蛇窪神社(読み方はへびくぼじんじゃ)の正式名称は天祖神社(読み方はてんそじんじゃ)。
「心願成就の白蛇さま」として知られている、蛇窪の白蛇大神を祀っています。
蛇窪神社ではお参りの仕方があり、撫で白蛇・蛇窪流神社・銭回し銭洗い所・白蛇辨財天社と回ります。
そんな蛇窪神社へは、東急大井町線「戸越公園」から。
都営浅草線「中延駅」のほうが徒歩5分と近いのですが、開運参拝コース「白蛇様の戻り道(徒歩12分)」は戸越公園からですので、こちらが定番となっています。
目次
・御祭神とご利益
・社殿
・撫で白蛇
・蛇窪龍神社(元宮)
・銭回し・銭洗い所
・白蛇辨財天社
・法密稲荷社
・福活岩・親子岩・愚痴壺
・巳の日は特別
・白蛇祈願
・御朱印とお守り
・白蛇様の戻り道
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
蛇窪神社の御祭神とご利益
創建は1323年の鎌倉時代の頃。
主神は天照大御神(あまてらすおおみかみ)。
配祀は天児屋根命(あめのこやねのみこと)と応神天皇(おおじんてんのう)です。
境内社には白蛇辨財天社・石窟・蛇窪龍神社・法密稲荷社とあります。
・白蛇辨財天社:市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)・田心姫神(たごりひめのかみ)・湍津姫神(たぎつひめのかみ)。
・石窟:白蛇大神。
・蛇窪龍神社(本宮):蛇窪龍神
・法密稲荷社:稲荷大神
じつにたくさんの神様がいらっしゃる!
これらの神様を総称して蛇窪大明神として祀っています。
白蛇さまは良縁を授け、蛇は脱皮することから再生、財運・病気平癒・心身清浄のご利益があるといわれています。
さらに、龍神さまも祀っていることから「巳が龍(身が立つ)」として、立身出世のご利益も。
蛇窪神社の社殿
住宅街の中にある大鳥居は、蛇窪神社鎮座七百年記念事業として建てられたもの。
空襲にも残った旧檜の大鳥居は安全のために解体されています。
大鳥居を通ると、一粒万倍の石像。
手水舎は季節の花手水がほどこされていて雅です。
参道の右側には社務所があり、左側にはおみくじ処・法密稲荷社。
おみくじ処は、祭事などでスペースを使う場合は社務所に移されます。
蛇窪神社の撫で白蛇
社殿の右側奥には、蛇窪龍神社(元宮)や白蛇辨財天社があります。
参拝は撫で白蛇・蛇窪流神社・銭回し銭洗い所・白蛇辨財天社の順に。
まずは撫で白蛇さま。
白蛇さまは夫婦で、大きいほうが女性です。
蛇窪神社の蛇窪龍神社(元宮)
蛇窪龍神社は蛇窪神社よりも前に創建された神社で、その歴史は1000年以上ある蛇窪の守護神です。
7匹の白蛇や全長8メートルの白龍は手作り。
神様の使いである白蛇が八匹目で白龍になる、という言い伝えを表しているのだそうです。
蛇窪神社の銭回し・銭洗い所
銭回し銭洗い所では「白蛇種銭の銭回し祈願」を。
銭回しと銭洗いの手順や参拝方法については説明書きが貼られています。
ただ、正月期間や己巳の日などの混雑時には白蛇清水で洗い済みの白蛇種銭のみの頒布となります。
蛇窪神社の白蛇辨財天社
夢巳橋を渡った先にある白蛇辨財天社は、まさに伝説の地。
鎌倉時代、清水が湧き出る洗い場に白蛇が住んでいましたが、いつのまにか洗い場がなくなり、仕方なく現在の戸越公園の池に移り住むようになりました。
そして、土地の旧家・森谷友吉氏の夢枕に白蛇が現れ、「一日も早くもとの住みかに帰してほしい」と懇願。
相談を受けた宮司は、宮司は安芸の宮島厳島神社の御分霊である辨財天を祀る辨財天社を建立。
白蛇を祠るため、現在の駐車場に池を掘り、中央に小島を設け、その中の石窟に石祠を造り白蛇をお迎えしました。
戦後、現在地の白蛇辨財天社に移され今に至ります。
夢巳橋の右側には蛇のようにからまる2本の黒松「蛇松」や、辨天池の白龍の滝と龍神の玉があります。
白蛇は白龍になって滝を上るといわれており、龍神様の玉を白蛇清水が清めています。
清めた銭洗いのざるを置いて、お賽銭は別で用意。
清めた種銭と白蛇種銭を入れないように気を付けます。
ぐるりと回って銭回し所に戻る途中に、本物の白蛇の「みーくん」と「しーちゃん」がいます。
ただ、いつでもそこにいるわけではないので、会えたらラッキー。
巳の日と己巳の日に天候や体調が良ければいるようです。
銭回し所に戻ってきたら、ざるは返却。
清めた銭種は自宅で大切に保管し、白蛇種銭はお財布に入れておきます。
銭種を大切に保管することで、財運隆昌のご利益があるそうです。
ちなみに、次回の参拝ではお礼参り「白蛇種銭つなぎ」をすると吉。
蛇窪神社の法密稲荷社
法密稲荷社は、ひどい大飢饉が訪れた際に厳正寺第二世法密上人が雨乞いの断食祈願をおこない、豊作をお祈りするため、京都伏見稲荷大社の御分霊をお祀りしてできました。
赤い鳥居が続き、その先には願掛け水掛宝珠。
断食祈願が成就した事を表す111本の提灯がズラリとぶら下がっている社は、昼でも幻想的です。
社の右側には、重軽狐石・運玉投げ・土搗(づつき)石があります。
重軽狐石は、持ち上げて軽いと感じれば願いが早く叶うといわれており、鎌倉の巌窟不動尊にもありました。
重いと感じた場合、一層の努力が必要なのだそうです。
運玉投げは、満願岩の穴に運玉を投げ入れて願いの成就を占います。
江戸時代より伝わる石「土搗石」は、住居や納屋などを建てる際に、村人が交替で手伝い歌を歌いながら敷地を固めた石(別名オカメサン)です。
蛇窪神社の福活岩・親子岩・愚痴壺
社殿の左側には、福活岩・親子岩・愚痴壺があります。
愚痴壺を開けると、中には盛塩が…。
福活岩・親子岩が、悪運・悪縁・病気などの不要なエネルギーを取り払ってくれます。
蛇窪神社の巳の日は特別
巳の日とは神さまの使いである白蛇さまの御縁日であることから、12日に一度めぐる巳の日と、60日に一度めぐる己巳の日の祈願は願いが届けてもらいやすいといわれています。
特に己巳の日は巳の日の中でも一番縁起の良い御縁日!
そのため、この日は多くの参拝者が訪れて混雑します。
蛇窪神社の白蛇祈願
蛇窪神社での祈願は「白蛇祈願」といい事前予約制。
御祈祷では、御神札とお守り白蛇、記念品などが授与されます。
また、巳の日・己巳の日・巳年生れは特別祈願とし、御神札と巳守の他、記念品が。
蛇窪神社では厄年の御祈祷だけでなく、八方除けもおこなっています。
蛇窪神社の御朱印とお守り
御朱印は、蛇窪神社・白蛇辨財天社・蛇窪大明神それぞれのがあり、さらに期間限定特別御朱印も。
さらに、「巳の日」と「己巳の日」限定の己巳(つちのとみ)御朱印もあります。
さまざまなお守りやお札、おみくじがありますが、巳の日限定のものも。
「夢巳札(ゆめみふだ/初穂料2,000円)」は、正月期間(1月1日~11日)と巳の日のみに限定数だけ頒布。
山口県の天然記念物「岩国のしろへび」の脱皮と蛇窪大明神のお札を、蛇窪神社の祠で祈願した御守です。
また、巳の日限定の「巳くじ(初穂料/500円)」も。
蛇窪神社の白蛇様の戻り道
蛇窪神社の行き方は、「白蛇様の戻り道」を参考にするのがおすすめです。
「白蛇様の戻り道」は、白蛇様が現在の戸越公園の池から、元の住処である白蛇辨財天への戻り道のことで、「開運参拝コース」となっています。
東急大井町線「戸越公園駅(旧蛇窪駅)」のすぐ近くにある豊川稲荷東京別院御分社が、参拝の始まりもしくは終着点。
ホットストリート戸越公園駅前南口商店街、豊商店街、蛇窪共栄会を通っていきます。
それぞれの街路灯のデザインも要チェック!
公式サイトで紹介されているので、参拝の際には是非です。
また、蛇の街として有名なことからも、「くぼっち」なんてご当地キャラクターも。
鎌倉時代に蛇窪に生息していた蛇の主で、自称公家。
ブサイクで気位が高く、お願いすれば頭をお祓いの棒「カシコメ」でお祓いしてくれます。
お祭りや、地元のイベントなどで出現!
蛇窪神社の詳細
蛇窪神社へのアクセス
- 東急大井町線:戸越公園駅より徒歩12分(白蛇さまの戻り道開運コース)
- 都営浅草線:中延駅より徒歩5分
- JR横須賀線:西大井駅より徒歩8分
- 公式サイト:https://hebikubo.jp/
蛇窪神社の主な行事・お祭り
- 1月:初詣、白蛇辨財天社初巳祭、成人祭、どんど焼き、大寒禊
- 2月:子ども節分祭、紀元祭(建国記念祭)、法密稲荷社初午祭、祈念祭
- 3月:春季祖霊祭
- 4月:白蛇辨財天社例祭
- 5月:お田植え祭
- 6月:夏越大祓式
- 7月:蛇窪龍神祭(七夕祭)
- 9月:蛇窪祭例大祭式典、秋季祖霊祭
- 11月:七五三詣、新嘗祭
- 12月:師走大祓式、古神札お焚き上げ式
- 毎月1日:月次祭
蛇窪神社近くのおすすめ神社・寺
豊川稲荷東京別院御分社 | 路地裏にひっそりと鎮座。白蛇さまの戻り道開運コースの重要ポイント。 |
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大原不動尊 | 商店街の一角にある小さなお寺。白蛇さまの戻り道開運コースの重要ポイント。 |
伏見稲荷大社品川支部 | 公園の向かいにひっそりとたたずむ稲荷様。五社の御祭神を祀っています。 |
旗岡八幡神社 | 源氏ゆかりの八幡信仰神社。絵馬殿の内部は要チェック! |