豐川稲荷の正式名は「豐川閣妙嚴寺(とよかわかくみょうごんじ)」。
愛知県豊川閣の曹洞宗の直轄寺院で、山号を圓福山(えんぷくざん)とします。
コンパクトな境内にたくさんの狐さんと神様が祀られているパワースポット!
心地いいと感じる人と、気分が悪くなる人に分かれるといった話もあるほどです。
また、境内にある叶稲荷尊天は縁切りのご利益があるとして超有名!
縁切りの参拝方法で悪縁を絶ち、同境内の愛染明王から良縁をいただけるとされています。
豊川稲荷東京別院の境内にはたくさんの神様や社があるので、どの順番でのお参りの仕方がいいのか迷ってしまうことも。
一般的に耳にする順路で回ってみました(6カ所以外は思いのままに…)。
目次
・歴史とご祭神・ご利益
・山門
・お参り順番①本殿
・お参り順番②融通稲荷
・お参り順番③弁財天
・お参り順番④叶稲荷尊天
・お参り順番⑤奥の院
・お参り順番⑥愛染明王
・招福利生大黒天
・子だき狐・大岡廟・水神社
・三神殿と子授霊狐
・霊狐塚
・七福神
・法輪閣(稲荷別院会館)
・文化会館と駐車場
・授与品(御朱印・おまもり・おみくじ)
・写経会・坐禅会
・鑑定所(占い)
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
豊川稲荷東京別院の歴史とご祭神・ご利益
ご祭神は豊川ダ枳尼眞天(とよかわだきにしんてん)。
順徳天皇の第三皇太子・寒巖禅師(かんがんせんじ)が感得された仏法守護の善神です。
豊川ダ枳尼眞天が稲穂を荷い白い狐に跨っている姿から「豐川稲荷」と呼ばれるようになりました。
江戸時代、大岡越前守忠相公(おおおかえちぜんのかみただすけこう)が信仰されていた豊川稲荷のご分霊をお祀りしたのが始まり。
尊天様は特に大岡越前守が信仰されていた御尊像です。
1887年(明治20年)に大岡邸から現在地に移転遷座。
愛知県豊川閣の直轄別院となり、今日に至っています。
豊川稲荷東京別院の山門
東京メトロ赤坂見附駅B出口から出て青山通りを青山方面に。
緩い坂道をあがっていくと豊川稲荷東京別院の山門が見えてきます。
大通りに面した塀の上には、献灯提灯がズラリ。
毎日、日没から20時までは点灯されています。
山門を通ると、左側に三所殿(授与所)、右側に稲荷別院会館。
また、子宝観音や七福神も敷地内には点在。
境内で七福神巡りができます。
山門の近くにはだるまも。
豊川稲荷東京別院のお参り順番①本殿
まず最初に参拝するには本殿。
本殿内部は、内陣(奥殿)・般若殿(祈祷殿)・施主殿・拝殿で構成されています。
本殿には本尊の豊川ダ枳尼眞天を祀り、左右には十六善神・愛染妙王・摩利支天。
拝殿には大黒天も祀られています。
お参りの仕方は合掌・一礼。
「帰命頂礼(又は南無)豊川 枳尼眞天(きみょうちょうらい とよかわ だきにしんてん)」を3回。
荼枳尼天さまのご真言は「尸羅婆陀尼黎吽娑婆訶(おん しらばった にりうん そわか)」を21回唱えます。
豊川稲荷東京別院のお参り順番②融通稲荷
本殿向かって左側には、融通稲荷と弁財天・叶稲荷。
融通稲荷には、財宝を生む南無如意宝生尊天(なむにょらいほうしょうそんてん)が祀られています。
真心を込めて信心すると、金銀財宝に恵まれるそうです。
融通稲荷では黄色い袋に入った融通銭を頂く(お借りする)ことができます。
融通銭を自分のお財布の中に入れて持ち歩き、1年後にお礼として奉納に来るのが慣わしです。
遠方などお礼参りが難しい場合は、融通銭は借りずご挨拶だけにしておきます。
また、融通稲荷尊様へのお供えはお揚げです。
豊川稲荷東京別院のお参り順番③弁財天
融通稲荷の奥には、七福神の一神であり、財運や商売繁盛のご利益で知られている弁財天様。
前にある池で金運アップを祈願する銭洗いもできるようにされています。
銭洗いしながら、ご真言である「おん そら そば てい えい そ わか」を唱えると良し。
龍神様である弁財天様へのお供えは卵。
ちなみに、弁財天の使いの蛇(巳)も縁切りに縁のある生き物とされており、巳の日に縁切りすると良いとも言われています。
豊川稲荷東京別院のお参り順番④叶稲荷尊天
銭洗い弁財天様の奥には叶稲荷尊天。
因縁除けの守護神です。
地相・家相・方位・厄などすべての悪事を切り、禍事災難を取り除き開運招福のご利益があると言われています。
ただし、他人の不幸を願ったり恨みを晴らすのはNG。
自身が「縁を切る」という事に集中します。
無事に縁が切れたら、良縁を呼び込むためにもお礼参りにきます。
多くの方が実践されている縁切りの参拝方法は以下だそうです。
①本殿にお参り、祈願。
②三所殿にて「叶絵馬」を授与してもらい、縁切り願意を記入。
③叶稲荷尊天にお参り。叶絵馬を両手に挟むようにして合唱し、縁切りの祈願・祈念。
④絵馬掛けに叶絵馬を掛けて奉納し、再び祈願(縁切り成就の祈願)。
縁切りの場合、より詳しく具体的に書くほど願意が伝わりやすいと言われています。
なので、祈願者の名前、参拝した日付、縁切りしたい相手や対象だけでなく、縁切りをしてどうなりたいのか、いつ頃までにそうなりたいのかなどを、個人情報がだだ洩れにならない程度に書きます。
豊川稲荷東京別院のお参り順番⑤奥の院
大岡廟の前を通り、右側に奥の院、左側には七福神。
奥の院にもご本尊である「豊川ダ枳尼眞天」が祀られており、縁日を除き7時から14時50分まで入れます。
赤い幟が左右に並ぶ参道には、宣光不動明王と身代わり地蔵がいらっしゃいます。
ケヤキの木立ちの中に祀られている身代わり地蔵は、お参りすることで人々が受けるはずの業の苦しみを変わって受けてくれます。


豊川稲荷東京別院のお参り順番⑥愛染明王
奥の院のさらに奥には愛染明王。
恋愛・結婚・愛情にまつわるさまざまな功徳から、良縁のご利益がいただけると言われています。
愛染明王のちかくには縁結びのご神木「梛(なぎ)」の木があり、北条政子と源頼朝が梛の木の下で愛を誓ったエピソードで有名。
こちらには、専用の縁結び絵馬が用意されています。
また、愛染明王様へのお供えはお揚げとお餅で、セットで用意されています。
豊川稲荷東京別院の招福利生大黒天
2008年(平成20年)に鎮座。
ご本尊・豊川ダ枳尼眞天の化身とされています。
ご真言の「尸羅婆陀尼黎吽娑婆訶(おん しらばった にりうん そわか)」」を唱えると、災難を除き福をもたらしてくださいます。
お供え物は、飴の盛り合わせが良いそうです。
豊川稲荷東京別院の子だき狐・大岡廟・水神社
本殿から奥に院に向かう道には対の狛狐。
向かって左側は「子だき狐」です。
子だき狐を撫でながら、「子供が授かりますように」と祈願すると子宝・子授けのご利益が授かれるといわれています。
その右側には大岡廟。
大岡越前守忠相公は、妙厳寺(愛知県豊川市の豊川稲荷)で帰依して禅機を証得。
邸内に豊川稲荷神社を祀った名奉行です。
当時の町奉行の平均年齢は60歳前後だったのですが、大岡越前は40歳という若さで南町奉行抜擢。
その出世スピードから出世運・仕事運にご利益があるとされています。
また、大岡廟の近くには水神社。
4匹の蛙が集まり、子蛙を背負う蛙も。
豊川稲荷東京別院の三神殿と子授霊狐
奥の院の左隣に鎮座。
三神殿の参道前にも狐様。
中央に商売繁盛・繁栄の神様である宇賀神王。
右側に健康を守り飛行自在の神使である太郎稲荷。
左側は円満な対人関係をもたらすと言われる徳七郎稲荷です。
その参道には、狛狐様がズラリ。
参拝者をみつめる姿は圧巻です!!
徳七郎稲荷の隣には子授霊狐。
子育て祈願のパワースポットでもあります。
豊川稲荷東京別院の霊狐塚
駐車場近くにある霊狐塚。
三段の八角大理石にはたくさんの狛狐が整然と並んでいます。
お焚き上げ供養をして地下に納付されています。

豊川稲荷東京別院の七福神
境内には七福神が点在。
専用の「七福神めぐり台紙」を使って、境内に点在する七福神のスタンプをゲットできます。
近くには誰でもお唱えできるように木の柱に書かれたご真言がありますので、七福神巡りの際には是非唱えておきたいものです。
豊川稲荷東京別院の法輪閣(稲荷別院会館)
山門を通って右側には稲荷別院会館。
御祈祷や法要はこちら受け付けており、2階にある法輪閣では毎朝のお経や各種法要がおこなわれています。
中央に釈迦牟尼仏、右に薬師瑠璃光如来、観音菩薩像と鎮座。
誰でも自由に参拝できます。
豊川稲荷東京別院の文化会館と駐車場
境内の奥には文化会館と駐車場。
売店の前には、約8台ほどの駐車スペースがあります。
文化会館の1階は茶屋、2・3階は茶道・書道・舞踊などの稽古場。
こちらでは稲荷ずしが人気です。
豊川稲荷東京別院の授与品(御朱印・おまもり・おみくじ)
御朱印は1社のみで、時期によっては書置き。
授与品では、豊川ダ枳尼眞天の御加護がある授与品を多数頒布されています。
お厨子やお札(融通尊天札や立春大吉、大黒尊天御札など)、御影守や御真影、七難除守、福銭守、念珠守などさまざまな祈願によるお守り、絵馬(愛染明王や大岡絵馬、叶絵馬など)、千本幟、マス、豊川開運暦など種類豊富に用意されています。
おみくじは誕生日占いや、筒に入った棒を引くおみくじ、かわいいきつねみくじ、男みくじ・女みくじが。
男みくじ・女みくじには、幸せへの祈りを託した一言お守り入りで、アイドルグループSnowManが引いて話題になったおみくじでもあります。
また、きつねみくじのきつねの胸元の前掛けには、ダキニ天様の紋が刻まれていて、なんだかご利益ありそう。

豊川稲荷東京別院の写経会・坐禅会
写経会は月2回、坐禅会は月1回(日程は公式サイトで随時更新)。
個々でおこなう書き納めの会と、読経・椅子坐禅・写経・法話を行う会とあります。
写経会も坐禅会も参加費が必要ですが、事前予約不要。
書き納めの会は、受付時間中であればいつでも参加できます。
豊川稲荷東京別院の鑑定所(占い)
豊川稲荷東京別院では、川文化会館1階に出張鑑定所(占い)が出ています。
鑑定開始は11時から17時。
毎月第4水曜日はお休み。
予約は「聖至会」で受け付けていますが、とても人気の占いで数か月先になることも。
機会があれば是非占ってもらいたいものです。
豊川稲荷東京別院の詳細
豊川稲荷東京別院へのアクセス
- 東京メトロ銀座線・丸の内線:赤坂見附駅(B出口)より徒歩5分
- 東京メトロ有楽町線・半蔵門線・南北線:永田町駅(7番出口)より徒歩5分
- 公式サイト:http://www.toyokawainari-tokyo.jp/index.html
豊川稲荷東京別院の主な行事・お祭り
- 1月:初詣
- 2月:節分会、初午祭
- 4月:大般若講祈祷会
- 5月:子宝観音祭
- 6月:交通安全祭
- 7月:山門大施食会
- 9月:大岡祭
- 10月:大般若講祈祷会
- 11月:お籠もり会
- 毎月1・22日:縁日
- 毎月18日:読誦会
豊川稲荷東京別院近くのおすすめ神社・寺
山王日枝神社 | 江戸三大祭の一つである山王祭が行われる神社であり、東京十社の一つ。 |
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赤坂氷川神社 | 赤茶色の社殿と大銀杏が目を引く東京十社の一つ。観光名所にもなっています。 |
乃木神社 | 明治天皇に殉職した乃木希典大将を祀る、都会の喧騒を感じない神社。隣接する乃木邸内部は期間限定で公開されています。 |
平河天満宮 | 江戸三大天神の一つ。撫で牛や縁結びの梅、力石、筆塚、布袋様の像があります。 |