【鎌倉】いつ来ても見どころ満載の花の寺!徳川ゆかりの英勝寺

鎌倉駅より徒歩15分ほどの場所に鎮座する英勝寺(読み方はえいしょうじ)は、塀で囲まれた大きな徳川家ゆかりのお寺
正式名は「東光山英勝寺」で、水戸徳川家のお姫さまが庵主を務めていたことから水戸様の尼寺と呼ばれていました。

撮影スポットとして人気の竹林の遊歩道だけでなく、歴史と格の高さを感じさせる重要文化財の建造物や洞窟も見ごたえがあります。

また、ツバキや白藤、アジサイ、キキョウ、彼岸花、紅葉、冬スイセン、梅など四季折々の花や植物が楽しめる花の寺としても有名。

特に12月から3月にかけて花を咲かせる「英勝寺侘助」は、鎌倉市の天然記念物にもなっています。

鎌倉 英勝寺





目次
歴史とご本尊・ご利益
入り口
鐘楼
山門(総門)
仏殿
祠堂と唐門
聖勧菩薩像と太子堂
竹林と書院
金毘羅宮
御朱印
アクセス
近くにある神社・寺
近くのおすすめグルメ
 

英勝寺の歴史とご本尊・ご利益

ご本尊は、徳川家光寄進の阿弥陀如来
寺宝として本尊木造阿弥陀三尊立像があり、阿弥陀三尊は智慧明瞭や極楽往生などのご利益があると信仰されています。

また、鎌倉に唯一現存する尼寺として、女性の守護や家内安全、安産祈願などのご利益があると言われています。

英勝寺は1636年(寛永13年)に、水戸光圀の姉である玉峰清因が開山。
開基は徳川家康の妻・英勝院尼

源氏の血筋である徳川家康は鎌倉復興に力を入れており、その縁で太田道灌4代の太田康資の娘・お八(のちのお勝)と出会います。

お勝は娘を4歳で亡くし、8歳の少年・頼房(後に水戸徳川家の祖)を養育。
頼房を立派に育て上げ、水戸徳川家の基礎を築き上げます。

家康が1616年(元和2年)に逝去するとお勝は出家。

先祖供養と自分の後生を祈るため、3代将軍・徳川家光より父祖(太田道灌の家系)の地である扇ガ谷の地を賜り、水戸光圀の姉である玉峰清因を開山、英勝院尼が開祖として英勝寺を創建しました。

江戸時代初期に建築された仏殿、祠堂、唐門、鐘楼が今でも現存し、英勝寺内には仏像彫刻や石塔、石仏、絵画、書跡、工芸、典籍など数百点もの宝物類を貯蔵。
国や神奈川県、鎌倉市などの指定文化財となっています。

 

英勝寺の入り口

入り口は、英勝寺の正門ではなく通用門。

花のモチーフがあしらわれた白のアイアン製の門で、隣の小さい扉が出入り口となっています。

拝観料は大人300円、高校生200円、中学生以下100円で、扉をくぐった先にある寺務所で納めます。

また、通用門には「花だより」と書かれた看板があり、現在咲いている花をその場で知ることができます。
入る前には是非チェックを!

寺務所から右手が竹林と書院。
左側が鐘楼、総門などに続く道があります。

鎌倉 英勝寺 入り口

鎌倉 英勝寺 拝観料

 

英勝寺の鐘楼

1643年(寛永20年)、英勝院の一周忌のために建立されました。

英勝寺の鐘楼は、格式の高い寺でのみ用いられる袴越鐘楼
鎌倉唯一の袴越鐘楼であり、神奈川県の重要文化財に指定されています。

鎌倉 英勝寺 鐘楼

鎌倉 英勝寺 山門
今は出入りができない山門
鎌倉 英勝寺 山門
通りから。こちらからは入れません。

 

英勝寺の山門(総門)

徳川頼房の子、讃岐高松藩主・松平頼重(徳川光圀の兄)が英勝院の一周忌のために1643年(寛永20年)に建立。

1923年(大正12年)の関東大震災で全壊してしまいましたが、全ての部材を買い取り私有地に再建されていたのを2001年(平成13年)に英勝寺が買い戻し保管。
2011年(平成23年)に元の場所に再建し、2013年(平成25年)に国の重要文化財に指定されました。

掲げられている「宝珠殿」の額は、江戸初期の親王曼殊院良恕法親王によるもの。

上層内には阿弥陀如来像を中尊とし、脇侍に観音菩薩勢至菩薩、まわりに十六羅漢像が安置されています。

鎌倉 英勝寺 山門(総門)

鎌倉 英勝寺 山門(総門)

鎌倉 英勝寺 山門(総門)




 

英勝寺の仏殿

総門の先には仏殿。
1643年(寛永20年)に、英勝院の一周忌のために徳川頼房が改築しています。

仏殿の軒下は、十二支がモチーフとなったレリーフで飾られています。

鎌倉 英勝寺 仏殿

鎌倉 英勝寺 仏殿

鎌倉 英勝寺 仏殿

鎌倉 英勝寺 仏殿
仏殿の後ろ側

 

仏殿の正面には小窓があり、開いて内部を覗く事ができます。

堂内には運慶作と言われている阿弥陀三尊立像が祀られ、壁や天井には色鮮やかな装飾や龍の絵があり見事です。

鎌倉 英勝寺 仏殿

鎌倉 英勝寺 仏殿

 

英勝寺の祠堂と唐門

仏殿の左側には、繊細な色彩装飾が施された祠堂と唐門。

祠堂は、徳川頼房の子である徳川光圀によって建立されたと伝わる英勝院の位牌を祀るお堂で、現在は別の建物で保護されています。

唐門は神奈川県重要文化財に指定されています。

鎌倉 英勝寺 祠堂と唐門

鎌倉 英勝寺 祠堂と唐門

鎌倉 英勝寺 祠堂と唐門

鎌倉 英勝寺 祠堂と唐門




 

英勝寺の聖勧菩薩像と太子堂

総門の前には、聖勧菩薩像太子堂へと続く階段と洞窟に続く道。

階段を上った先には、綺麗なおだやかな表情をした聖勧菩薩像。
左側に太子堂があり、内部に小さな仏像が祀られています。

鎌倉 英勝寺

鎌倉 英勝寺 聖勧菩薩像と太子堂

鎌倉 英勝寺 聖勧菩薩像
聖勧菩薩像
鎌倉 英勝寺 太子堂
太子堂

鎌倉 英勝寺 太子堂

 

左側にある手掘りの洞窟内には、石仏(三霊社権現像)が安置されています。

鎌倉 英勝寺 洞窟(三霊社権現像)

鎌倉 英勝寺 洞窟(三霊社権現像)
入口

鎌倉 英勝寺 洞窟(三霊社権現像)

鎌倉 英勝寺 洞窟(三霊社権現像)

鎌倉 英勝寺 洞窟(三霊社権現像)

鎌倉 英勝寺 洞窟(三霊社権現像)
出口




 

英勝寺の竹林と書院

竹林向かい側にある書院では、月に数回、一服500円(お干菓子付)のお茶席が設けられています(不定期開催)。

開催日は門の前に看板が出ていますので、書院で料金を払い軒先で座って待っているとお抹茶とお干菓子のセットが手渡されます。

カジュアルな雰囲気でのお茶席なので馴染みがなくても参加しやすく、竹林を眺めながらいただくお抹茶は格別。
のんびりと一休みするのにピッタリです。

鎌倉 英勝寺

鎌倉 英勝寺 書院

 

英勝寺の竹林は散策路が整備されているので歩きやすく、木でできたベンチも。
静かで風情があります。

この地には昔、水戸徳川家の姫君の住まいがあり「姫御殿」と呼ばれました。

鎌倉 英勝寺 竹林

鎌倉 英勝寺 竹林

鎌倉 英勝寺 竹林

鎌倉 英勝寺 竹林

鎌倉 英勝寺 竹林

鎌倉 英勝寺 竹林
竹林の出口近くにお地蔵様

 

英勝寺の金毘羅宮

竹林を出た右側には金毘羅宮

石をくり抜いて造ったやぐらの中に鎮座しています。

鎌倉 英勝寺 金毘羅宮

鎌倉 英勝寺 金毘羅宮

鎌倉 英勝寺 金毘羅宮

 

金毘羅宮のところから、祠堂の背後にある石仏が見えました。

鎌倉 英勝寺

 

英勝寺の御朱印

英勝寺は、2001年(平成13年)に発会した関東1都6県の「花の寺」を巡る巡礼「東国花の寺百ヶ寺」の一つ(東国花の寺百ヶ寺鎌倉6番札所)。

鎌倉では他に極楽律寺、大本山光明寺、安国論寺、瑞泉寺、報国寺、海蔵寺、雲頂庵、浄智寺、東慶寺、円覚寺とあり、花の寺の専用御朱印帳も用意されています。

東国花の寺百ヶ寺の御朱印と、御本尊の御朱印がありますが、デザイン的にはあまり変わりません。

 




英勝寺の詳細

英勝寺へのアクセス
  • JR線:鎌倉駅より徒歩11分


英勝寺近くのおすすめ神社・寺
智岸寺稲荷 英勝寺以前にあったとされる智岸寺の稲荷社。現在は英勝寺が管理しています。
浄光明寺 第五代執権・北條時頼と第六代執権・北條長時が開いた真言宗のお寺。拝観日が決まっています。
寿福寺 北条政子と実朝のお墓がある臨済宗建長寺派のお寺。総門から中門までの参道のみ立ち入り可。
八坂神社(相馬天王) 千葉常胤の次男・相馬師常が屋敷内に祀ったことが始まり。福寿寺の隣に鎮座。
巽神社 坂上田村麻呂が建立し、源頼朝の先祖・頼義が社殿を改築。葛原岡から現在の地に移っています。
薬王寺 御本尊は久遠実成釈迦牟尼仏、日蓮宗のお寺。徳川家の家紋(三つ葉葵)が使われています。
海蔵寺 薬師如来像が祀られている薬師堂、鎌倉十井の一つ「底脱ノ井」や「十六ノ井」があります。

英勝寺近くのおすすめ喫茶・カフェ・食事処
不動茶屋 鎌倉最古の窟堂と同じ敷地内にある隠れ家カフェ。スイーツの他、自家製ラーメンも人気です。




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