東京都世田谷区にある桜神宮は、火渡りや釜鳴りなどの神事、国内でも珍しい特別祈祷「大中臣 八方清メ」を斎行している古式神道の神社。
遠く離れた場所から参拝する「遥拝」も公式サイトから可能にしています。
境内には3種類の桜の木が植えられており、長く桜を楽しめる名所。
桜をモチーフにした御朱印やお守り、絵馬、おみくじは人気が高く、「えんむすびの木」に結ぶ花帯はここならではです。
また、大人気アニメ「鬼滅の刃」に登場する煉獄杏寿郎の出身地が桜新町(公式設定では東京府荏原郡駒澤村=世田谷、桜新町)であることから聖地の1つになっています。
そんな桜神宮は神習教本祠(しんしゅうきょうほんし)であり、お参りの仕方も一般的な神社と異なります。

目次
・ご祭神・ご利益
・鳥居
・境内
・えんむすびの木
・社殿での参拝方法
・特別祈祷「大中臣八方清メ」
・良縁祈願祭
・御朱印・お守り・おみくじ
・メールマガジン「桜メール」
・駐車場
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
桜神宮の歴史とご祭神・ご利益
桜神宮は、神道十三派の1つである「神習教」の本祠。
もともとは神田今川小路にありましたが、1919年(大正8年)に現在地へ移転。
その社殿は関東大震災や戦災を免れた事から、火伏せ・災難除けのご利益があると信仰されています。
また、初代管長は伊勢神宮に奉職していた事から「世田谷のお伊勢さん」とも呼ばれています。

桜神宮にはたくさんの神様が祀られており、そのご利益もさまざま。
世の生成の大元を司る三柱の、天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)・高皇産霊神(たかみむすびのかみ)・神皇産霊神(かみむすびのかみ)。
初めての夫婦神であり、縁結びのご利益で知られている伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)。
伊勢神宮内宮主祭神で皇の御祖神・日本の総氏神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)。
伊勢神宮外宮主祭神の豊受大神(とようけのおおかみ)。
神宮ご鎮座の御杖代の神である倭姫大神(やまとひめのおおかみ)。
健康・福徳・開運のご利益で知られる国常立尊(くにとこたちのみこと)・大国主命(おおくにぬしのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)。
鎮魂・健康の神である鐃速日命(にぎはやひのみこと)。
身滌・渡航の神である底筒男命(そこづつおのみこと)・中筒男命(なかづつおのみこと)・表筒男命(うわづつおのみこと)。
鎮魂の神である伊久魂大神(いくむすびのおおかみ)。
安産の神である水天宮大神。
衣食住・工業・商業・発展の神である正一位稲荷大神。
学問の神である菅原大神。

桜神宮本の鳥居
桜神宮が鎮座するのは、国民的アニメ「サザエさん」ゆかりの地・桜新町。
東急田園都市線桜新町駅北口から徒歩約2分ほどとアクセス良好の場所にあり、旧玉川通り沿いにまっすぐ歩いていくと鳥居がみえてきます。
鳥居横には、神習教の本祠であることを示す「神習教本祠」の碑。
左側にはスロープも設置されており、車いすやベビーカーの行き来も楽です。



桜神宮本の境内
鳥居を潜ると右手に手水舎。
正面に社殿。
左手には「さくら幼稚園」。
境内には「大中臣八方清メ祈願」と書かれている旗幟も。




また、境内はペット可。
ペット七五三や健康長寿を祈念する祈願祭もおこなっているなど、ペットにも優しい神社です。
桜神宮のえんむすびの木
社殿の前には「えんむすびの木」と呼ばれる河津桜。
河津桜はソメイヨシノよりも開花が早いので、2月中旬から3月にかけて見頃となり、この時期になるとたくさんの参拝客で混雑します。
また河津桜の見頃には、夜間のライトアップもおこなわれ夜桜が楽しめるようです。


ちなみに、河津桜の木には願いを書いた花帯を結ぶことができます。
参拝した日は数本が結ばれていました。
花帯に願い事を書いて「えんむすびの木」に結ぶと「サクラサク」ように願いが叶うと言われています。

河津桜(えんむすびの木)だけでなく、境内には4月前後から楽しめるしだれ桜やソメイヨシノと植えられており、春には時期をずらして3種類の桜が楽しめます。
また、境内には紫陽花も植えられており、桜の季節が過ぎた後は紫陽花のクールな色が楽しめます。
桜神宮本殿での参拝方法
社殿は1884年(明治17年)に神田今川小路に建立されたもので、大正時代にこちらに移築されました。
社殿には細かく彫りの深い彫刻が施されており、木鼻には龍の彫刻。
扁額には「本祠大神」。
関東大震災や東京大空襲の戦火からも免れたことから、火伏せ・災難除けのご利益があると信仰されています。

神社におけるお参りの仕方は二拝二拍手一拝が一般的ですが、ここ桜神宮でのお参りや御祈願では「二拝四拍手一拝」となっています。
さらに、春季大祭や秋季中祭などの祭祀では「四拝八拍手一拝」です。
四拝八拍手を用いているのは、他は伊勢神宮だけとなります。

また、お賽銭箱近くには「願い串」。
お願い事を書き、裏面に住所・名前を書いて奉納すると、祈祷祭において御祈願してくださいます。

桜神宮特別祈祷「大中臣八方清メ」
桜神宮は、古式神道の由緒正しい御祈祷「大中臣 八方清メ(おおなかとみ はっぽうきよめ)」をおこなう全国でも唯一の神社。
「正五九参り(しょうごくまいり)」とも呼ばれており、特に丁寧におこないたい場合は、年3回(4ヶ月毎)にお祓いを続けるのだそうです。
「大中臣 八方清メ」では、お祓い事(八方除けや厄除け、清め祓いなど)とお願い事(開運招福や良縁祈願など個人の願い事)をそれぞれ選択。
受け継がれてきた秘伝の儀式と福を招く「招福祈願」の詞で、厄除や八方除、災禍災厄、総ての罪穢れを祓い除き、運勢の流れを良くし、願いを叶え幸せに導くといわれています。
もちろん、厄年や八方塞りの年回りでない方にもおすすめの御祈祷で、なんと郵送での御祈祷も可能。
桜神宮の良縁祈願祭
日本初の夫婦神様であり、縁結びの神様として有名な伊弉諾尊と伊弉冉尊の二柱の神様をお祀りしていることから、一粒万倍日の良き日に良縁祈願祭をおこない良き縁を結べるようご祈念しています。
良縁祈願祭は完全予約制で定員数も決まっているので、早めの予約がおすすめ。
参列された方には、特別な御守と花帯が授与されます。

桜神宮の御朱印・お守り・おみくじ
社務所は拝殿向かって左側。
御朱印の種類は多く、季節に合わせた限定御朱印が多数用意されています。
特に河津桜がピークを迎える時期は混雑しており、御朱印の授与に2時間かかることも。
また、桜をモチーフにした御朱印帳と御朱印帳袋があり、白・紺・空色と3種類です。

御守では肌守(桜・砂子)や干支守り、健康御守、子授安産御守、学業御守、えんむすび、ペット守りなど各種そろっており、桜をモチーフにしたものばかり。
特に桜が施されたレース仕様の「レースお守り」は人気です。

おみくじは社務所の近くに置かれており、「しだれ桜みくじ」「花咲きおみくじ」「おみくじ」「こどもみくじ」「外国語みくじ」とあり。
また、公式サイトでもおみくじが引けます。
御神前で神職が祈願をした吉凶占いと本格的です。


桜神宮のメールマガジン「桜メール」
メールマガジン「桜メール」に登録すると、桜神宮での催しのお知らせや、宮司のからのメッセージ、正式に籤をひいた生まれ月ごとの吉凶占いを授けてくれます。
ご祈願は、申し込みフォームの入力事項により、毎月1回、神前で斎行。
ご購読・ご祈願は無料です。
また、神社に関する簡単な質問から、「嫌なことばかりが続いている」「人間関係がうまくいかない」などの悩みの相談を、開運相談窓口で受け付けています。
桜神宮の駐車場
境内の隣にコインパーキング(TIMES)。
ご祈願をされる方は1時間まで無料になります。



桜神宮の詳細
桜神宮へのアクセス
- 東急田園都市線:桜新町駅北口より徒歩2分
- 公式サイト:https://www.sakura.jingu.net/
桜神宮の主な行事・イベント
- 2月:節分祭、祈年祭
- 3月:春季皇霊祭
- 4月:神武天皇遥拝日、大祭(鎮火式)
- 6月:大祓
- 7月:祖霊祭
- 9月:中祭(探湯式)、秋季皇霊祭
- 10月:神嘗祭
- 12月:大祓
- 毎月9・17日:月次祭
桜神宮近くのおすすめ神社・寺
| 久富稲荷神社 | ふくろうのお社で有名。また、アニメ「ぎんぎつね」の聖地でもあります。 |
|---|---|
| 弦巻神社 | 宇迦之御魂神を祀る稲荷社、応神天皇を祀る八幡社、菅原道真を祀る天神社が合祀されています。 |






