東京の下町に鎮座する今戸神社(読み方はいまどじんじゃ)は、招き猫と良縁や縁結び、開運のご利益で有名な神社。
昔から今戸焼で招き猫がつくられていたことから「招き猫発祥の地」とされており、境内のいたるところに大小たくさんの招き猫がみられるのが特徴です。
猫に関連するドラマやアニメ、漫画、舞台の関係によるヒット祈願も行われており、近年ではドラマ「恋はつづくよどこまでも」のロケ地になったことからもさらに注目を集めている恋愛成就のパワースポット。
また、新選組一番隊組長・沖田総司の終焉の地ともいわれており、境内には「沖田総司終焉之地」の碑があります。

目次
・ご祭神・ご利益
・歴史
・行き方
・鳥居・参道
・社殿
・石なで猫
・庭園
・御朱印・お守り・おみくじ
・浅草七福神と東京下町八社参り
・縁結び会
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
・近くのおすすめグルメ
今戸神社のご祭神・ご利益
ご祭神は、應神天皇(おうじんてんのう)・伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)・七福神の福禄寿(ふくろくじゅ)。
應神天皇の母君である神功皇后は、三韓親征からの帰路、九州の筑紫で天皇を出産したため、別名・胎中天皇、聖母天皇とも呼ばれ、安産子育ての神様として信仰されています。
最初の夫婦神である伊弉諾尊と伊弉冉尊は、千葉介胤(ちばのすけたねなお)が白山比咩(しらやまひめ)から城内に勧請しますが、1937年(昭和12年)に今戸八幡と合祀。
結婚の神であることからも、縁結び・恋愛成就・夫婦円満などのご利益があると言われています。
福禄寿は、福禄福(幸福)・禄(生活・経済の安定)・寿(健康にして長命)の三つの福徳を授ける福の神です。

今戸神社の歴史
今戸神社は、1063年(康平六年)に源頼義・義家父子が京都の石清水八幡を勧請し今戸八幡として創建。
1937年(昭和12年)に白山神社を合祀し、今戸神社と改称されました。
また、今戸神社は「招き猫発祥の地」としても有名。
その理由には二説あり、一つは江戸時代から明治時代を中心に作られていた今戸焼で、猫の形をした今戸焼の土人形「丸〆猫(まるしめのねこ)」が現存する最古の招き猫といわれていることから。
もう一つは、昔、浅草花川戸に住んでいた老婆が貧しさゆえに愛猫を手放したのですが、その猫が夢に現れて「自分の姿を人形にしたら福徳を授かる」と告げた伝説から。
言われたとおりに作り浅草で売ると、大評判になり福徳を得たそうです。

今戸神社の行き方
今戸神社は、東京メトロ銀座線・東武伊勢崎線・都営地下鉄浅草線の浅草駅から徒歩15分と、ちょっと距離がある閑静な住宅街の中にあります。
都営バスや台東区北めぐりんバスが近くを通っており、バス停「リバーサイドスポーツセンター前」で下車、徒歩1分です。
また、人力車を利用して訪れる参拝者の姿も目立ち、境内には人力車がズラリとならんでいることも。

境内に駐車場らしきスペースはあるのですが、公式サイトでは「駐車場はありません」となっている(2025年11月確認)ので、もしかしたら月極めか御祈祷などを受ける方専用なのかもしれません。

今戸神社の鳥居・参道
都道314号線の大通りに面した鳥居をくぐると、左側には神輿殿。



数メートル先には大きな御神木(銀杏)。
写真に撮って待ち受け画面にすると、開運や縁結び・復縁が叶うというジンクスがあるスピリチュアルなパワースポットです。



社殿は参道をカクっと90度曲がった先。
これまた絵馬に囲まれた手水舎と、「皆様ようこそ奥浅草に」と彫られた猫…じゃなくて犬?の姿が



拝殿前に鎮座する狛犬の左側には、「今戸焼発祥の地」の碑と、幕末に活躍した「沖田総司終焉之地」の碑。
肺病が進行した沖田総司は、他の患者たちとともに今戸神社に収容され、最後は今戸神社付近で亡くなったそうです。
そして右側の狛犬のところには、今は役割を終えた今戸橋の完成を記念した「今戸橋開橋記念の碑」。



今戸神社の社殿
現在の社殿は1971年(昭和46年)に造営された権現造りの社殿。
開かれた扉近くには、ひときわ大きい招き猫が鎮座しています。


模様のある方が雄、真っ白なのが雌。
商売繁盛・招福だけでなく、ペアであることから良縁のご利益もあるそうです。
隣には浅草七福神の福禄寿と、出会えると幸せになれるというジンクスで有名な白猫のナミちゃんの写真が飾られていた時期もありました。
2008年、漫画「夏目友人帳」のアニメヒット祈願で、登場キャラクターであるニャンコ先生をモデルに制作した「ニャンコ先生招き猫」が奉納されたそうですが、もうないのかな?
今戸神社の「石なで猫」
本殿の左側には、仲良く2体並んだ「石なで猫」。
そのお名前は、祀られている伊弉諾尊と伊弉冉尊と同じ「いざなみ」「いざなぎ」という名前。
こちらもカップルで、模様のある方が雄のナギくん、隣が雌のナミちゃんです。
なでると福を招いてくれると言われており、さらに待ち受け画面にして毎日祈ると願いが叶うとか。
驚くことに、こちらの招き猫の写真を待ち受けにした人が億単位の宝くじを当選させた話も!?
実際に3名の方が報告にいらっしゃったそうです。


今戸神社の庭園
社務所の前には、ちょっとした庭園風に整備されたスペースが。
椅子とテーブルもあるので、ちょっと一休みするのに最適です。

また、境内の植え込みや樹などにも招き猫ちゃんがいるので、探してみるのも楽しい。




今戸神社の御朱印・お守り・おみくじ
御朱印は、「招き猫発祥の地」と招き猫のイラスト、七福神の福禄寿入り。
御朱印帳は青・ピンク・水色の3色で、表には良縁招き猫、裏には浅草七福神の福禄寿がデザインされています。
お守りでは招き猫をモチーフにした授与品が多数用意されており、縁結びのご利益で有名なだけに、良縁祈願に関するお守りが充実。
特に人気なのは、丸い形のカラフルな布地に良縁招き猫が刺繍された「縁結御守」とパワーストーンでできたブレスレットのお守り「ご利益パワーブレスレット」。
縁結御守の丸い形には「角が立たぬよう丸く円満に物事がおさまるように」という意味が込められているそうです。
ちなみに絵馬は、お願いごと用の「祈願絵馬」と、お願いが叶ったとき用の「成就絵馬」の2種類。
丸い形をしているのは、ご縁と円をかけているからなんだとか。
もちろん、招き猫発祥の地でもあることから、金運来福・満願成就・千客万来のご利益が込められている「招き猫の置物」も。
3体セットで集めたくなってしまうかわいさです。


おみくじは社務所の入り口?に置かれており、周囲にはこれまた招き猫がたくさん!
今戸神社限定「恋勝みくじ」、中に小さな招き猫が納められている「招き猫おみくじ」、「開運・招福お守り入りおみくじ」、小さな猫の置物が入っている「おみくじ」。
一番人気の「恋勝みくじ」では、自分に合った相手の血液型や星座、年齢など、具体的な恋のお告げが書かれており、なんと大吉のさらに上となる「大大大吉」なんてものもあるそうです。



浅草七福神と東京下町八社参り
今戸神社に祀られている福禄寿は、浅草七福神の一神。
他は、浅草寺・浅草神社・矢先稲荷神社・鷲神社・石浜神社・橋場不動院・待乳山聖天。
「九は数のきわみ、一は変じて七、七変じて九と為す。九は鳩でありあつまる意味をもち、また、天地の至数、易では陽を表す」という古事に由来した九社寺です。
浅草名所七福神オリジナル色紙の御朱印と、七福神の神様が描かれた絵馬をつけていく福笹があります。

また、八つのお社をお参りして八つのご利益を授かる東京下町八社参りの一神。
年間を通じて参拝でき、授与品(縁起物)には専用色紙もあり。
ただ、正月一日より七草の期間中に参拝することで八方除け・八方開きにも通じるとされていることから、この期間中(1月1日~10日まで?)は八社福守・内符・末廣福扇も授与されているようです。
他、鷲神社・第六天榊神社(蔵前)・水天宮(日本橋)・小網神社(日本橋)・住吉神社(中央区佃)・下谷神社(東上野)・小野照崎神社(下谷)。
今戸神社の縁結び会
縁今戸神社を信仰されている方を対象に、ひとりでも多くの方に素敵な出会いが訪れるようにと作られた会。
2008年(平成20年)から始まり、この会をきっかけに結婚された方も。
現在の登録者数は数千人と規模も大きくなっています。
縁結び会の開催では、参加者が良縁祈願祈祷を受けてから交流を深めていきます。
今戸神社の詳細
今戸神社へのアクセス
- 各線:浅草駅より徒歩15分
- 公式サイト:https://imadojinja1063.crayonsite.net/
今戸神社の主な行事・イベント
- 1月:歳旦祭、成人祭
- 2月:節分祭、紀元祭、祈年祭
- 6月:例大祭、大祓式
- 11月:新嘗祭、七五三祭
- 12月:大祓式、古神札焼納式、除夜祭
- 毎月1・15日:月次祭
今戸神社近くのおすすめ神社・寺
| 待乳山聖天 | 聖天さま独特の秘法である浴油祈祷で有名。お供え物は大根です。 |
|---|---|
| 合力稲荷神社 | 土手のお稲荷さん。日本一の力持ちで有名な三ノ宮 卯之助の力石が安置されています。 |
| 浅草富士浅間神社 | 富士山を登った事に成る子授かり守の浅間富士があります。本務社は浅草神社。 |
| 袖摺稲荷神社 | 源頼朝が伊豆に流された際、稲荷の神体を彫刻して建立されたと伝わる神社。 |
| 長昌寺 | 一寸八分の観音さまを、毎月18日にご開帳。銭洗いができるお寺です。 |
今戸神社近くのおすすめカフェ・食事処
| SmileSpice | 発酵食とスパイスで作るカレー。数種類を盛る「あいがけ」も。 |
|---|---|
| 珈琲・アモール | 仲見世通り近くにあるテンドグラスが美しい喫茶店。モーニングからオープン。 |
| ごはん×カフェ「madei」 | 待乳山聖天の向かいにある和カフェ。大根を使った「縁結び定食」も。 |






