています。
智恵の象徴であるヘビは、芸事や学業成就の神として祀られています。

ちなみに社号にある清姫は、平安時代の説話集「大日本国法華験記」「今昔物語集」に安珍・清姫伝説で登場するお姫様の名前です。

想いを寄せていた僧・安珍に裏切られ、怒りで蛇に変化(!?)。
紀州(和歌山県)の道成寺にて鐘ごと安珍を焼き殺した…というお話だそうです。

世田谷 池尻稲荷神社 清姫稲荷神社

世田谷 池尻稲荷神社 清姫稲荷神社

世田谷 池尻稲荷神社 清姫稲荷神社

 

池尻稲荷神社の水神社

手水舎の前に鎮座する水神社には「水の神様=蛇」が祀られており、小さな祠に蛇の絵馬が飾られています。

境内の井戸水(手水舎)が涸れることなく湧き出ているのは、この蛇神様のお陰であるのだとか。

世田谷 池尻稲荷神社 水神社

世田谷 池尻稲荷神社 水神社

世田谷 池尻稲荷神社 水神社




 

池尻稲荷神社の神楽殿

神楽殿は神前式の挙式場としても使われており、少人数や親族だけの結婚式に人気。
結婚式では「水合わせ・千茶結びの儀」を斎行しています。

「水合わせの儀」は、新郎新婦の各実家(故郷)のお水を持参してもらい、御神水(薬力の井戸の水)の入った器に注ぎ合わせる儀式。

お互いの水(環境)で育った新郎新婦が、それぞれの違いを乗り越えて一つになり、新しい家庭を築いていけるようにとの願いが込められているそうです。

「千茶結びの儀」は、神前式の後、社務所会場でお供えしたお水で煎茶を淹れいただく儀式。
大神様のご加護と両家の「結び」を固め、新郎新婦の門出を祝います。

世田谷 池尻稲荷神社 神楽殿

 

池尻稲荷神社のおまもり・御朱印

開運日と言われる巳の日は、自分で作る水守り(限定20体)を頒布しています。

世田谷 池尻稲荷神社 己巳の日 水守

 

「水守をいただきたい」と伝えると、しずく玉・御守袋・手順書がいただけますので、まずは手水舎でしずく玉を清めます。

次に、水神社の社殿の前にある籠にしずく玉を置き願い事を込めます。

祈願したら御守袋にしずく玉を納め完成です。

世田谷 池尻稲荷神社 水守

世田谷 池尻稲荷神社 水守

世田谷 池尻稲荷神社 水守

 

また、池尻稲荷神社オリジナルのお守りとして、習い事・学問・受験合格・スポーツ・仕事・恋愛のご利益がある「上達御守」。

元日・年の最初の己巳の日・初午の日の3日間限定で頒布されている福種銭も人気。

福種銭は一粒万倍の願望成就のご利益がある種銭で、頒布日当日は拝殿前に置かれています。

中には種銭(5円玉)が入っており、おかげを受けられたらお気持ちをお返しするという縁起物です。

近年の防犯意識の高まりから、鍵穴と鍵のイラストが入った「防犯御守」なんてものもあり。

世田谷 池尻稲荷神社

世田谷 池尻稲荷神社 上達御守

世田谷 池尻稲荷神社 絵馬

 

御朱印は、季節やイベントに合わせて頒布されています。
主に狐の嫁入りイラスト入り。

稲荷神社にゆかりのある午の日は午の日御朱印を。
白蛇縁起から60日に1度の己巳の日に特別御朱印。
水無月の巳の日には限定御朱印。
9月には例大祭限定御朱印など、時期によってさまざまな御朱印を目にすることができます。

世田谷 池尻稲荷神社 己巳の日 特別御朱印
己巳の日に頂きました。

 

おみくじでは、池尻稲荷神社オリジナルの「巫女みくじ」が人気。

縁起物入りのガチャガチャ方式となんとも珍しいスタイルです。

世田谷 池尻稲荷神社 巫女みくじ

 

池尻稲荷神社の鑑定祈祷

池尻稲荷神社では、自身にあった才能や適性分野、社幸運、仕事運、恋愛運、使命などの鑑定・開運祈願をおこなっています。

対面鑑定では、鑑定(30分もしくは1時間)と開運祈祷(20~30分)。

オンライン鑑定も受け付けており、鑑定(30分もしくは1時間)。
こちらは奉納金として1,000円を納める必要があります。

 

池尻稲荷神社のお祭り(例大祭)

例大祭は9月。
第3日曜日とその前の土曜日の2日間にて斎行されます。

前日(土曜)の午前中に神輿御霊入れがおこなわれ、午後から煎茶会(神楽殿)、夕方から宵宮祭。
翌日曜は大祭式として、午後から本社神輿宮出し・宮入り、里神楽(神楽殿)です。

メインイベントである池尻稲荷神社の神輿は、1929年(昭和4年)に浅草・浅草・難波氏が制作。
重さ1トン以上ある大きな神輿で、大人70名以上でないと担げないほど。

胴羽目の冴えた木彫りや打ち出し模様など美しい勾欄造りで、その繊細で豪華な佇まいから「貴婦人」と呼ばれています。

 

池尻稲荷神社の駐車場

神楽殿の隣は駐車場。
2台ほどでしょうか?

世田谷 池尻稲荷神社 駐車場

 




池尻稲荷神社の詳細

池尻稲荷神社へのアクセス


池尻稲荷神社の主な行事・祭り
  • 1月:歳旦祭、技芸事始め祭
  • 2月:節分祭、初午祭、紀元祭、祈年祭
  • 3月:稲荷講社祭
  • 4月:勧学祭
  • 5月:菖蒲頒布・子育て祈願祭
  • 6月:茅の輪くぐり、大祓、巳の日・水神祭
  • 7月:七夕献茶祭、形代流し
  • 9月:例大祭
  • 11月:七五三・子育て祈願祭、水神祭、新嘗祭
  • 12月:技芸事納め祭、大祓、除夜祭
  • 毎月1・15日:月次祭

池尻稲荷神社近くのおすすめ神社・寺
上目黒氷川神社 高台にある400年以上の歴史ある神社。目黒富士登山道があります。
三宿神社 世田谷城の支城・多聞寺城の跡地にあった多聞寺が廃寺になったあとにできた、毘沙門天を主祭神とする神社。
教学院 通称「目青不動」と呼ばれる天台宗の寺院。江戸五色不動、関東三十六不動十六番札所です。
世田谷山観音寺 江戸三十三観音第三十二番札所。国、東京都指定の重要文化財を多数保有されているお寺。




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