金龍山 浅草寺(読み方はきんりゅうざん せんそうじ)では、年内最後の観音様のご縁日に合わせて、江戸押絵羽子板を中心とした国指定伝統的工芸品のお店が立ち並ぶ羽子板市を開催。
いわゆる歳の市で、震災や戦禍の大変な時期を乗り越え、360年間という長い歴史がある師走の風物詩です。
居並ぶ羽子板は、江戸情緒ある歌舞伎の絵柄のものから最近の時事や人気タレントをモチーフにしたものまでさまざま。
伝統工芸士による実演や体験、芸者さんの撮影会、大江戸助六太鼓の演奏などイベントも多数おこなわれています。

目次
・納めの観音ご縁日「羽子板市」とは?
・羽子板市の混雑具合
・羽子板市の露店の様子
・羽子板市の各種イベント
・羽子板市の授与品
・境内ライブカメラ
・屋台グルメと浅草神社
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
・近くのおすすめグルメ
浅草寺の納めの観音ご縁日「羽子板市」とは?
毎月18日は観世音菩薩の縁日で、なかでも年末12月18日は「納めの観音」と呼ばれています。
江戸時代、12月17日・18日は「観音の縁日」として多くの参拝者が訪れたことから、境内には正月用品や縁起物の品を売る露店が集まりました。
いわゆる歳の市です。
浅草寺の歳の市で、縁起物として歌舞伎役者の顔が装飾された羽子板が売られ始めたのは江戸末期頃より。
羽子突きの羽根が虫を食べるトンボに似ていることから「悪い虫(病気)を食べる」。
羽根の先端に付いている「豆」は「まめに暮らすことができる」などのご利益があるとされています。
やがて、女子が誕生した家に羽子板を贈る風習が広まったことから、羽子板の露店が急増。
羽子板市と呼ばれるようになりました。
現在では12月17日から19日までの3日間おこなわれ、師走の浅草の風物詩となっています。

浅草寺の羽子板市の混雑具合
羽子板市の開催期間は17日から19日の3日間。
だいたい9時頃から始まり、19時半頃まで。
最終日は19時頃まで。
あまり早い時間に来るとお店が準備中でしっかりと見れないこともあるので、混雑しますがお昼ごろから来るといいかもしれません。
参拝したのは初日(17日)の14時ごろ。
境内にはたくさんの参拝客で混雑していました。




浅草寺の羽子板市の露店の様子
羽子板市の露店は、仲見世通りの終わりから宝蔵門前から始まり、五重塔前と続いていました。
居並ぶ露店では、江戸情緒ある歌舞伎の絵柄を中心に、話題の社会風刺、時事や人気タレントなどを題材にした変わり羽子板など多彩な作品がズラリ。
露店内には羽子板職人の方がおり、直接やり取りできるなど、なかなか本格的。
また、羽子板は縁起物ということで、購入者へは三本締めなど活気のある風景もみられました。




芸術品のような羽子板もいいですが、色とりどりの美しい羽根も。
雛人形のようにケースに入った羽子板もありました。


そんな羽子板の値段はピンからキリまで。
数千円のものから数万。
なかには数十万円などの高額も!


羽子板職人の方だけでなく、東京藝術大学とのコラボ作品の展示や、画家さんらによる羽子板アートブースなどもありました。
かわいらしいメルヘンチックな羽子板で斬新。
従来のデザインだけでなく、こういった新しいデザインもいいですね。



浅草寺の羽子板市の各種イベント
2025年の羽子板市では、大江戸助六太鼓の演奏や浅草の芸者さんや振袖さんとの撮影会、手作り羽子板など多数のイベントが開催されていました。
ちょうど参拝した時には、浅草の芸者さんでしょうか?
花魁の姿をされた方がおり、囲うように撮影会がおこなわれていました。

五重塔前には、東京歳乃市羽子板商組合による羽子板保存会。
この市の期間中にしか購入できない特別な羽子板型の御守り「有卦干支羽子板(干支のタオル付)」が授与されています。
豪華な押絵細工の羽子板とは異なる、シンプルで粋な佇まいの羽子板です。
有卦干支羽子板の「有卦(うけ)」は「幸運が続く」という意味があります。

本堂前にはお絵描き羽子板のテントが。
小さいお子さんにも羽子板を知ってもらえ、楽しめるイベントですね。


浅草寺の羽子板市の授与品
羽子板市では、七福神の恵比寿と大黒のお姿が書かれた「恵比寿大黒天御影」と、新年の福徳が祈願された「縁起小判」が授与されます。
縁起小判は、切り餅と言われた小判の包みを大黒様の福福しい笑顔のイラスト紙で包んだもの。
この御守りの作法は、お札などと同じく家の南向きの高いところに飾って拝むのですが、1年後にお焚き上げする必要はなし。
毎年買い足して、少しずつ「福」と「徳」を貯めてゆきます。
浅草寺の境内ライブカメラ
浅草寺では、境内の様子を撮影しているライブカメラを本堂と雷門の間に2台設置しています。
YouTubeで24時間公開されており夜間でも視聴可。
本堂側の映像では、日没後のライトアップされた本堂も見えます。
羽子板市の様子などもわかります。
屋台グルメと浅草神社
浅草神社方面、藤棚がある広場には屋台グルメがズラリ。

また、浅草神社の参道にも露店が並び、うちわやだるま、江戸節句人形、江戸木版画、小紋柄羽子板などが販売されていました。





浅草寺の詳細
浅草寺へのアクセス
- 東京メトロ銀座線・都営浅草線:浅草駅A4出口より雷門まで徒歩1分
- 東武スカイツリーライン:浅草駅より雷門まで徒歩5分
- つくばエクスプレス:浅草駅より雷門まで徒歩5分
- 公式サイト:https://www.senso-ji.jp/
浅草寺の主な行事・お祭り
- 1月:新年大祈禱会、温座秘法陀羅尼会、その他
- 2月:節分会、針供養会、その他
- 3月:本尊示現会、春季彼岸会、その他
- 4月:仏生会(花まつり)、白鷺の舞、駒形堂大祭、その他
- 5月:宝の舞、正五九大護摩
- 6月:楊枝浄水加持会・百味供養会、華講会
- 7月:四万六千日(ほおずき市)、盂蘭盆施餓鬼会、その他
- 8月:万霊燈籠供養会
- 9月:秋季彼岸会、正五九大護摩
- 10月:菊供養会、金龍の舞、その他
- 11月:白鷺の舞、七五三加持会
- 12月:納めの観音ご縁日(羽子板市)、星供養会(星まつり)、その他
- 毎月1日:大般若経転読会法要
- 毎月18日:ご本尊ご縁日法要
浅草寺近くのおすすめ神社・寺
| 浅草神社 | 浅草寺創始者がご祭神。三社祭で有名。夫婦狛犬や被官稲荷神社などパワースポットが点在。 |
|---|---|
| 駒形堂 | 浅草寺発祥の霊地に建つお堂。毎月19日が縁日でご開帳されています。 |
| 東本願寺 | コンクリート造りの巨大な仏教寺院。金の装飾はお磨きさんによっていつもピカピカです。 |
| 牛嶋神社 | 立派な三ツ鳥居がある神社。撫で牛やライトアップで知られています。 |
| 待乳山聖天 | 聖天さま独特の秘法である浴油祈祷で有名。お供え物は大根です。 |
| 浅草富士浅間神社 | 富士山を登った事に成る子授かり守の浅間富士があります。本務社は浅草神社。 |
浅草寺近くのおすすめカフェ・食事処
| SmileSpice | 発酵食とスパイスで作るカレー。数種類を盛る「あいがけ」も。 |
|---|---|
| 珈琲・アモール | 仲見世通り近くにあるテンドグラスが美しい喫茶店。モーニングからオープン。 |
| ごはん×カフェ「madei」 | 待乳山聖天の向かいにある和カフェ。大根を使った「縁結び定食」も。 |






