富岡八幡宮(読み方はとみおかはちまんぐう)には、本殿に祀られている主祭神と8柱だけでなく、計17社におよぶ末社が鎮座。
本殿を中心に東側と西側の2ヵ所に分かれて祀られており、神様が多い事からもさまざまなご利益があります。
境内末社の中には、富岡八幡宮が創建される前からの氏神様や、富岡八幡宮らしい相撲の神様、深川にゆかりのる俳諧師、富岡八幡宮の創建者・長盛法印の祖先(学問の神様)などゆかりの深い神様も。
また、深川七福神の一柱である恵比須も祀られており、お正月限定でご開帳、授与品の拝受が受けられます。
目次
・東参道
・七渡神社(東側)
・合末社(東側)
・永昌五社稲荷神社(東側)
・三末社(西側)
・境内社の御朱印・お守り
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
富岡八幡宮(深川八幡)の東参道
東側に鎮座する境内末社へは本殿正面の参道を通り、本殿前の階段手前を右に曲がった先にあります。
途中、神馬像も。

境内末社のそばには婚儀殿があり、その正面には石碑がズラリ。
鳶職人が水に浮かべた角材を乗りこなして筏を組む職人芸による木場の角乗碑や富岡八幡宮を再建した元宮司像、力技を競ったとされる力石と力持碑などなど、こちらも一緒にみてみると面白いです。
そして、境内社の前には有料駐車場のタイムズ富岡八幡宮東。
参拝は15分無料、ご祈祷は90分無料、ご婚礼は6時間無料です。
富岡八幡宮(深川八幡)の七渡神社(東側)
タイムズ富岡八幡宮東の奥には七渡神社の鳥居。
弁天池を通った先に鎮座しています。

御祭神は、七渡弁天と親しまれる八幡様の地主神・市木嶋姫命(いちきしまひめのみこと)。
例祭日は6月17日。
粟島神社(御祭神:少彦名命/例祭日:10月15日)も合祀されています。
少彦名命(すくなひこなのみこと)は裁縫上達のご利益がある女性の守り神。
2月8日には献針祭(針供養)がおこなわれています。
地主神・市木嶋姫命は八幡宮が創建される以前から祀られる地主神で、「七渡弁天様」として地域住民から篤い信仰を受けてきました。
関東大震災や東京大空襲の際には、この弁天池に避難した人は一命を取りとめたとも伝えられています。
さらに、ご祭日にお使いの白蛇を見たと言う目撃談も多々あり!
富岡八幡宮(深川八幡)の合末社(東側)
弁天池を挟んで七渡神社の隣に鎮座する合末社は、橋を渡っていけます。
こちらの合末社には相撲の神様や富岡八幡宮(深川八幡)の創建者の祖先など、富岡八幡宮(深川八幡)にゆかりの深い神様が祀られています。
向かって右側から車折社(合祀・客神社)、野見宿禰神社、住吉社、聖徳太子社、天満天神社、祖霊社(合祀・花本社)です。
また合末社の前にある柱部分だけの鳥居は、戦争で焼夷弾が直撃し、上部の笠木・貫の部分が崩れ落ちてしまったのだとか。
戦争の名残を残し伝えています。
車折社の御祭神は、平安後期の儒学者・清原頼業命(きよはらのよりなりのみこと)。
例祭日は5月14日。
後嵯峨天皇の牛車が門の前で動かなくなった故事に基づいて車折大明神と称されています。
車折社に合祀されている客神社の御祭神は、芸能の神様である宇受売命(あめのうずめのみこと)。
例祭日は5月15日。
野見宿禰神社の御祭神は、相撲の始祖といわれる野見宿禰命(のみのすくねのみこと)。
例祭日は4月24日。
住吉社の御祭神は、航海安全・和歌・農耕の神様である住吉神(すみのえのかみ)。
例祭日は6月30日。
聖徳太子社の御祭神は聖徳太子命。
例祭日は4月22日。
天満天神社の御祭神は、学問の神様として受験生からの信仰が篤い菅原道真命。
例祭日は8月25日。
ちなみに、富岡八幡宮(深川八幡)の創建者である長盛法印は、道真公の後裔といわれています。
祖霊社の御祭神は、富岡八幡宮(深川八幡)の歴代祀職命。
例祭日は春分の日・秋分の日。
祖霊社に合祀されている花本社の御祭神は松尾芭蕉命。
例祭日は10月12日。
深川に長く住んでいた縁から富岡八幡宮(深川八幡)に祀られました。
富岡八幡宮(深川八幡)の永昌五社稲荷神社(東側)
合末社の隣に鎮座する永昌五社稲荷神社(読み方はえいしょうごしゃいなりじんじゃ)には、近隣の稲荷社五社が合祀されています。
赤い鳥居が連なり、数か所に狛狐の姿が。
御祭神は、五穀豊饒・商売繁盛の神様の倉稲魂命(うかのみたまのみこと)。
例祭日は4月9日。
永昌五社稲荷神社の社殿左側から横綱力士碑と参拝者専用無料駐車場に行けます。
富岡八幡宮(深川八幡)の三末社(西側)
御鎮座四百年記念大祭に向けた各種工事の為、参拝した日は社殿左側の参道は行き来できなくなっていました。
ので、西参道から。
広い空間の奥に3つの社が鎮座。
三末社の右側から大鳥神社・鹿島神社、恵比須社・大国主社(大黒社)、金刀比羅社・富士浅間社。

大鳥神社の御祭神は、家内安全・商売繁盛の神様である天日鷲命(あめのひわしのみこと)。
例祭日は11月酉の日。
11月には酉の市が開かれ、縁起物の熊手などが授与されます。
鹿島神社の御祭神は、武勇・旅行の神様である武甕槌命(たけみかづちのみこと)。
例祭日は9月1日。
恵比須社の御祭神は、航海安全・商売繁盛の神様であり七福神でもある事代主命(ことしろぬしのみこと)。
例祭日は10月20日。
深川七福神巡りの一柱で、お正月期間は七福神関係の授与品が用意されています。
大国主社(大黒社)の御祭神は、因幡の白ウサギを助け国土経営に努力した大国主命(おおくにぬしのみこと)。
例祭日は5月14日。
金刀比羅社の御祭神は、航海・漁業の守護神として香川の金刀比羅宮から勧請された大物主命(おおものぬしのみこと)。
例祭日は10月10日。
富士浅間社の御祭神は、木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)。
例祭日は7月1日。
富士山の山開きにあたる7月1日には、疫病除けの大蛇守りが授与されています。
金刀比羅社・富士浅間社の左側後方には深川八幡富士塚があります。
昔はもっと大きな富士塚がありましたが昭和中期頃に解体。
現在の富士塚は2002年(平成14年)に再建されたものです。
深川八幡富士塚の後ろの道は、車のお祓い入り口と奥に有料駐車場(タイムズ富岡八幡宮北)。
富岡八幡宮(深川八幡)の境内社の御朱印・お守り
境内社の御朱印は、期間限定で数社分だけ授与されています。
お正月の深川七福神巡り期間は、深川七福神・恵比寿神の御朱印。
6月は例大祭がある七渡神社(七渡弁天社)。
7月はお山開きに合わせて富士浅間神社。
11月の酉の市では大鳥神社の御朱印です。
通年授与されているお守りでは、末社七渡神社のお札や恵比須さまをかたどった土鈴などがあります。
富岡八幡宮(深川八幡)の詳細
富岡八幡宮(深川八幡)へのアクセス
- 東京メトロ東西線:門前仲町駅より徒歩3分
- 都営地下鉄大江戸線:門前仲町駅より徒歩6分
- 公式サイト:http://www.tomiokahachimangu.or.jp/
富岡八幡宮(深川八幡)の主な行事・お祭り
- 2月:献針祭(針供養)
- 8月:深川八幡祭り
- 11月:酉の市
- 毎月1・15・28日:月次祭(縁日)
- 毎月15・28日:フリーマーケット
- 毎月第1・2・4・5日曜:骨董市
富岡八幡宮(深川八幡)近くのおすすめ神社・寺
深川不動堂(成田山東京別院) | 千葉の大本山成田山新勝寺の東京別院。本堂は広く見ごたえがあります。 |
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大栄山 金剛神院 永代寺 | 深川不動堂の参道途中にある寺院。御本尊は歓喜天、真言宗のお寺です。 |
牡丹住吉神社 | ご祈念石がたくさん置かれているなど、地元でふるくから大切にされているお社。 |