最寄り駅の東京メトロ丸の内線茗荷谷駅から、拓殖大学方面の坂を下ったところにある深光寺(読み方はじんこうじ)。
墓地内には、「南総里見八犬伝」の作者・滝沢(曲亭)馬琴のお墓やキリシタン灯篭があることで有名です。
また、茗荷谷駅から後楽園、本郷三丁目駅にかけては、文京区の史跡巡り・文学散歩コースがいくつかPRされており、特に小石川七福神巡りでは深光寺からスタートもしくはゴールに設定されることが多いです。
目次
・歴史とご本尊・ご利益
・参道
・本堂
・小石川七福神
・アクセス
・近くにある神社・寺
深光寺の歴史とご本尊・ご利益
ご本尊は阿弥陀如来。
また、小石川七福神の一つ、商売繁盛・除災招福のご利益がある恵比寿天を祀っています。
山号は清水山。
院号は松林院。
宗派は浄土宗。
徳川将軍家康・秀忠・家光の三代将軍に仕えた森源七郎を開基に、善誉上人が1639年(寛永16年)に創建。
当初は清水庵と称していました。
小石川西岸寺の末寺でしたが伝通院の塔頭に転じ、1927年(昭和2年)に茗荷谷の良念寺と合併しています。
深光寺の参道
茗荷坂を下ると、拓殖大学東門の前に参道登り口。
参道はちょっと急です。
参道の途中には石仏群。
坂道を登ったところには、本堂と鐘楼堂。
吊るされている鐘楼は、戦時中に国に供出し、数十年の時を経て戻ってきたものです。
深光寺の本堂
本堂の手前には、「南総里見八犬伝」の作者・滝沢馬琴のお墓があります(文京区指定文化財)。
滝沢馬琴は、日本で初めて小説の印税で生活した人といわれています。
墓碑には、馬琴の法名「著作堂隠誉蓑笠居士(ちょさどういんよさりゅうこじ)」と妻・お百の法名「黙誉静舟到岸大姉(もくよせいしゅうどうがんだいし)」。
台石には、馬琴の蔵書印といわれる家型の模様。
法名に「蓑笠(みのがさ)」とあるようにお墓にも「蓑笠」がのっています。
さらに、馬琴の墓の左後側には、嫡男の嫁の路女(法名・操誉順節路霜大姉/そうよじゅんせつろそうだいし)のお墓もあります。
本堂前、右側には小石川七福神の恵比寿神像。
また、キリシタン灯篭(切支丹灯籠)もあります。
深光寺のキリシタン灯篭は、十字架のような竿石、アルファベットを組み合わせたような刻印、下部にはキリスト教の聖人に似た像と、隠れキリシタンたちが崇拝したキリシタン灯籠ではないかと考えられています。
1980年(昭和55年)に再建された鉄筋コンクリート造の本堂。
本堂の扁額には寺号の「深光寺」。
御朱印はご本尊の阿弥陀如来と、小石川七福神・恵比寿天の2種類あります。
小石川七福神
小石川七福神は、1995年(平成7年)から始まった七福神巡り。
小石川七福神公認のスタンプがあります。
小石川七福神の寺院・神社は以下↓
恵比寿…深光寺
弁財天…徳雲寺、極楽水
寿老人…宗慶寺
布袋尊…真珠院
大黒天…福聚院
毘沙門天…源覚寺
福禄寿…東京ドーム
深光寺の詳細
深光寺へのアクセス
- 東京メトロ丸の内線:茗荷谷駅より徒歩2分
深光寺近くのおすすめ神社・寺
徳雲寺 | 臨済宗円覚寺派の寺院。ご本尊・釈迦如来と、小石川七福神の弁財天(男)を祀っています。 |
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極楽水 | マンションの一角にある小石川七福神の弁財天(女)。現在、湧水は出ていません。 |
水山 宗慶寺 | 徳川ゆかりのお寺で、極楽水の石碑があります。小石川七福神の寿老人を祀っています。 |