【南千住】霊石が残るスピリチュアルなパワースポット!素盞雄神社

東京都荒川区に鎮座する、牛頭天王と飛鳥権現を祀る素盞雄神社(読み方はすさのおじんじゃ)は、古くから疫病除けのご利益で有名。
1995年(平成7年)に御鎮座1200年を迎えています。

境内には、御創建起源の霊石「瑞光石(ずいこうせき)」や幼児の無事成長を祈願する子育てイチョウ、毎年7月1日に御山開きがおこなわれる富士塚など、スピリチュアルなパワースポットが点在。

古くより文化交流の場としても栄え、かの松尾芭蕉が奥の細道の旅へ出発した場所でもあります。

また、御神託を受けた日とご祭神の社を建てた日それぞれにおこなう疫神祭・天王祭・飛鳥祭桃まつりなど年間を通じてさまざまな祭事がおこなわれています。

南千住 素盞雄神社 獅子山





目次
ご祭神・ご利益
歴史
東参道・表参道
社殿
瑞光石
富士塚・小塚原富士
地蔵堂(庚申塔群三基)
子育てイチョウ(銀杏)
奥の細道矢立初めの句碑
神楽殿
福徳稲荷神社・菅原神社・稲荷神社
宮神輿
桃まつり
天王祭
御朱印・お守り・おみくじ
アクセス
主な行事・お祭り
近くにある神社・寺
 

素盞雄神社のご祭神・ご利益

ご祭神は、素盞雄大神(すさのおおおかみ)と飛鳥大神(あすかおおかみ)。

天照大御神の御弟神である素盞雄大神は、罪・穢れ・災い・厄など身に降りかかる悪しきことを、強い力で祓い清める災厄除けの神様
別名を牛頭天王(ごずてんのう)といい、通称「お天王さま」と呼ばれています。

あらゆる災いを取り除く除災招福、家内安全、五穀豊穣などのご利益があると言われています。

大国主神(だいこく様)の御子神である飛鳥大神は、別名「事代主神(ことしろぬしのかみ)」「一言主神(ひとことぬしのかみ)」とも呼ばれています。
善悪を一言で判断し得る明智の神様・福の神様として、商工業繁栄・商売繁昌のご利益がある「えびす様」として崇敬されています。

そのご利益は、大漁追福、商売繁盛、家内安全などです。

 

素盞雄神社の歴史

開祖は修験道の開祖役小角の高弟であった黒珍(こくちん)。

住まいの東方、小高い塚にある奇岩を霊場と崇めて日夜斎戒礼拝していたところ、奇岩が突如光を放ち、翁の姿をした二柱の神様が出現。

「吾れは素盞雄大神・飛鳥大神なり。吾れを祀らば疫病を祓い福を増し、永く此の郷土を栄えしめん。」との御神託を受けた黒珍は、祠を建て丁重にお祀りしました。

さらに、素盞雄大神の社殿を西向きに、飛鳥大神の社殿を南向きに造営して御神霊をお遷しします。

そして、御神託を受けた4月8日を疫神祭
素盞雄大神の社殿を建てた6月3日を天王祭
飛鳥大神の社殿を建てた9月15日を飛鳥祭に定めます。

別当寺は神翁寺(廃寺)が担っていましたが、明治になり神仏分離。
社号が「素盞雄神社」へと改められました。

1718年(享保3年)に両社殿とも焼失してしまったことから、相殿として二柱を祀る御殿「瑞光殿(ずいこうでん)」を建築し今に至ります。




☝目次に戻る

 

素盞雄神社の東参道・表参道

最寄駅は、東京メトロ日比谷線・JR常磐線・つくばエクスプレスが走る南千住駅。

日光街道(国道4号)にあるのが、社殿向かって右側に通じている東参道。
表参道は小道を入ったところにあります。

東参道の鳥居の扁額には「素盞雄大神・飛鳥大神」。

参道の左右には「本宮 太二講」と刻まれた大きな灯籠。
灯篭部分は新しく、台座は昔からあるものでしょうか?

南千住 素盞雄神社 東参道

南千住 素盞雄神社 東参道

南千住 素盞雄神社 東参道

南千住 素盞雄神社 東参道

 

表参道の鳥居は東参道の鳥居よりはこじんまりとしていますが、社殿の正面にあります。

南千住 素盞雄神社 表参道

 

鳥居の手前には、柔和な表情にやわらかな毛並みが印象的な一対の狛犬。

南千住 素盞雄神社 表参道

南千住 素盞雄神社 表参道

 

手水舎の水は、地下140mから御神水を汲み上げている天然水。
脇の蛇口からお水取りができます

南千住 素盞雄神社 手水舎(御神水)

南千住 素盞雄神社 手水舎(御神水)

 

素盞雄神社の社殿

社殿前には、躍動感のある勇ましい姿の狛犬が立つ獅子山
左側は親子の獅子で、それぞれが拝殿前を睨んでいます。

七五三シーズンに参拝したことから、獅子山の間には健やかな健康を祈願する将棋盤が置かれていました(基盤の儀)。

南千住 素盞雄神社 獅子山

南千住 素盞雄神社 基盤の儀

南千住 素盞雄神社 獅子山

南千住 素盞雄神社 獅子山

 

現在の拝殿は、1957年(昭和32年)に再建された鉄筋コンクリート造。
本殿は覆殿にて保護されています。

毎月1・15日の6時から13時までは昇殿参拝が可能です。

お賽銭箱には、「三巴(みつどもえ)」と「祇園守(ぎおんまもり)」の二種類の社紋がみられました。

南千住 素盞雄神社 社殿

南千住 素盞雄神社 社殿




☝目次に戻る

 

素盞雄神社の瑞光石

素盞雄神社創建の起源となった霊石「瑞光石(ずいこうせき)」が祀られています。

その正式名称は、「神影面瑞光荊石(しんえいめんずいこうけいせき)」。

鳥居の提灯には、西向きに建立した社殿に江戸時代中期まで素盞雄大神(牛頭天王)が祀られていたことから「天王宮」。
南向きに建立した社殿には飛鳥大神(飛鳥権現)が祀られていたことから「飛鳥社」と書かれています。

南千住 素盞雄神社

南千住 素盞雄神社 瑞光石

南千住 素盞雄神社 瑞光石

 

鳥居の近くには「願い札」納め箱。

日毎早朝にご神前に御供えし、浄火お焚きあげで願い事の成就を祈願します。

南千住 素盞雄神社

 

素盞雄神社の富士塚・小塚原富士

瑞光石のある塚に、1864(元治元年)に作った富士塚。
山頂には浅間神社(祠)が祀られています。

富士塚には20基の奉納碑が伝存し、昔は門前の茶店で疫病除けの麦藁の蛇がお土産に売られていたなど、富士参りの参詣者で賑わっていました。

毎年7月1日に御山開きがおこなわれ、登拝がおこなわれています。

南千住 素盞雄神社 富士塚・小塚原富士

南千住 素盞雄神社 富士塚・小塚原富士
山頂に祠が見えます

南千住 素盞雄神社 富士塚・小塚原富士

南千住 素盞雄神社 富士塚・小塚原富士
後ろ

 

素盞雄神社の地蔵堂(庚申塔群三基)

瑞光石の前にはちょっとした休憩スペースがあり、飛鳥乃社のご神水、お地蔵様や江戸時代の庚申塔三基、宝篋印塔などの石塔群が。

南千住 素盞雄神社

南千住 素盞雄神社 飛鳥乃社のご神水

南千住 素盞雄神社 地蔵堂(庚申塔群三基)

 

中央の庚申塔は聖観音が本尊で、光背には「庚申講供養」「念仏講供養」。

左の庚申塔は如意輪観音が本尊で、月待信仰による勢至菩薩の種子。
さらに、人の罪を「見ざる・言わざる・聞かざる」とする三匹の猿と、早く朝が来るようにと二羽の鶏が刻まれています。

右の庚申塔には「青面金剛」が刻まれています。

南千住 素盞雄神社 地蔵堂(庚申塔群三基)




☝目次に戻る

 

素盞雄神社の子育てイチョウ(銀杏)

子育てのイチョウ(銀杏)には、母乳の出ない婦人がその樹皮を煎じて飲み、周囲に米の研ぎ汁を撒いて幼児の無事成長を祈願したと伝わるスピリチュアルなパワースポット。

現在では初宮詣(お宮参り)の際に絵馬が奉納され、御神前に7年間お供えされています。

南千住 素盞雄神社 子育てイチョウ(銀杏)

南千住 素盞雄神社 子育てイチョウ(銀杏)

南千住 素盞雄神社 子育てイチョウ(銀杏)

 

素盞雄神社の奥の細道矢立初めの句碑

子育て銀杏の近くには、千住大橋を模して造られた小さな橋と隅田川を模した池があり、橋の奥には芭蕉碑。

ここは松尾芭蕉が奥の細道の旅へ出発した地点なんだとか。

「千住おおはし」と書かれた橋の入り口には笠や杖が置かれており、さらにはお手紙まで!

松尾芭蕉の気分が味わえます。

南千住 素盞雄神社 松尾芭蕉

南千住 素盞雄神社 松尾芭蕉

 

橋を渡った先にある芭蕉碑には、「奥の細道」の矢立初めとなった有名な一節と松尾芭蕉の絵が刻まれています。

池の中には鯉だけでなくカエルもいるとか。

南千住 素盞雄神社 松尾芭蕉

南千住 素盞雄神社 松尾芭蕉

南千住 素盞雄神社 松尾芭蕉

南千住 素盞雄神社 松尾芭蕉

 

また、子供たちが詠んだ俳句も奉納されていました。

南千住 素盞雄神社

 

素盞雄神社の神楽殿

神楽殿には、2021年(平成3年)に奉納された「撫で桃(桃の祓)」。

3つの大きな桃は、後顧(こうこ)の祓・中今(なかいま)の祓・幸先(さいさき)の祓。

それぞれを撫でることで、過去・現在・未来を祓い清めると言われています。

南千住 素盞雄神社 神楽殿

南千住 素盞雄神社 神楽殿 撫で桃

南千住 素盞雄神社 神楽殿 撫で桃

 

素盞雄神社の福徳稲荷神社・菅原神社・稲荷神社

社殿の左側には、末社の福徳稲荷神社・菅原神社・稲荷神社が。

福徳稲荷神社と稲荷神社のご祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)。
宇迦之御魂神は、同じく穀物をつかさどる稲荷神と同一視されています。

その後利益は、五穀豊穣・商売繁盛・家内安全・芸事上達など。

真ん中に鎮座している菅原神社は、学問の神様の菅原道真公がご祭神。
そのご利益は学業成就・芸能上達・除災招福などです。

南千住 素盞雄神社 福徳稲荷神社・菅原神社・稲荷神社




☝目次に戻る

 

素盞雄神社の宮神輿

七五三の記念撮影で使うのか、宮神輿が出ていました。

素盞雄神社の宮神輿の担ぎ棒は2本のみ(二天棒)で、屋根の鳳凰が地面につくほど神輿を左右へ倒して激しく振る「神輿振り」で有名。

大神輿の二天棒の棒先を覆う金具には、「蘇民将来子孫也(そみんしょうらいしそんなり)」という言葉が刻まれています。

「蘇民将来子孫也」とは、ふりかかる悪疫災厄から御祭神素盞雄大神にお護りいただく唱え言葉です。

南千住 素盞雄神社 宮神輿

南千住 素盞雄神社 宮神輿

 

素盞雄神社の桃まつり

素盞雄神社御創建の日である4月8日には「疫神祭(えきじんさい)」を斎行。

4月1日から8日まで、災厄除けの「白桃樹御守(桃の御守)」が授与されています。

江戸時代は4月8日のみの領布で御守りは煎じて飲まれていましたが、今は裏側に自分の名前を書き、肌守りもしくは神棚に納めるようにされています。

この時期の境内には、紅白の矢口桃や源平、紅白、残雪しだれ、菊桃など種々な桃花が咲き、氏子崇敬者から奉納された雛人形が境内各所にお飾りされています(2月下旬~4月上旬頃まで)。

 

素盞雄神社の天王祭

天王祭は、激しい神輿振りで御祭神の神威をより一層振り起こして祀る、悪疫退散・除災招福・郷土繁栄を願うお祭りです。

宵宮祭・例大祭の参列者は、半紙で包んだ胡瓜を奉納する習わしがあり、奉納された胡瓜は漬物にされ、天王祭奉納太鼓において撤下供物として参拝者にお頒ちされます。

 

素盞雄神社の御朱印・お守り・おみくじ

御朱印は、通常御朱印と松尾芭蕉の御朱印とあり。

松尾芭蕉の御朱印は任意で、通常御朱印の隣に「奥の細道旅立ちの碑」の印を押して頂けるそうです(見開きになります)。
初穂料は志納(お気持ち)。

ちなみに、多忙時には御朱印の受付を行っていないこともあるので要注意です。
七五三シーズンの土曜午前中に参拝したら、ちょうど御祈祷でバタバタされていて、御朱印は不可となっていました。

また、例祭や祭事に合わせて特別御朱印を用意する場合もあり。

 

お守りでは、素盞雄大神がヤマタノオロチを退治した際に得た天叢雲剣が刺繍されている「勝守り」や子育て銀杏の「健康祈願絵馬」、素盞雄大神がオロチを退治してイナダヒメとめでたく結婚したことによる「縁むすび良縁守」、ご神札・お守り・張子の犬がセットになった「安産守」など多数あり。

松尾芭蕉ファン向けに参拝記念のしおりも用意されています。

おみくじでは、巾着みくじやこどもみくじ、傘みくじ、招き猫おみくじ、幸福おみくじ、そして筒から番号を引くおみくじなど数種類あり。

南千住 素盞雄神社 お守り

南千住 素盞雄神社 おみくじ

 




素盞雄神社の詳細

素盞雄神社へのアクセス
  • 東京メトロ日比谷線・JR常磐線・つくばエクスプレス:南千住駅より徒歩8分
  • 京成線:千住大橋駅より徒歩8分
  • 公式サイト:https://susanoo.or.jp/


素盞雄神社の主な行事・イベント
  • 1月:歳旦祭
  • 2月:節分祭、祈年祭、福徳稲荷神社例祭、桃まつり
  • 3月:三河島稲荷神社例祭、奥の細道矢立初めの日、桃まつり
  • 4月:疫神祭、桃まつり
  • 6月:天王祭、大祓 夏越しの祓・形代流し
  • 8月:日枝神社例祭
  • 9月:飛鳥祭、足立兼務各社例祭
  • 10月:町屋原稲荷神社例祭、熊野神社例祭、若宮八幡宮例祭
  • 11月:新嘗祭
  • 12月:大祓 年越しの祓
  • 1・15日:つきなみ祭 昇殿参拝
  • 3日:月次祭 祭典

素盞雄神社近くのおすすめ神社・寺
円通寺 大きな仏像が目印。彰義隊を手厚く葬った寛永寺の黒門が移設されています。
延命寺 江戸時代にあった処刑場。延命地蔵(首切り地蔵)は外国のガイドブックにも掲載されているほど。
源長寺 阿弥陀如来をご本尊にする浄土宗寺院。山門では仁王像がにらみをきかせています。
仲町氷川神社 ご祭神は素戔嗚命。江島神社や三峯神社、稲荷神社、天満宮などもあり。




☝ページトップに戻る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です