円覚寺の塔頭の一つであり、最奥にある黄梅院(読み方はおうばいいん)は第十五世夢窓疎石(夢窓国師)の塔所。
また、円覚寺百観音霊場第2番です。
もともとは鎌倉幕府第八代執権北条時宗を弔うために建てられた華厳院があった場所。
足利氏が夢窓疎石(むそうそせき)の塔所を建てました。
円覚寺参拝の折り返し地点にもなっている場所で、境内の奥(裏山の崖)には一般参拝者の立ち入りが禁止されているやぐら群があるそうです。

目次
・歴史とご本尊・ご利益
・白鹿洞
・山門
・本堂
・聖観音堂(武山堂)
・御朱印
・アクセス
・主な行事・お祭り
・円覚寺境内各所
・近くにある神社・寺
・近くのおすすめグルメ
黄梅院の歴史とご本尊・ご利益
ご本尊は千手観音菩薩。
災難除けや病気平癒、夫婦円満、恋愛成就、安産・子宝成就などのご利益があると言われています。
山号は伝衣山(でんねさん)。
寺号は黄梅院。
1354年(文和3年)、門弟の方外宏遠(ほうがいこうえん)が開山。
開祖は饗庭氏直(あえば うじなお/うじただ)です。
もともとは鎌倉幕府第八代執権北条時宗の夫人覚山尼が、時宗の菩提を弔うために建立した華厳院があった場所。
ここに、足利氏が五山文学に貢献した第15世夢窓疎石(むそうそせき)の塔所を建てました。
室町幕府二代将軍足利義詮の遺骨が分骨されたことで、足利氏の菩提寺ともいわれています。
円覚寺の白鹿洞
佛日庵の先をさらに進むと、右側に白鹿洞(びゃくろくどう)。
円覚寺開堂の日、開山無学祖元禅師の説法を聴こうと、この洞穴より白鹿が群れをなしてあらわれたと言われている場所です。


黄梅院の山門
白鹿洞の先には、円黄梅院の山門。
山門屋根の丸瓦には足利氏の「丸に二引き両」の家紋が見られます。


黄梅院の本堂
山門を通って左側に本堂。
扁額には「黄梅院」。
本堂には、南北朝時代の木造夢窓国師座像と中国の銅造千手観音立像などが安置されています。


黄梅院の聖観音堂(武山堂)
本堂の奥には、武藤山治の寄進の聖観音堂(武山堂)。
足利氏の家紋が掲げられている観音堂で、扁額には「聖観世音」。
安置されている聖観世音像は、中国から請来したものだとか。


すぐ近くにも観音さま。


黄梅院の御朱印
御朱印は専用の納経帳のみのよう。
納経帳は円覚寺の売店で販売されています。
円覚寺の詳細
円覚寺へのアクセス
- JR線:北鎌倉駅よりすぐ
- 円覚寺公式サイト:https://www.engakuji.or.jp/
- 佛日庵公式サイト:http://www.butsunichian.com/
円覚寺の主な行事・イベント
- 1月:国宝舎利殿特別公開、大般若祈祷会
- 2月:涅槃会
- 4月:時宗公毎歳忌、降誕会(花まつり)
- 5月:国宝舎利殿特別公開
- 6月:観音懺法
- 10月:開山国師毎歳忌、達磨大師毎歳忌、漢・舎利講式
- 11月:国宝舎利殿特別公開、宝物風入、弁財天諷経
- 12月:成道会、除夜念誦、除夜の鐘
円覚寺境内各所
| 仏殿 | 禅宗様式の七堂伽藍の中心、ご本尊が祀られています。 |
|---|---|
| 大方丈 | 境内には天然記念物「柏槇(ビャクシン)」や百観音霊場。堂内から美しい庭園が眺められます。 |
| 舎利殿 | 国宝。「佛牙舎利(ぶつげしゃり)」というお釈迦様の歯が祀られています。 |
| 佛日庵 | 円覚寺の開基である北条時宗公のご廟所(墓所)。別名「佛日庵御霊屋」。 |
| 黄梅院 | 境内奥にある、第十五世夢窓疎石(夢窓国師)の塔所。 |
| 弁天堂 | 高台にあり、茶屋も併設。江ノ島弁財天の加護によって完成した洪鐘があります。 |
| 十王堂(桂昌庵) | 木造十王像が祀られており、弓道場も併設。別名「閻魔堂」。 |
| 如意庵 | 窓に広がるお庭の景色を眺めながらお茶がいただけるお寺カフェ。 |
| 弁天茶屋「航」 | 洪鐘弁天堂の横にある茶屋。オープンテラスで眺めが最高です。 |
円覚寺近くのおすすめ神社・寺
| 浄智寺 | 苔の参道が美しい禅宗寺院。本堂をはじめ鎌倉十井ややぐら、七福神と見どころあり。 |
|---|---|
| 明月院 | 悟りの窓と境内のアジサイや紅葉で有名な臨済宗禅寺。園内には地蔵様やウサギが点在しています。 |
円覚寺近くのおすすめ喫茶・カフェ・食事処
| 鎌倉五山本店 | 昔ながらの食事処。名物メニューは紫陽花ごはんと元祖建長そば・うどん。 |
|---|---|
| 茶寮 風花 | 明月院近くにあるお茶屋さん。名物メニュー「うさぎ饅頭」が人気。 |






