曹洞宗の大本山・總持寺(読み方はそうじじ)の夏の風物詩である「みたままつり(み霊祭り)納涼盆踊り大会」。
2024年は7月17日から19日までの3日間にわたり開催。
時間は各日17時30分から20時30分まで。
荒天中止、花火の打ち上げはなしです。
17日においては、18時から20時まで無数の灯りで飾る万灯供養がおこなわれました。
この「みたままつり(み霊祭り)」は、「御霊(みたま)」と呼ぶことからも、もともとは横浜大空襲(1945年5月)と旧国鉄の鶴見事故(1963年11月)における犠牲者慰霊のために始まりました。
コロナ禍で中断した年があったものの、2024年で77年目。
全国の修行僧たちが参加する「三松会(さんしょうかい)」が中心となって運営されています。
目次
・歴史
・盆踊り会場の様子と混雑具合
・万灯供養の様子と混雑具合
・屋台の様子と混雑具合
・屋台飯
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
總持寺の歴史
「みたままつり(み霊祭り)」の1回目は1947年(昭和22年)。
空襲による犠牲者の霊魂を鎮める祭りとして、修行僧の方々が自主的に開催。
やがて鉄道事故(鶴見事故)による被害者の慰霊も加わりました。
ちなみに、盆踊りで人気の音楽「一休さん」。
一休さんのモデルである一休宗純は臨済宗の僧侶。
ここ曹洞宗の本山とは無関係なのですが、人気のあるお坊さんということで取り入れられたのだとか。
また、總持寺は修行道場としての意味合いが強いお寺であり、「みたままつり(み霊祭り)」の主催は修行僧の自主団体である三松会。
ほとんどの修行僧は学び終えると地元のお寺へと戻っていく事、總持寺は運営にタッチしていない事からも、「一休さん」の宗派の違いよりも、一般の方に広く親しまれているという点が重視されたのかもしれませんね。
總持寺/盆踊り会場の様子と混雑具合
盆踊り会場は總持寺の駐車場。
いたるところに「盆踊り会場はこちら」と書かれた案内が置かれているので、初めてでも、どこから入っても迷わずに行けます。
本堂奥のお墓の奥の方にも案内が置かれていたほどです。
広い駐車場にはやぐらが組まれ、マイクを片手にノリノリでかけ声をかけ来場者を煽り、踊りの輪を作り上げるのは若い修行僧の方々。
櫓の上に上がれるのは三松会の役員もしくは總持寺にやってきて3年目以上のベテラン。
そのせいか、修行僧にとっては憧れの舞台なんだとか!?
まさに僧侶の方と踊る盆踊り大会。
お寺であるからか「一休さん」が大盛り上がりです。
また、「ひょっこりひょうたん島」などをオリジナルの振り付けやかけ声で、ほぼ全員が飛んだり跳ねたりと大熱狂。
暗くなるほどライブ感が増し、恥ずかしさなんてなくなります。
僧侶の方の腕がいい(!?)ので、老若男女、老いも若きもノリノリな踊りっぷり。
みたままつり(み霊祭り)では酒類の販売も持ち込みも禁止されているのですが、僧侶の方の先導でライブ感あふれる一体感と盛り上がり。
お馴染みのフレーズ「好き好き好き…愛してる」というサビ部分では、「愛してる!」という野外フェスのようなコール&レスポンスまで。
とはいえ、過去にはあまりの盛り上がりで翌年の開催が中止になってしまったこともあるそうなので、静めながら盛り上げていくという姿勢で、踊りの輪のコントロールには細心の注意を払っているそうです。
一部の人たちだけで盛り上がるのではなく、子どもからお年寄りまで盛り上がれる祭りを作り上げていく、その姿勢に脱帽です。
總持寺の駐車場はとても広く、奥の方ではレジャーシートを敷いて休んだり、皆さんの踊りを鑑賞している方も。
事前の場所取りは禁止されていますが、その時その時にレジャーシートを敷いて休むのはOKのようです。
境内には座るところがないので、小さいレジャーシートを持ってくると休憩ができて楽です。
總持寺/万灯供養の様子と混雑具合
万灯供養は17日のみ実施。
万灯カップの献灯料は1カップ1,000円で、近くのテントで当日受付もあります。
万灯カップは、承相の銅像から向唐門(むかいからもん)までの道の両サイドに置かれます。
向唐門は禅師の入山式や、正月・みたままつり・御移転記念日(11月)の時に開扉される扉ですので、この際にじっくりと見ておくのもおすすめです。
万灯カップは日暮れ前から灯っていますが、暗い時間帯を狙うなら19時半ぐらいがおすすめです。
19時を過ぎたぐらいから暗くなり始め、19時半ぐらいになるととっぷり暗くなり、万灯カップの灯りで道が幻想的な風景になります。
↓19時ごろ。
まだ明るい。
↓19時半ごろ。
とっぷりと暗くなりました。
また、その先の中雀門(ちゅうじゃくもん)、仏殿(大雄宝殿/だいゆうほうでん)とライトアップ。
仏殿内にも灯りがついており、中央・須弥壇上にある禅宗の本尊・釈迦牟尼如来(坐像、木彫)や、右の迦葉尊者、左の阿難尊者、須弥壇の左右の壇にある達磨大師・大権修理菩薩もきれいに見れます。
重厚感ある内装も一見の価値ありです。
總持寺の参道/屋台の様子と混雑具合
参道の片側にはズラリとお店が並び、お昼過ぎから準備が始まっていました。
屋台は入り口から三松関(さんしょうかん)、三門(さんもん)前まであります。
基本一方通行で、鶴見大学沿いの道(普段は車が通っている駐車場に向かう道路)が帰路用の道になります。
屋台を通り盆踊りを楽しみ、また屋台で買い物したい場合は、帰路用の道を通って入り口まで戻り、そこからまた参道に入っていきます。
とはいえど、なかなか完璧な一方通行にはなっていませんでしたが(汗)。
16時ごろに雨が降ってしまったものの、会場にはちらほらとお客さんが集まり始めており、屋台で食事を楽しむ姿も。
雨が止んだ18時前には8割ほどの混雑具合。
その後は人が増えて足元もみえず、牛歩の歩みになります。
總持寺の屋台飯
その他、冷やしパイナップル(400円)。
總持寺の詳細
總持寺へのアクセス
- JR京浜東北線:鶴見駅西口より徒歩5分
- 京浜急行:花月総持寺駅より徒歩7分
- 公式サイト:https://www.sojiji.jp/
大本山總持寺の主な行事・お祭り
- 1月:初詣祈祷、寒行托鉢、高祖降誕会
- 2月:節分追儺式、涅槃攝心会、釈尊涅槃会
- 3月:東日本大震災物故者慰霊法要、春季彼岸施食会
- 4月:釈尊降誕会
- 5月:夏五則行持
- 6月:伝光会攝心
- 7月:盂蘭盆施食会、み霊まつり
- 8月:夏季参禅講座
- 9月:秋季彼岸施食会
- 10月:達磨忌
- 11月:御移転記念行持、冬五則行持、太祖降誕会
- 12月:臘八攝心会、釈尊成道会、年窮歳尽
- その他:参禅会、梅花講、水子地蔵尊縁日、写経会、法話会、三寶荒神祭日その他
總持寺近くのおすすめ神社・寺
大本山總持寺 | 鶴見駅からすぐの曹洞宗の大本山。伝統的な建築、諸堂がある美しい仏教寺院。 |
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鶴見神社 | 岩の上から見下ろすようにいる狛犬と、並んだ境内社と見どころが多い横浜最古の神社。 |
成願寺 | 赤門を守る可愛らしい仁王像が目印の曹洞宗の寺院。薬師殿と仁王様の御朱印があります。 |
穴熊稲荷 | 総持寺の山の上にある境内社。穴熊稲荷大明神が祀られています。 |
三寶殿/三宝殿(總持寺) | 大本山總持寺の守護神。仏・法・僧の三宝を守護する三寶大荒神が祀られています。 |
東福寺 | 鶴見七福神のひとつ。白く美しい慈悲観音や子育観音像、日本庭園があります。 |
鶴見中央神明社 | 伊勢神宮内が本家の照大御神をお祀りする、路線沿いにある神社。 |
五の日稲荷大明神 | 鶴見銀座商店街の一角にある商店街の守護神。鶴見の粉屋が商売繁盛を祈願し建立したそうです。 |