東京メトロ南北線東大前駅1番出口から東大農学部の建物沿いに歩き、根津神社に向かう途中にある願行寺(読み方はがんぎょうじ)。
正式名称は「既成山 光明院 願行寺」です。
境内にはご本尊・阿弥陀如来を祀る本堂と出世不動尊堂があり、石仏や石碑が多数みられます。
また、文京区が紹介している「森鴎外ゆかりの地コース」にも含まれている寺院です。
目次
・歴史とご本尊・ご利益
・山門
・出世不動尊堂
・石物や石碑
・本堂
・アクセス
・近くにある神社・寺
願行寺の歴史とご本尊・ご利益
山号は既成山。
院号は光明院。
宗派は浄土宗。
御本尊は阿弥陀如来。
1494年(明応3年)、同宗派の品川の願行寺を開山された観誉佑宗上人の孫弟子・諦誉東胤が現在の中央区日本橋室町で創建。
その後、馬喰町に移転し、さらに1683年(天和3年)に現在地に移転。
かつては塔頭9院(真行院、見光院、浄入院、勤修院、周楽院、顕性院、諦笈院、蓮乗院、真樹院)を擁する大寺院でしたが、火災や吸収合併によって現在に至ります。
願行寺の山門
最寄り駅は東京メトロ南北線東大前駅。
1番出口より東大農学部の建物沿いに歩くとある浄土宗の寺院です。
高麗門形式の山門横には出世不動の石碑がありました。
願行寺の出世不動尊堂
山門から正面にあるのが、上部に13佛、下の方には西国三十三所の観音様の石仏を並べた西国札所観音霊場仏塔。
こちらに詣でることで西国巡礼の徳が成満されることを祈念し建てられました。
石仏には寺院名と所在地が刻印されており、一つ一つのポーズや表情が異なるのにも注目です。
西国札所観音霊場仏塔の裏側には木遣塚。
そして、見返りの唐獅子まで赤く塗られた朱塗りの出世不動尊堂。
本堂には秘仏の不動明王(良弁僧正作)が安置されており、不動堂には御前立の不動明王がお祀りされています。
願行寺の石物や石碑
出世不動尊堂と本堂の間には、子育地蔵と輪塔(摩尼車)、宝篋印塔や富士講の石碑など、多数の石仏や石碑がみられます。
願行寺の本堂
文化年間(1800年頃)に建立。
秘仏の不動明王(相州大山不動尊と同木の良弁僧正作)が安置されており、ご開帳は住職の代替わりのみなのだとか。
そして、お堂の前には十六羅漢(釈迦の弟子)の第1番目である賓度羅跋羅堕闍尊者(ひんどらばらだしやそんじや)。
通称「おびんづる様」と呼ばれるなで仏です。
病んでいる部位をなでると除病のご利益があると言われています。
ちなみに、鎌倉の建長寺の三門にもおびんづる様が安置されています。
願行寺の詳細
願行寺へのアクセス
- 東京メトロ南北線:東大前駅1番出口より徒歩3分
願行寺近くのおすすめ神社・寺
根津神社 | 千本鳥居やつつじまつりで有名。文豪家も通った東京十社です。 |
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浄心寺 | 大きな布袋様像がお出迎え。江戸三十三観音第十番札所です。 |