【鎌倉】国内最大級の木彫仏!あじさいや紅葉で有名な長谷寺

長谷観音」の名で親しまれる長谷寺(読み方ははせでら)は、736年(天平8年)の奈良時代に開創したとされている鎌倉有数の古刹。
正式名称は「海光山慈照院長谷寺」で、坂東三十三所観音霊場の第四番です。

ご本尊は、木彫仏としては国内最大級(高さ9.18m)の十一面観世音菩薩像。

観音山の裾野から中腹に広がる境内には、四季折々の草花、木々が植えられ「鎌倉の西方極楽浄土」「花の寺」とも呼ばれています。

観光地として有名なだけあって、いつも多くの方が参拝に訪れており、公式サイトでは混雑状況をリアルタイムに公開

特にアジサイが咲く時期や紅葉シーズンは平日でも混雑必須!
修学旅行生やツアーの団体さんも多く訪れるので、早い時間帯の参拝がおすすめです。

鎌倉 長谷寺





目次
歴史
ご利益スポット
山門・駐車場・受付所
緑陰の庭
放生池と妙智池
大黒堂・弁天堂・弁天窟・書院
地蔵堂
本堂・観音堂
阿弥陀堂
かきがら稲荷
観音ミュージアム
さくら広場と見晴台
眺望散策路
回転式書架「経蔵(輪蔵)」
お食事処「海光庵」
御朱印・お守り・おみくじ
写経・写仏
アクセス
主な行事・お祭り
長谷寺境内案内
近くにある神社・寺
 

長谷寺の歴史

長谷寺は、聖武天皇治世の736年に開創した鎌倉有数の古刹。

721年に奈良県の長谷寺を開山した徳道上人の本願により、2体の観音像を楠の巨木から彫り上げ、1体は奈良の長谷寺の本尊に。

もう1体は、行基によって衆生済度の誓願を込めて海中へ奉じられましたが、15年後に相模国の沖合の海面に現れ、長谷寺(奈良県)の開基・藤原房前によって鎌倉へと遷座。
鎌倉の長谷寺開創の礎になりました。

そうしたことから、奈良と鎌倉の十一面観音は双子とも言われています。

 

長谷寺のご利益スポット

長谷寺には4つのパワースポットがあり、「良縁と縁結び」「金運と仕事運」「子宝と安産」「厄除け」のご利益が得られると信仰されています。

良縁と縁結びのご利益なら境内にある良縁地蔵(3か所)。
金運と仕事運なら大黒堂
子宝と安産なら福壽地蔵(ふくじゅじぞう)。
厄除けなら阿弥陀堂(あみだどう)です。

鎌倉 長谷寺 良縁地蔵
良縁地蔵
鎌倉 長谷寺 大黒堂
大黒堂
鎌倉 長谷寺 福壽地蔵
福壽地蔵を祀る「地蔵堂

 

長谷寺の山門・駐車場・受付所

山門には、遠くからもわかる大きな赤い提灯。
創立1300年となった2022年には、観音様と同じ金色の提灯が掲げられていました。

鎌倉 長谷寺

鎌倉 長谷寺

 

山門の左側には、駐車場と拝観受付所。

駐車場利用では事前予約などは受け付けておらず、駐車場のみの利用も不可。
営業時間を過ぎると翌朝まで出庫できないので注意が必要です。

鎌倉 長谷寺 駐車場

 

入山時間は、通常期間は8時から16時半(閉山17時)ですが、4月から6月は17時(閉山17時半)まで。
祭事やイベントの実施でさらに時間が延長されることもあります。

長谷寺への参拝には拝観料が必要
大人400円、小学生と鎌倉市福寿手帳ご持参の方は200円です。

ちなみに、基本、犬連れでの入山はダメ
ただ、身体障害補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)は同伴可能です。

鎌倉 長谷寺 受付

 

受付所の駐車場側にはお土産処「なごみショップ」とお休み処「てらやカフェ」。

なごみショップのお土産は、長谷寺のオンラインストアでも購入可

オーナーが各地で集めた波の写真やパネルがズラリと並ぶてらやカフェでは、厳選したコーヒーをはじめ、ソフトドリンクやソフトクリームがいただけます。

 

また、山門の右側には寺務所。
各種申請や拝観に関する問い合わせなどを受け付けています。

奥にある内仏殿は立入禁止

鎌倉 長谷寺 寺務所
寺務所。ポストがかわいい
鎌倉 長谷寺 内仏殿
内仏殿




 

長谷寺の緑陰の庭

受付所を入った先、左側には緑陰の庭。

緑に包まれた回遊路で休憩にピッタリ。
さくら広場にもつながっています。

緑陰の庭には、誰でもが触れて拝み、御利益を受けることのできるふれ愛観音さまと梶山観音さまが鎮座。

鎌倉 長谷寺 緑陰の庭

鎌倉 長谷寺 緑陰の庭 ふれ愛観音と梶山観音

 

長谷寺の放生池と妙智池

受付所を通った右側には、本堂の観音堂と弁天堂・大黒堂につながる道。
そこには放生池妙智池が。

滝石組や中島、出島が作られた池泉回遊式庭園です。

鎌倉 長谷寺 放生池と妙智池
地蔵等に続く階段

鎌倉 長谷寺 放生池と妙智池

鎌倉 長谷寺 放生池と妙智池
大黒堂・弁天堂・弁天窟・書院

鎌倉 長谷寺 放生池と妙智池

 

近くには、長谷寺記念スタンプ万灯祈願ローソク

万灯祈願ローソクは、新年を迎えるにあたっての願い事と名前を書きこみ奉納します。
大みそかにさくら広場で火を灯し、祈願法要がおこなわれます(一願500円)。

鎌倉 長谷寺 長谷寺記念スタンプ

鎌倉 長谷寺 万灯祈願ローソク

 

長谷寺の大黒堂・弁天堂・弁天窟・書院

放生池にそって進んだ先には、大黒堂・弁天堂・弁天窟・書院。
大きな和み地蔵もあり、人気の撮影スポットになっています。

大黒堂には、出世・開運授け大黒天さわり大黒天
弁天堂には、福徳弁財天大念珠
弘法大師参籠の地と伝わる弁天窟は、弁財天十六童子宇賀神と祀られている神秘的な洞窟です。

書院は写経会場として使われており、美しい枯山水があります。

※大黒堂・弁天堂の詳細はこちら

※弁天窟の詳細はこちら

鎌倉 長谷寺 大黒堂
大黒堂
鎌倉 長谷寺 弁天堂
弁天堂
鎌倉 長谷寺 弁天窟
弁天窟




 

長谷寺の地蔵堂

下境内より階段を上った中段にある地蔵堂は、子孫繁栄のご利益があると信仰されている福徳地蔵

福徳地蔵を囲むように、水子やご先祖のご供養で建てられたお地蔵さま(千体地蔵)が並んでいます。

※地蔵堂の詳細はこちら

鎌倉 長谷寺 地蔵堂
地蔵堂

 

長谷寺の本堂・観音堂

地蔵堂からさらに階段を上った先には、本尊・十一面観音菩薩立像が祀られている本堂・観音堂。
本堂目の前には、休憩スペースが設けられています。

鎌倉 長谷寺 本堂・観音堂

鎌倉 長谷寺 本堂・観音堂

鎌倉 長谷寺 本堂・観音堂

鎌倉 長谷寺 本堂・観音堂

鎌倉 長谷寺 本堂・観音堂前

 

観音堂は幾度となく再建が為されており、現在のお堂は1986年(昭和61年)に建替えられたものです。

お堂には、おまもりやおみくじ、御朱印が用意されており、お堂奥には日本最大級の木造仏で10m近くと見上げるほど大きい本尊・十一面観音菩薩立像。

頭の上に十一のお顔がある十一面観音菩薩立像は、右手に錫杖、左手に花瓶を執り、岩座に立つお姿は圧倒的で、長谷信仰の根本仏像と言うにふさわしいスケール。
この姿・形を「長谷寺式十一面観音菩薩」と呼ぶそうです。

普段は数メートル前までしか近寄ることはできませんが、12月18日におこなわれる特別参拝「御足参り」では、観音様の目前まで近づけ御足に直接手を触れられます

ちなみに、内部の写真撮影は不可。

 

長谷寺の阿弥陀堂

厄除けのご利益を授かれるパワースポット。

鎌倉幕府初代将軍・源頼朝が42歳の厄除け祈願のために造立したものとされるお堂で、阿弥陀如来坐像を祀っています。

鎌倉 長谷寺 阿弥陀堂

鎌倉 長谷寺 阿弥陀堂

鎌倉 長谷寺 阿弥陀堂

鎌倉 長谷寺 阿弥陀堂

鎌倉 長谷寺 阿弥陀堂
なごみ地蔵の絵馬

 

長谷寺のかきがら稲荷

阿弥陀堂の右側、鐘楼の奥にあるのがかきがら稲荷

お祀りしている「かきがら」は、ご本尊・十一面観音像が海を流れている際に、ご尊体をお守りするために付着し漂う尊像を導いたといわれています。

「かきがら絵馬」は人気です。

※かきがら稲荷大明神の詳細はこちら

鎌倉 長谷寺 かきがら稲荷
かきがら稲荷

 

長谷寺の観音ミュージアム

本堂向かって左側には観音ミュージアム

鎌倉・長谷寺の本尊である「観音菩薩」をメインに資料や映像で紹介しており、仏像や梵鐘(つりがね)など重要文化財も数多く展示されています。

こちらは入館料が必要(大人300円、小人150円)。
フラッシュ撮影はNGですが、写真撮影OKです!

※観音ミュージアムの詳細はこちら

鎌倉 長谷寺 観音ミュージアム
観音ミュージアム




 

長谷寺のさくら広場と見晴台

観音ミュージアムの前にはさくら広場と見晴台。

さくら広場では、大みそかの万灯祈願ローソクで数千個のローソクが並びます

また、釈迦如来の座像を守るように立つ四天王像仏足石

四方を守る守護神とされている四天王像(持国天・増長天・広目天・多聞天)は、いずれも甲胄を身に付け武装。
悪の象徴である邪鬼を踏みつけるお姿は迫力あります。

その近くには花盆栽

鎌倉 長谷寺 釈迦如来の座像と四天王像

鎌倉 長谷寺 仏足石

鎌倉 長谷寺 花盆栽

 

花盆栽の奥には、鎌倉の街並みや由比ガ浜、三浦半島まで見渡せる見晴台。
天気の良い日には伊豆大島まで見えます。

テーブルやイスも用意されており、売店では名物の大吉だんご寺まんじゅう甘酒が販売されています。

鎌倉 長谷寺 見晴台

鎌倉 長谷寺 見晴台

鎌倉 長谷寺 見晴台

鎌倉 長谷寺 見晴台

 

長谷寺の眺望散策路

観音ミュージアムの左側、四天王像近くには眺望散策路の入り口。

階段を上った先には由比ヶ浜が一望でき、梅雨時には在来種をはじめ40種類以上、約2500株のアジサイが鑑賞できる名所となっています。

※眺望散策路の詳細はこちら

鎌倉 長谷寺 眺望散策路
眺望散策路

 

長谷寺の回転式書架「経蔵(輪蔵)」

眺望散策路の出口の先には回転式書架「経蔵(輪蔵)」
さくら広場からも近いです。

中には一切経(大蔵経)が収められており、書架を一回転させることで一切経をすべて読誦した功徳が得られるとされています。
しかも、一般の方の写経・写仏も。

輪蔵は観音御縁日(毎月18日)、正月三が日、4月8日(灌仏会)、8月10日(四萬六阡日)のみ回すことができます。

鎌倉 長谷寺 回転式書架「経蔵(輪蔵)」

鎌倉 長谷寺 回転式書架「経蔵(輪蔵)」

 

輪蔵内部には、主にチベット仏教で用いられているマニ車(18基)。

マントラが刻まれた筒の中には漢文とサンスクリット語の般若心経が多数納められており、マニ車を回転させることで納められた経文を唱えるのと同じ功徳があるといわれています。

こちらは毎日回すことができます。

鎌倉 長谷寺 回転式書架「経蔵(輪蔵)」

 

長谷寺のお食事処「海光庵」

経蔵(輪蔵)の前にはお食事処「海光庵」。

長谷の街並みや相模湾を一望する高台にある食事処で、精進の教えを基にした「お寺のカレー」や甘味などがいただけます。

※お食事処「海光庵」の詳細はこちら

鎌倉 長谷寺 お食事処「海光庵」
お食事処「海光庵

 

長谷寺の御朱印・お守り・おみくじ

御朱印には数種類あり、通常御朱印は1・4・5・6月は書置き
それ以外の月は直書きで、坂東巡礼専用帳と七福神色紙では月を問わずに直書きとなります。

特別御朱印(しずくや切り絵、刺繍)は書置きとなり、

長谷寺ではオンラインでの授与もおこなっており、御朱印はもちろん各種お守りも揃っています。

鎌倉 長谷寺 刺繍の御朱印
刺繍の御朱印
鎌倉 長谷寺 刺繍の御朱印
裏側もきれい!

 

おみくじは本堂の前にある休憩スペースに普通のおみくじ大金像みくじ
本堂内になごみ地蔵の形をした素焼きの陶製のおみくじ「なごみくじ」とあります。

なごみくじは公式オンラインストアでも授かることができます

鎌倉 長谷寺 おみくじ

 

長谷寺の写経・写仏

毎日、写経・写仏を実施(受付9:00~13:00)。

道具等はすべて揃っており、写経会場(書院)にて用紙(般若心経・延命十句観音経・写仏/各1部1,200円)を購入後、会場内で写経。
終了後は、会場内御宝前または観音堂に納められます。

ちなみに用紙には、半年後まで使用できる優待券が同封されています。

鎌倉 長谷寺 書院
こちらが写経会場となる書院

 




長谷寺の詳細

長谷寺へのアクセス


長谷寺の主な行事・お祭り
  • 1月:万灯祈願会、初観音
  • 2月:節分会(追儺会)
  • 3月:春季彼岸会
  • 4月:灌仏会(花まつり)、かまくら長谷の市(春季)
  • 5月:弁財天縁日
  • 6月:阿弥陀会、かきがら稲荷大祭
  • 7月:観音施餓鬼会
  • 8月:四萬六阡日大功徳日
  • 9月:秋季彼岸会、大黒天縁日
  • 10月:かまくら長谷の市(秋季)
  • 11月:写経清浄会
  • 12月:観音御足参り・歳の市、奉納餅つき会、除夜会
  • 毎月18日:観音会

長谷寺境内案内
かきがら稲荷 本尊十一面観音像をお守りするために付着したかきがらを祀っています。
地蔵堂 子孫繁栄のご利益をお授けする福徳地蔵他、多数のお地蔵さまが並びます。
大黒堂・弁天堂 鎌倉・江の島七福神の一つ。出世・開運授け大黒天、さわり大黒天、福徳弁才天が祀られています。
弁天窟 弘法大師参籠の地と伝わる弁天窟。窟内壁面には弁財天と十六童子、宇賀神が祀られています。
観音ミュージアム 観音菩薩に関する教えを分かりやすく展示しています。
眺望散策路 由比ヶ浜が一望!あじさいや紅葉シーズンには人気のスポット
海光庵 長谷の街並みや由比ガ浜のパノラマが広がる食事・甘味処。

長谷寺近くのおすすめ神社・寺
鎌倉大仏殿高徳院 鎌倉大仏(阿弥陀如来坐像)がある鎌倉の人気観光スポット。
光則寺 何世紀もの歴史を持つ仏教寺院。美しい庭園と四季折々の木々が美しい境内。
甘縄神明宮 頼義が祈願して八幡太郎義家を授かったといわれる源氏ゆかりの神社です。
収玄寺 四条金吾の屋敷跡に建てられた日蓮宗の寺院。四条金吾邸趾の記念碑の揮毫は東郷平八郎です。
御霊神社 宝物殿に江の島七福神の福禄寿が祀られている歴史ある神社。紫陽花の名所でもあります。




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