【北鎌倉】秋の紅葉シーズンは人気!鎌倉五山第二位の円覚寺

円覚寺(読み方はえんがくじ)は、鎌倉五山の第二位に格付けされる臨済宗の寺院。

執権北条氏の家紋「三つ鱗」がいたるところでみられる、北条氏ゆかりの場所です。

鎌倉独特の谷戸(やと)と呼ばれる丘陵地に出来た谷にあり、春は桜、初夏は紫陽花、秋は紅葉と四季折々の自然を楽しむことができます。

特に紅葉は人気で、総門前や山門周辺、妙香池周辺や居士林前など、緩やかに傾斜する境内参道に沿って緑や黄色、赤の鮮やかなグラデーションカラーで美しく染まりる様子は素晴らしいです。

また、「続々最後から二番目の恋」やNHK大河ドラマ「べらぼう」などのロケ地としてもたびたび使われています。

北鎌倉 円覚寺





目次
歴史とご本尊・ご利益
拝観料・拝観時間・駐車場
総門
三門
仏殿
選仏場
居士林
大方丈
舎利殿
佛日庵
黄梅院
桂昌庵(十王堂)
弁天堂・弁天茶屋
如意庵
御朱印・お守り・おみくじ
法話会・坐禅会・写経会
アクセス
主な行事・お祭り
円覚寺境内各所
近くにある神社・寺
近くのおすすめグルメ
 

円覚寺の歴史とご本尊・ご利益

ご本尊は釈迦如来

冠を被っていることから「宝冠釈迦如来」もしくは「華厳の盧遮那仏(るしゃなぶつ)」と呼ばれています。

学問成就・商売繁盛・健康長寿・家庭円満などさまざまなご利益があるとされており、特に禅の修行を通じて心を整え、精神的な安定を得ることができる場所として篤く信仰されています。

 

鎌倉時代後半の1282年(弘安5年)、執権北条時宗が開基となり、中国の宋より招いた無学祖元禅師によって開山

建立の際、大乗経典の「円覚経(えんがくきょう)」が出土したことから寺名を「円覚寺」に。

仏殿開堂落慶の際には、無学祖元禅師の法話を聞こうとして白鹿が集まったという逸話から山号は「瑞鹿山(ずいろくさん=めでたい鹿のおやま)」になりました。

 

また、室町幕府第3代将軍足利義満によって決められたお寺を格付け「鎌倉五山」では、円覚寺は第二位に位置します。

第一位は建長寺で、円覚寺の次となる三位は寿福寺、第四位は浄智寺、第五位は浄妙寺となっています。

 

円覚寺の拝観料・拝観時間・駐車場

拝観時間は、3~11月は8時30分から16時半(境内からの退出時間は17時)。
12~2月は8時30分から16時(境内からの退出時間は16時半)。

拝観料金は大人(高校生以上)が500円で、小人(小中学生)は200円です。

ちなみにペットの同伴は禁止されていませんが、建物内に連れて入ることはできません。

また、一般駐車場と駐輪場はなし

円覚寺門前に直営駐車場がありますが、こちらは大型自動車のみ。
一般自動車は近隣の有料駐車場を利用します。

北鎌倉 円覚寺

 

境内は広く、多くの見どころがありますが、基本的には上に登っていき、黄梅院からUターンする感じです。

朱印所売店で拝観料を納めると、チケットと共に境内図が描かれているパンフレットをいただけます。

北鎌倉 円覚寺 境内図




☝目次に戻る

 

円覚寺の総門

最寄り駅はJR線北鎌倉駅。
改札出口を出たら円覚寺はすぐ目の前。

建長寺方面から来た場合、白鷺池(びゃくろち)にかかる石橋「降魔橋」と線路を渡った先に総門があります。

「白鷺池」の名称は、無学祖元が宋より鎌倉に到着した際、鶴岡八幡宮の神使がシラサギに身を変えて案内したという伝承に由来しています。

北鎌倉 円覚寺

北鎌倉 円覚寺

北鎌倉 円覚寺

北鎌倉 円覚寺

 

総門の先には、柵で簡易的に分けられた出入口。

朱印所売店で拝観料を納めます。

北鎌倉 円覚寺

北鎌倉 円覚寺

 

円覚寺の三門

夏目漱石の小説「門」にも登場する三門。

三解脱(空・無相・無願)を象徴する三門は、通ることで煩悩を取り払ってくれるパワースポット
涅槃・解脱の世界である仏殿へと繋がっています。

北鎌倉 円覚寺 三門

北鎌倉 円覚寺 三門

 

1785年(天明5年)、開山・無学祖元禅師の500年遠諱の年に、大用国師(だいゆうこくし)によって再建(神奈川県指定重要文化財)。

扁額「円覚興聖禅寺」は伏見上皇より賜ったもので、楼上には通常非公開である十一面観音・十二神将・十六羅漢が祀られています。

北鎌倉 円覚寺 三門

 

円覚寺の仏殿

禅宗様式の七堂伽藍の中心に位置する、円覚寺のご本尊が祀られている仏殿。

関東大震災で倒壊し1964年(昭和39年)に再建されました。

北鎌倉 円覚寺 三門

北鎌倉 円覚寺 仏殿

 

扁額「大光明寶殿」は後光厳(ごこうごん)上皇から賜ったもの。

仏殿の奥、中央にご本尊宝冠釈迦如来

北鎌倉 円覚寺 仏殿

北鎌倉 円覚寺 仏殿

北鎌倉 円覚寺 仏殿

 

天井には三爪の白龍図

ちなみに、建長寺の法堂に描かれている雲龍図は五爪

中国では皇帝だけが「五爪の龍」を使うことができたことに関係しているのか、日本の伝統的な龍の絵は三爪で描かれてきました。

円覚寺では伝統を、建長寺では本来の爪の数を描いているのですね。

北鎌倉 円覚寺 仏殿 三爪の白龍図

 

そして右側には、書家・金澤翔子さんが仏殿で揮毫した「佛心」の大書。

北鎌倉 円覚寺 仏殿




☝目次に戻る

 

円覚寺の選仏場

仏殿向かって左側には「仏を選び出す場所」という意味の選仏場(せんぶつじょう)、いわゆる修行僧の坐禅道場。

奥には、南北朝時代の薬師如来像を中央に、大慈大悲観世音菩薩像が祀られています。

北鎌倉 円覚寺 選仏場

北鎌倉 円覚寺 選仏場

 

円覚寺の居士林

選仏場の隣奥にある居士林(こじりん)は、禅を志す在家のための専門道場。

もともと東京の牛込にあった柳生流の剣道場で、寄贈され移築された建物です。

学生坐禅会や土日坐禅会、初心者でも参加できる土曜坐禅会の会場になっています。

北鎌倉 円覚寺 居士林

 

円覚寺の大方丈

仏殿の後方にある方丈(ほうじょう)の堂内は開放されているので、堂内に入って見学することが可能。

坐禅会や説教会、夏期講座等の講演会や秋の宝物風入などにも使われています。

建物前には、赤色の木肌が印象的な柏槇(ビャクシン)の古木(鎌倉市天然記念物)と、百体の石像がある百観音霊場

百観音霊場には約100体の小さな観音像が並んでおり、観音様を念じながらお参りすると心が清浄になり安心を得られると言われているパワースポットです。

方丈の裏には心字池のある美しい庭園があり、その先には道をはさんで創建当初よりある放生池(妙香池)が。

用意されている椅子に座って鑑賞することができます。

北鎌倉 円覚寺 大方丈

 

円覚寺の舎利殿

舎利殿(しゃりでん)には、源実朝公が宋の能仁寺から請来した「佛牙舎利(ぶつげしゃり)」というお釈迦様の歯が祀られています。

通常は非公開ですが、毎年お正月、5月、11月の宝物風入れ時に公開されています。

北鎌倉 円覚寺 舎利殿

 

円覚寺の佛日庵

円覚寺を開山した北条時宗が祀られている佛日庵。
別途、拝観料が必要です。

庭園で抹茶を飲むことができ、茶同教室も開かれているようです。

こちちらでは、朱印所売店とは異なる御朱印やお守りが授与されています。

北鎌倉 円覚寺 佛日庵

 

円覚寺の黄梅院

円覚寺の最奥に位置する黄梅院(おうばいいん)は、夢窓疎石の塔所として門弟の方外宏遠が開創。

室町幕府2代将軍足利義詮(あしかが よしあきら)の遺骨が分骨されています。

円覚寺百観音霊場第2番で、千手観音菩薩が祀られています。

北鎌倉 円覚寺 黄梅院

 

円覚寺の桂昌庵(十王堂)

円覚寺境内の塔頭で、木造十王像がまつられていることから十王堂もしくは閻魔堂とも呼ばれています。

十王とは冥土の亡者に裁きを加える十人の王のことで、亡者は順番に十王の裁きを受けて来世が定められます。

すぐ近くにある圓應寺(円応寺)にも閻魔堂(十王堂)があり、間近くで見ることができます。

庵内には弓道場もあり、弓道の練習をされている方の姿も見られました。

北鎌倉 円覚寺 桂昌庵(十王堂)




☝目次に戻る

 

円覚寺の弁天堂・弁天茶屋

江ノ島弁財天の加護から大鐘「洪鍾(こうしょう)」の鋳造が完成したとして、弁財天を祀る円覚寺の鎮守。

円覚寺の御祈祷はこちらで執りおこなわれています。

小高い丘にあり、お堂の右奥にはお茶屋さん「弁天茶屋」。
テラス席で見晴らしがよく、天気の良い日は富士山が見れます。

朱印所売店とは少し違った御朱印やお守りが授与されており、なかでも縁起物として持って帰れる「かえるおみくじ」や大々吉が入っている「夢みくじ」は人気。

休業時は円覚寺宗務本所(寺務所受付)にて販売されています。

北鎌倉 円覚寺 弁天堂

 

円覚寺の如意庵

開寮日は不定期のお寺カフェです。

また、クラシック音楽コンサートやチャリティコンサートなど定期的に様々な音楽イベント(コンサート)が開催されています。

中庭に面した席と畳のテーブル席にて、お茶などをいただきながらゆっくりと過ごせます。

北鎌倉 円覚寺 如意庵

 

円覚寺の御朱印・お守り・おみくじ

境内の入り口にある朱印所売店では、拝観料受付だけでなく御朱印やお守り、お土産なども取り扱っています。

隣接する売店では、お線香や禅の教えの本、長寿飴、せんべいなどお菓子、Tシャツなど様々な円覚寺グッズが販売されています。

北鎌倉 円覚寺 朱印所売店

北鎌倉 円覚寺 売店

 

御朱印やお守りは拝観受付近くの売店だけでなく、国宝洪鐘に隣接した弁天堂、北条時宗公の御廟所を頂く佛日庵でも用意されており、それぞれで異なります(弁天堂・佛日庵の御朱印やお守りはこちらでは授与していません)。

オリジナルの御朱印帳もあり。

北鎌倉 円覚寺 御朱印

北鎌倉 円覚寺 御朱印

 

円覚寺の法話会・坐禅会・写経会

日曜説教は第2・第4日曜。

座禅会は、1日と15日をのぞき毎日斎行している暁天坐禅会居士林の土曜・日曜坐禅会、オンライン坐禅会、夜の初心者向け坐禅会と種類あり。

写経会は開催日を公式サイトでお知らせしており、遠方の方も参加できるように「自宅で写経」の申し込みにも対応しています。

「自宅で写経」に申し込むと、円覚寺から写経用紙やお手本などのが送られてきます。

 




円覚寺の詳細

円覚寺へのアクセス


円覚寺の主な行事・イベント
  • 1月:国宝舎利殿特別公開、大般若祈祷会
  • 2月:涅槃会
  • 4月:時宗公毎歳忌、降誕会(花まつり)
  • 5月:国宝舎利殿特別公開
  • 6月:観音懺法
  • 10月:開山国師毎歳忌、達磨大師毎歳忌、漢・舎利講式
  • 11月:国宝舎利殿特別公開、宝物風入、弁財天諷経
  • 12月:成道会、除夜念誦、除夜の鐘

円覚寺境内各所
仏殿 禅宗様式の七堂伽藍の中心、ご本尊が祀られています。
大方丈 境内には天然記念物「柏槇(ビャクシン)」や百観音霊場。堂内から美しい庭園が眺められます。
舎利殿 国宝。「佛牙舎利(ぶつげしゃり)」というお釈迦様の歯が祀られています。
佛日庵 円覚寺の開基である北条時宗公のご廟所(墓所)。別名「佛日庵御霊屋」。
黄梅院 境内奥にある、第十五世夢窓疎石(夢窓国師)の塔所。
弁天堂 高台にあり、茶屋も併設。江ノ島弁財天の加護によって完成した洪鐘があります。
十王堂(桂昌庵) 木造十王像が祀られており、弓道場も併設。別名「閻魔堂」。
如意庵 窓に広がるお庭の景色を眺めながらお茶がいただけるお寺カフェ。
弁天茶屋「航」 洪鐘弁天堂の横にある茶屋。オープンテラスで眺めが最高です。

円覚寺近くのおすすめ神社・寺
浄智寺 苔の参道が美しい禅宗寺院。本堂をはじめ鎌倉十井ややぐら、七福神と見どころあり。
明月院 悟りの窓と境内のアジサイや紅葉で有名な臨済宗禅寺。園内には地蔵様やウサギが点在しています。

円覚寺近くのおすすめ喫茶・カフェ・食事処
鎌倉五山本店 昔ながらの食事処。名物メニューは紫陽花ごはんと元祖建長そば・うどん。
茶寮 風花 明月院近くにあるお茶屋さん。名物メニュー「うさぎ饅頭」が人気。




☝ページトップに戻る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です