緑溢れる境内が「森の前鳥神社」として平塚八景に指定されている前鳥神社(読み方はさきとりじんじゃ)は、菟道稚郎子命・大山咋命・日本武尊の三柱の神様「前鳥大神」を祀る相模国四之宮です。
「四之宮大明神」とも称され、修学・学問の神様として知られていますが、なんと就職・転職成就のご利益でも有名です。
また、幸せの松や合格の苑、厄除稲荷社など随所にスピリチュアルなパワースポットが点在。
特に旧手水鉢(宇賀神)は、古から伝わる独自の参拝方法で祈願したいところです。

目次
・ご祭神・ご利益
・歴史
・行き方・駐車場
・鳥居
・鐘楼「勧学の鐘」
・参道
・社殿と幸せの松
・神戸神社・奨学神社
・厄除稲荷社と旧手水鉢(宇賀神)
・御朱印・お守り・おみくじ
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
前鳥神社のご祭神・ご利益
ご祭神は、修学・学問の神様である菟道稚郎子命(うぢのわきいらつこのみこと)、活動と福禄の神様である大山咋命(おおやまくいのみこと)、火難除けと安全守護の神様である日本武尊(やまとたけるのみこと)。
この三柱の神様をあわせて「前鳥大神」と称しています。
大山咋命は、明治の頃に村内にあった日枝神社を合祀されました。
前鳥神社は学問だけでなく就職成就のご利益もすごいといわれています。
神社名の「さきとり=先取り」から、「内定が先にもらえる」として就活生に人気です。
前鳥神社の歴史
2018年(平成30年)には1650年祭を執り行った由緒ある古社。
神社名の「さきとり」は古い頃の地名からとったと言われており、御祭神を「氏の上」とする氏人が移り住みお祀りしたのが「さきとり」神社の始まりとされています。
四之宮の称は、養老年間(717~724)の相模国の国府祭が始まったとされる頃からで、平安時代には四之宮郷として通称されるようになりました。
鎌倉時代には、源頼朝公の夫人北条政子の安産祈願として神馬が奉献され、1212年(建暦2年)には鎌倉幕府将軍家祈祷所に。
1591年(天正19)には関東八カ国の領主だった徳川家康公が武運長久祈願のために、朱印地十石の寄進と社地二千百余坪を除地として加護。
古義真言宗の雪霜山鏡智院神光寺が別当寺でしたが、明治維新の大改革の際に鏡智院家が還俗し名を神代に。
神職として祭事をおこなうようになり今に至ります。
また、前鳥神社は格式の高い相模國府の四之宮。
毎年5月5日に斎行される、大磯町国府本郷の神揃山で行われる旧相模国の伝統的な祭事「国府祭」に参加する相模五社の一つです。
ちなみに一之宮は寒川神社、二之宮は川勾神社、三之宮は比々多神社、一国一社は平塚八幡宮、総社は六所神社です。
前鳥神社の行き方・駐車場
前鳥神社の最寄り駅は平塚駅ですが、徒歩でのアクセスでは1時間近くと距離があります。
バスなら平塚駅北口から神奈川中央交通バス「本厚木駅南口」「リバーサイド前」「大神工業団地」「田村車庫」行きに乗車し、「前鳥神社前」下車。
徒歩3分ほどです。
境内には駐車場があるので、自家用車でのアクセスが可能。
駐車場は一の鳥居から二の鳥居前の参道沿いにあります。


前鳥神社の鳥居
参道の始まりに建つ藁座鳥居。
その先には長くまっすぐに続く参道。
春には桜並木になります。
途中には太鼓橋や祠が。




二の鳥居は1935年(昭和10年)建立の陵墓鳥居です。


前鳥神社の鐘楼「勧学の鐘」
御鎮座1600年祭で復元された勧学の鐘。
鐘も神仏習合の名残で、お一人1回つけます(周りが住宅街なので控えめに)。


前鳥神社の参道
両側を深い緑に囲まれた参道には、祖霊社・休憩所・手水舎が並び、御神木の「大欅」がズラリ。




また、参道には花供養の碑や忠魂碑、近藤先生書碑、筆墨塚などの石碑が点在しています。


前鳥神社の社殿と幸せの松
賽銭箱の上には、「何事も馬九(うまく)行く」という縁起物の「九頭馬」の絵。
馬にまつわることわざや慣用句に倣ったもので、「馬子にも衣裳」や「人間万事 塞翁が馬」などと描かれています。


社殿の右側には、稀にみられる四本の葉をつけた松葉を身につけると幸せになるといわれている幸せの松。
社殿の屋根を超える高さがあり、離れたところからもわかるぐらいに大きな松ぼっくりがついています。
周囲の地面にまったく落ちていないのにびっくり。


前鳥神社の神戸神社・奨学神社
社殿右側には、神戸神社(ごうどじんじゃ)・奨学神社。
前鳥神社では、本殿を参拝した後、神戸神社と奨学神社を一緒に参拝する三社参りをおこなうことで、より手厚いご利益が得られるとされています。
神戸神社は、1978年年(昭和53年)に境内社の八坂神社と同神明神社を合祀。
ご祭神は、天照大御神と須佐之男命です。

奨学神社は、1969年(昭和44年)に境内社の天神社を合祀して創祀。
ご祭神は、百済の王子阿直岐(あちき)と博士王仁(わにはかせ)、菅原道真公。
拝殿前には、前鳥神社で授与している合格祈願だるまが奉納されていました。
合格祈願だるまでは、左右どちらかに目を入れ、机などにおいて勉強に励み、願いが叶ったらもう片方の目をいれて奉納。
「無事に合格できました」とお礼のご報告をします。


また、奨学神社の鳥居横には「合格の苑(五角のその)」。
願掛けて落ちずに通る石の道です。

前鳥神社の厄除稲荷社と旧手水鉢(宇賀神)
社殿右側、後方にある厄除稲荷は、前鳥神社の鬼門(北東)の守護として、1808年(文化5年)に京都の伏見稲荷より勧請された境内社。
正一位稲荷大明神として、特に厄除け・災厄消除にご利益があります。
ただ、一般の参拝はできない場所にあります。


2023年(令和5年)、手水舎の近くに厄除稲荷社からご分霊を勧請した厄除稲荷社が建てられました。

そして隣にあるのは、1850年から1941年(昭和16年)の90年ほど使われていた旧手水鉢。
真ん中には頭が人間で身体は蛇の宇賀神さま。
幸運・金運・子孫繁栄のご利益をもたらす神様として有名です。


この手水鉢の宇賀神様には、鎌倉時代より伝わるお参りの仕方があります。
祈願を込めて小石を手水鉢の縁へキリキリと揉みこむと願いが叶うと言われており、それゆえ手水鉢には盃状の窪みができています。
古から伝わる参拝方法は、深く2回お辞儀をし、願いを込めながら宇賀神さまに水を3回掛けます。
そして、手水鉢の縁の穴に小石でキリキリと揉みこみ、最後に二拝二拍手一拝をするというもの。
明治以降にはその風習は無くなったようですが、この盃状穴がある手水鉢は古くからの信仰を証明する貴重な文化遺産としてここに置かれています。
参拝した際には、是非、古のお参りの仕方を実践してみてもいいですね。
前鳥神社の御朱印・お守り・おみくじ
社殿の左側にある神符授与所にて、御朱印やお守り、おみくじなどが授与されています。
御朱印は通常御朱印や限定御朱印など数種類用意されており、前鳥神社だけでなく神戸神社、奨学神社の御朱印もあり。
もちろん、オリジナルの御朱印帳も用意されています。
全般的なお守りとなる「錦守」や「前鳥守」をはじめ、六社めぐり参拝記念の「開運守公神」や「幸結び守」「家族守」など多数。
根付仕様の「五色瓢箪守」や「犬張子守」「三福かえる守」「しあわせ貝守(12種)」はストラップとして身に着けやすくかわいい。




また、学業だけでなく就職のお守りも用意されており、前鳥神社の御神前に六日間お供えして祈願をこめた合格祈願・就職祈願だるまなんて授与品もあります。
就職成就・転職成就を祈願した「天職守」「就勝守」「資格先取守」も人気。
お守りやご祈祷は郵送でも受け付けているので、遠方の方も無理なく受け取れます。

おみくじも数種類用意されており、神符授与所前にズラリと並んでいます。

前鳥神社の詳細
前鳥神社へのアクセス
- JR線:平塚駅より車で12分(徒歩56分)
- 公式サイト:https://sakitori.jp/
前鳥神社の主な行事・イベント
- 1月:初詣・歳旦祭、神明神社例祭
- 2月:節分祭、祈年祭、天長節祭
- 3月:奨学神社例祭、学業祭・ランドセルのお祓い
- 5月:相模国府祭、崇敬会大祭・古代行列・幼児行列
- 6月:夏越の大祓
- 7月:八坂神社例祭・子どもまつり・文房具感謝祭、奉納書道展
- 9月:例祭宵宮祭、例祭
- 11月:新嘗祭・七五三詣
- 12月:師走の大祓
- 毎月1・15・28日:月次祭
前鳥神社近くのおすすめ神社・寺
| 寒川神社 | 全国で唯一「八方除」の神様を祀る相模国の一之宮。境内には美しい神苑もあり。 |
|---|---|
| 安楽寺 | 春の大島桜をはじめ四季折々の花が美しい境内。大神塚と円墳があります。 |
| 鶴嶺八幡宮 | 癌封じで有名な淡嶋神社(癌封じ石)で有名。兄弟岩の癌封じ石は神明大神にあります。 |
| 平塚八幡宮 | 公園風の境内にはカモやアヒル、神馬がいます。八社詣のスタンプラリーもあり。 |
| 蓮光寺 | 湘南平塚七福神の布袋尊。持ち上げ地蔵や六地蔵、寳船などがあります。 |






