【日吉本町】大数珠で煩悩を祓う!金蔵寺のお参りの仕方

横浜市営地下鉄グリーンライン日吉本町駅より徒歩5分の場所にある金蔵寺(読み方はこんぞうじ)は、天台宗の国家鎮護道場
正式名称は「清林山 仏乗院 金蔵寺」です。

また、関東三十六不動霊場第5番の日吉不動尊横浜七福神、武相不動尊8番関東百八地蔵85番准秩父三十四観音3番と多数の札所になっています。

開基は清和天皇と伝わっており、徳川家康・秀忠が寄進した梵鐘もある古刹寺院。
しかも、色彩豊かな装飾と彫り物がされた建造物が多くあり、裏山にもお堂が続く奥深いお寺です。

日吉本町 金蔵寺





目次
歴史とご本尊・ご利益
櫻大門
山門
水盤舎(水天堂)
大梵鐘
本堂改修記念碑と力石
観音堂
本堂でのお参りの仕方
阿弥陀如来坐像と六地蔵堂
辨天堂
御朱印と横浜港北七福神
灌仏会(花まつり)
駐車場と金蔵寺会館
アクセス
近くにある神社・寺
 

金蔵寺の歴史とご本尊・ご利益

山号は清林山。
院号は佛乗院。
宗派は天台宗。

ご本尊は天台宗第五代座主・智証大師(ちしょうだいし)作と伝えられる大聖不動明王(日吉不動尊)
また、横浜七福神の一つ、寿老人が祀られています。

平安時代に清和天皇の勅願により智証大師(弘法大師の甥)が創建したと伝えられており、裏山には日吉の地名の起源とされている日吉山王権現を祀る日吉社が鎮座しています。

江戸時代の頃は寛永寺の末寺として栄え、徳川将軍家の庇護も受けていました。
現存する梵鐘は、初代将軍・徳川家康公と二代将軍・徳川秀忠が寄進されたものです。

 

金蔵寺の櫻大門

本堂に向かう参道「桜大門」。

参道の両脇にはソメイヨシノが植えられており、毎年桜の開花時期には見事な桜のアーチが作られる日吉の桜の名所です。

日吉本町 金蔵寺 櫻大門

日吉本町 金蔵寺 櫻大門

 

金蔵寺の山門

櫻大門の終わり、横断歩道を渡ったところに山門。

左側の寺号標には「鎮護国家道場 金蔵寺」と刻まれ、右側には比叡山根本中堂からの不滅之法燈があることが刻まれています。

鎮護国家の修験者の一大道場として、末寺52寺を統括する天台宗の大寺院だった名残です。

日吉本町 金蔵寺 山門

 

山門の扁額には「清林山」。

日吉本町 金蔵寺 山門

日吉本町 金蔵寺 山門




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金蔵寺の水盤舎(水天堂)

手入れが行き届いた静かな境内。

山門を入った正面には本堂。
右側に水盤舎と大梵鐘。
左側の塀沿いに五輪塔などの石塔、三基の板碑が並び、観音堂も。

日吉本町 金蔵寺

日吉本町 金蔵寺

日吉本町 金蔵寺

 

水盤舎は華やかな異国風デザインで、装飾も凝っています。

柱に絡みつくように彫られている龍は、登り流と降り龍でしょうか。
他にも、象や鬼?など色々なものが彫り込まれています。

極彩色の彫り物を施した建造物は水盤舎だけでなく、境内のいたるところに見られます。

日吉本町 金蔵寺 水盤舎(水天堂)

日吉本町 金蔵寺 水盤舎(水天堂)

 

また、水盤舎の右隣にはパンダ(!?)と、不動明王の姿が線刻された水天堂之碑(すいてんどうのひ)。

日吉本町 金蔵寺 水天堂之碑

 

金蔵寺の大梵鐘

山門を入って右側(水盤舎奥)には、徳川家康と秀忠が寄進した青銅製の大梵鐘

梵鐘はもともと浅草の誓願寺にあったもので、徳川綱吉の母・桂昌院が改鋳したものです。

日吉本町 金蔵寺 大梵鐘

 

金蔵寺から徒歩6分ほどの場所、横浜市立日吉台中学校沿いにある「御菓子司 新若松」では、つり鐘を型どった銘菓「つり鐘最中(ゆずあん・クルミあん)」を販売しています。

日吉本町 御菓子司 新若松

日吉本町 御菓子司 新若松 つり鐘最中

日吉本町 御菓子司 新若松 つり鐘最中

日吉本町 御菓子司 新若松 つり鐘最中

 

金蔵寺の本堂改修記念碑と力石

梵鐘の近くには、本堂改修記念碑石碑。
その手前には力石(ちからいし)。

日吉本町 金蔵寺 本堂改修記念碑と力石

 

百日紅の木と藤棚(?)もありました。
こちらも見ごろには見事な風景になりそうです。

また、大師童形像。

日吉本町 金蔵寺

日吉本町 金蔵寺 大師童形像

 

金蔵寺の観音堂

山門入って左側には、如意輪観世音菩薩像を安置する入母屋造桟瓦葺の観音堂。

12年に一度、午年にご開帳されます。

日吉本町 金蔵寺 観音堂

日吉本町 金蔵寺 観音堂

 

近くには四方仏形の飾手水鉢。
如来坐像が浮き彫りになっています。

日吉本町 金蔵寺 飾手水鉢

日吉本町 金蔵寺 飾手水鉢

 

観音堂脇の塀際には、敷石供養塔や大乗妙典六十六部供養塔、宝篋印塔型読誦塔などの石造物群、三基の板碑がズラリ。

日吉本町 金蔵寺

 

阿弥陀の梵字(キリーク)が薬研彫りされた3基の板碑。

右は室町時代、中央と左は鎌倉時代造立の三尊阿弥陀仏。

日吉本町 金蔵寺

 

墓所門前には、多くの墓碑が積み上げられている三界萬霊塔。

日吉本町 金蔵寺(日吉不動尊) 桜




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金蔵寺の本堂でのお参りの仕方

本堂の前には、「一隅を照らす」と彫られた極彩色の装飾のキリシタン灯篭(木製)。
裏には「傅教大師御生誕千二百年記念」。

「一隅を照らす」とは、天台宗を開いた最澄の言葉「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」。
その意味は「たとえ注目されていなくても、ちゃんと取り組む事こそ尊い」です。

江戸時代初期に作られたものと伝わっており、どのような理由・経由で奉納されたのかは不明なのだとか。

日吉本町 金蔵寺 キリシタン灯篭

日吉本町 金蔵寺 キリシタン灯篭

 

金蔵寺は徳川幕府のご朱印もいただいており、武州屈指の大寺院でもありました。
現在の本堂は1804年(文化元年)に再建された密教道場の建築様式です。

本堂の扁額は寺号「金蔵寺」。

本尊は天台宗第五代座主・智証大師(ちしょうだいし)作と伝えられる大聖不動明王
不動明王像は約1300年前のもので、元旦から7日間のみ御開帳されているそうです。

日吉本町 金蔵寺

日吉本町 金蔵寺

日吉本町 金蔵寺

 

お寺での参拝では「合掌一礼」が基本。

金蔵寺ではお堂には大きな大数珠が2本、吊り下げられていますので、お参りの際にはぜひこちらも。

お参りの仕方については案内も出ています。

心静かに念じながらゆっくりと数珠を回し、8個の珠を落とし煩悩を滅します。

それ以上多くの珠を落とすことは邪念になるそうです。

日吉本町 金蔵寺 大数珠

日吉本町 金蔵寺 お参りの仕方の案内

 

金蔵寺の阿弥陀如来坐像と六地蔵堂

本堂向かって左側には、阿弥陀如来坐像と六地蔵堂。

六地蔵堂も極彩色と半立体のレリーフが施されています。

日吉本町 金蔵寺 阿弥陀如来坐像

日吉本町 金蔵寺 六地蔵堂

日吉本町 金蔵寺 六地蔵堂

日吉本町 金蔵寺 六地蔵堂

 

金蔵寺の辨天堂

本堂の裏手には2階建ての辨天堂
三面弁財天像を安置しています。

堂内の階段を上がった先には稲荷大明神

そして、寺院の裏山にある日吉山王権現、不動明王、奥之院弁天、奥之院不動堂と続きます。

日吉本町 金蔵寺 辨天堂




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金蔵寺の御朱印と横浜港北七福神

御朱印は本堂右手の納経所でいただけます。

横浜港北七福神「寿老神」の御朱印、本尊「不動明王」の御朱印、「関東三十六不動」の御朱印とあります。

 

お正月の松の内、節分などにおこなう七福神巡りは、「七難即滅(しちなんそくめつ)、七福即生(しちふくそくじょう)極まりなし」と言われています。

「七つの災いがたちまち消え、七つの福がたちまちやってくる」として、港北区内の七つのお寺で古くから祀られている七福神様がご開帳。

この時期には、開運招福のご利益を求めて毎年多くの人々がお参りされています。

・弁財天…菊名池畔妙連寺境外社(最寄駅は東急東横線:妙蓮寺駅)
・恵比寿大神…西方寺(市営地下鉄ブルーライン:新羽駅)
・福禄寿神…興禅寺(市営地下鉄グリーンライン:高田駅)
・寿老神…金蔵寺(市営地下鉄グリーンライン:日吉本町駅)
・大黒天…正覚院(各線:新横浜駅)
・毘沙門天…蓮勝寺(東急東横線・JR横浜線:菊名駅)
・布袋尊…東照寺(東急東横線:綱島)

 

金蔵寺の灌仏会(花まつり)

4月には、お釈迦様の誕生を祝う灌仏会(花まつり)を開催。

法要は誰でも参列でき、花御堂の釈迦像に甘茶をかけれます。

魔訶般若波羅密多心心経(まかはんにゃはらみったしんぎょう)が記載された式次第も用意されているので、覚えがない方でも安心です(※2025年)。

※灌仏会(花まつり)の様子はこちら

日吉本町 金蔵寺(日吉不動尊) 灌仏会(花まつり)

 

金蔵寺の駐車場と金蔵寺会館

駐車場入り口は、山門向かって右側。

山門の右側には港北消防団第五分団第三班の詰所と消防車庫、その隣に駐車場入り口があります。

金蔵寺会館もこちら。

山門を通らずに境内に入れます。

日吉本町 金蔵寺 駐車場

日吉本町 金蔵寺 駐車場

日吉本町 金蔵寺 会館

 




金蔵寺の詳細

金蔵寺へのアクセス
  • 横浜市営地下鉄グリーンライン:日吉本町より徒歩5分


金蔵寺近くのおすすめ神社・寺
駒林神社 坂の途中にある神社。石垣には江戸城から譲り受けた石も使われています。
大聖院 ご本尊は大聖不動明王。准秩父三十四観音第24番霊場。
諏訪神社 部落内の御嶽社・稲荷社・天神社などを合祀。境内社には疱瘡神が祀られています。




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