目黒駅近くにある誕生八幡神社(読み方はたんじょうはちまんじんじゃ)は、太田道灌が夫人の安産を祈り、筑前国(福岡県)の宇美八幡を勧請してできた神社。
無事に男児が生まれたことから「誕生八幡」と呼ばれるようになり、安産の守り神として信仰されてきました。
また、コンクリート造りの社務所の上に木造の本殿があるコンパクトな境内には、徳川三代将軍家光ゆらいの重箱稲荷や、天然記念物の夫婦銀杏の大木があります。
目次
・歴史とご祭神・ご利益
・夫婦銀杏
・社殿
・重箱稲荷神社
・アクセス
・近くにある神社・寺
誕生八幡神社の歴史とご祭神・ご利益
ご祭神は、誉田別命(ほむたわけのみこと)。
誉田別命は第15代応神天皇の別名で、武神である八幡神と同一視されている神様です。
室町時代の文明年間、太田道灌が妻の安産祈願のために、筑前国(現在の福岡県)にある宇美八幡宮より御分霊を勧請・創建。
無事に男児を出産したことから安産の守り神「誕生八幡さま」と称されるようになりました。
明治維新後に雉子神社(東五反田)の摂社となり、1909年(明治42年)に稲荷神社を合祀しています。
誕生八幡神社の夫婦銀杏
大通りに面したところにある石鳥居の両脇には、狛犬と大きな銀杏の木「夫婦銀杏(めおといちょう)」。
イチョウの木はどちらも推定樹齢250~300年といわれている区の天然記念物で、秋にはきれいな色に染まります。
銀杏に寄り添うように座る狛犬はなかなか愛嬌のあるお顔をしており、よくみると尻尾のデザインが左右で異なっています。
誕生八幡神社の社殿
道路拡張により、コンクリート造りの社務所の上に木造の本殿があり、階段を上っていきます。
階段の手前にはお賽銭箱があり、石段の途中には手水鉢。
神紋は三つ巴です。
誕生八幡神社の重箱稲荷神社
社殿の左側には、徳川三代将軍・家光が鷹狩り来た際に祈願した重箱稲荷神社。
鷹狩りでいなくなってしまった鷹のために重箱のお弁当を供えたところ、無事に鷹が戻ったそうです。
お供えされた重箱は、重箱稲荷社を管理していた徳蔵寺に納められましたが、1850年(嘉永3年)の火災でと寺とともに焼けてしまったといわれています。
ちなみに、誕生八幡神社から徒歩18分ほどの場所にある瀧泉寺(目黒不動尊)には、家光公の鷹が境内の大きな松の枝に飛び戻ってきたことに由来した「鷹居の松」があります。
誕生八幡神社の詳細
誕生八幡神社へのアクセス
- 各線:目黒駅より徒歩2分
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