世田谷区の瀬田玉川神社は、戦国時代より続く450年の歴史がある地域の氏神様。
地元の人たちからは「おみたけさん」とも呼ばれています。
二子玉川の高台に鎮座し、三柱の主祭神の他、明治期に合祀した六所・山際・八幡・熊野・天祖神社、境内社の稲荷神社とたくさんの神様が祀られています。
瀬田玉川神社では、年齢・性別に関係なく参加できる巫女舞教室・巫女体験や、毎月絵柄が変わる月詣御守や月詣御朱印、参道の神社クイズなど、神社への参拝と興味を深める試みがされています。
また、地域献血活動や全国お祭りお手伝いプロジェクトなどのボランティア活動にも積極的。
禰宜の方による本の出版と、なかなかアクティブな活動をされている神社です。
目次
・歴史とご祭神・ご利益
・参道
・社殿
・稲荷神社
・瘡守稲荷神社
・御朱印・お守り
・十二御祭神月詣
・巫女舞教室・巫女体験
・駐車場
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
瀬田玉川神社の歴史とご祭神・ご利益
ご祭神は、第12代景行天皇の皇子で国土開拓の祖神である日本武尊(やまとたけるのみこと)、国造り・医薬・縁結びの神様である大己貴命(おおなむちのみこと)、大国主の命の国造りをサポートした少彦名命(すくなひこなのみこと)です。
また、八幡神社・天祖神社・熊野神社・山際神社・六所神社が合祀されています。
境内末社には、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)を祀る稲荷神社と、飛地境内末社に瘡守稲荷神社があります。
多岐にわたるご利益があり、特に縁結び・安産・子孫繫栄・開運厄除・商売繫盛のご利益で有名です。
例祭日は毎年10月の第3日曜。
前日は例祭日の宵宮となります。
創建は戦国時代の永禄年中(1558~1570年)の頃。
当初は御嶽神社(みたけじんじゃ)と呼ばれていました。
1695年(元禄8年)に、この地を治めるようになった小田原北条氏の家臣であった長崎家が社殿を大きく造営。
1968年(昭和43年)に、現在の社殿・社務所が建てられています。
瀬田玉川神社の参道
瀬田玉川神社へのアクセスは二子玉川駅より徒歩16分ほどと、ちょっと距離があるものの、大通り沿いに歩き、途中にある階段を下って住宅街の道を通っていきます。
途中、玉川大師の前を通り、曲がった先の坂道の途中が神社の境内への入り口となっています。
社号標が目印。
長い階段を上がった先に境内があります。

参道には神様クイズがズラリ。
答えは少し先に、次の問題と一緒にあり。
神社や神さまの豆知識が、楽しくわかりやすく身に付きます。
階段を登っていくと、二の鳥居の先に社殿がみえてきました。
瀬田玉川神社の社殿
最後の階段を登った先に社殿。
左側には手水舎。
手水舎にはカバーがかかっており、開けて柄杓で水をすくう、なんとも珍しいスタイル。
社殿前の狛犬は、2対の新旧。
手前が新しい狛犬で、鞠と子狛犬。
奥の狛犬は年代を感じるつくりで、どちらも子供の狛犬がいます。
特に耳のあたりがふさふさしている様子が特徴的です。
足元でのじゃれつき具合が異なりかわいい。
拝殿右側には、漫画家・蛭子能収さんの奥様が奉納された、2025年の干支である白蛇の大干支絵馬が置かれていました。
絵馬の製作は舞台美術家・門馬雄太郎さんによるものです。
拝殿内には、マンガ家の蛭子能収さんが奉納したご祭神絵馬が飾られています。
蛭子能収さんは他にも、国旗掲揚塔や稲荷神社の鳥居、お賽銭箱など奉納されている品があるそうなので、探してみるのも一興です。
瀬田玉川神社の稲荷神社
社殿の右奥には稲荷神社が鎮座。
社殿と社務所をつなぐ渡り廊下の下をくぐった先、朱塗りの鳥居が建つところになります。
昨年の卯(うさぎ)の絵馬が残っていました。
こちらは浮き彫りになっているようです。
ご祭神は、食物を司る倉稲魂命(うかのみたまのみこと)。
扁額には「倉御魂社」。
参道の途中には分かれ道があり、左側には小さな祠と社がありました。
稲荷神社の注意書きにあった末社(祓戸社・大六天神社)でしょうか。
瀬田玉川神社の瘡守稲荷神社
瘡守稲荷神社(かさもりいなりじんじゃ)は、瀬田玉川神社から徒歩5分ほどの場所にある無病息災・病気平癒の神様を祀る飛地境内末社。
二子玉川で遊郭が盛んだった頃、伝染病が広がったのをきっかけに、病気平癒の願いを込めて建てられた神社です。
当時は狐の置物を奉納すると病気が治るといわれていたことから、社の中にはたくさんの狐の置物があります。
また、皮膚病や性病を表す「瘡」という文字は、病を治すこと(病気平癒)と防ぐこと(無病息災)として、病気から人々を守る意味が込められています。
瀬田玉川神社の御朱印・お守り
通常御朱印は、瀬田玉川神社と瘡守稲荷神社の2種類。
他、月替わりのご朱印や、瀬田玉川神社の公式キャラクター「おたまちゃん」の御朱印などがあります。
1日限定で授与している金の御朱印(月詣御朱印)には、ご祭神にまつわる金色の神紋などが入っています。
御守では、お札をはじめ家内安全・商売繁盛・開運厄除・学業成就・交通安全・安産祈願など各種祈願されたお守りが用意されています。
瀬田玉川神社ならではといえば、毎月絵柄が変わる月詣御守です。
瀬田玉川神社の十二御祭神月詣
月に一度の参拝、または誕生月の御守にぴったりの月詣御守を授与。
瀬田玉川神社に祀られている十二の御祭神にまつわる宝物類が描かれた、毎月異なる御祭神の御守です。
12種類全て拝受された方には、記念品を贈呈されています。
また、金の御朱印もありますが、こちらは1日のみの頒布となっています。
瀬田玉川神社の巫女舞教室・巫女体験
神社で募集する巫女さんというと、年齢の若い、未婚の女性のみであることがほとんどですが、瀬田玉川神社では、年齢・男女問わず誰でも参加可能な巫女舞教室・巫女体験を実施しています。
講習費や巫女装束レンタル費用などがかかりますが、滅多にできない貴重な体験。
巫女体験では、正式参拝や御朱印作り、記念撮影もおこなっています。
瀬田玉川神社の駐車場
参拝者無料駐車場は、社務所前の境内。
具体的な案内はないので、端の方から駐車していきます。
お祭りなどの祭事では使用できないこともあります。
瀬田玉川神社の詳細
瀬田玉川神社へのアクセス
- 東急田園都市線:二子玉川駅より徒歩16分
- 公式サイト:https://www.tamagawajinja.jp/
瀬田玉川神社の主な行事・イベント
- 1月:元旦祭
- 2月:初午祭(稲荷神社)
- 4月:祈年祭、瘡森稲荷神社例祭
- 6月:夏越大祓
- 9月:風祭
- 10月:例大祭
- 12月:新嘗祭(新穀感謝祭)、年越大祓
- 毎月1・15日:月次祭
瀬田玉川神社近くのおすすめ神社・寺
玉川大師 | 四国八十八箇所を巡ったのと同じご利益が得られる地下霊場で有名。 |
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二子神社 | 多摩川沿いに鎮座する神社。岡本太郎の母・岡本かの子さんの文学碑があります。 |
用賀神社 | 天祖神社と複数の神社が合祀された、たくさんの神様を祀る神社。 |
中町天祖神社 | 等々力玉川神社が管理。境内社の弁天社には蛇石が奉納されています。 |
金剛寺 | 玉川八十八ヶ所第三十五番札所。境内には薬師堂もあります。 |