【浅草】日本乗馬史をモチーフにした圧巻の天井絵!矢先稲荷神社

東京都台東区に鎮座する矢先稲荷神社(読み方はやさきいなりじんじゃ)は、江戸時代に創建された歴史ある神社。
また、浅草名所七福神の一つです。

その由来は、今はなき浅草三十三間堂にあり、拝殿の天井には神話の時代から近代までの日本馬乗史を描いた100枚の絵が奉納されています。

拝殿にはいって閲覧可能と、日本史好きにはおすすめの神社です。

浅草 矢先稲荷神社 社殿 天井絵





目次
歴史とご祭神・ご利益
境内
社殿
天井絵
御朱印・お守り・おみくじ
例大祭
アクセス
近くにある神社・寺
浅草名所七福神巡り
 

矢先稲荷神社の歴史とご祭神・ご利益

ご祭神は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)。
五穀豊穣、長寿、商売繁昌、開運、所願成就、縁結びなどのご利益があると信仰されています。

神社の創建は、浅草三十三間堂の守護神として稲荷大明神を勧請したのが始まり。
ご神体は上野東叡山寛永寺の祖慈眼大師(天海大僧正)によって寄進されました。

浅草三十三間堂は、1642年(寛永19年)に三代将軍・徳川家光公が国家安泰と市民の安全祈願、武道練成のために建立した訓練場。
京都の三十三間堂を参考にしています。

浅草三十三間堂では弓の射技練成のために通し矢がおこなわれ、先人に勝てば堂に掲額と、武士の名誉の一つになっていました。

神楽殿には当時の姿が描かれています。

浅草 矢先稲荷神社 神楽殿

 

神社は射術稽古場の的先にあたる場所に建てられたことから、矢先稲荷と名付けられました。

ところが、1698年(元禄11年)の大火(勅額火事)で焼失。

三十三間堂は深川に移転しますが、その鎮守である矢先稲荷神社はこの地で産土神として再建され、関東大震災や東京大空襲などの困難を乗り越え、現在に至っています。

ちなみに深川に移転した三十三間堂は、廃仏毀釈の影響から1872年(明治5年)に廃寺となっています。

 

矢先稲荷神社の境内

最寄駅はつくばエキスプレス浅草駅、東京メトロ銀座線田原町駅、東京メトロ銀座線稲荷町駅の3駅で、近くにはかっぱ橋道具街があります。

かっぱ橋道具街通りから入ったところ、昔ながらの下町の工房が多く点在する住宅街に鎮座。

鳥居には陶器製の扁額が掲げられ、東側(かっぱ橋道具街)には東京スカイツリーも見えます。

浅草 矢先稲荷神社 鳥居

浅草 矢先稲荷神社 鳥居

 

境内には、台東区の保護樹木になっている大きなイチョウの木。
秋には境内を黄金色に染めます。

浅草 矢先稲荷神社 境内

浅草 矢先稲荷神社 境内

 

鳥居の左手に手水舎。

浅草 矢先稲荷神社 手水舎

浅草 矢先稲荷神社 手水舎

 

社殿の左側にも入り口が。

鳥居はないですが、狛犬が鎮座。
近くには懐かしいポンプ式の井戸が。

浅草 矢先稲荷神社

浅草 矢先稲荷神社

浅草 矢先稲荷神社

浅草 矢先稲荷神社




 

矢先稲荷神社の社殿

旧社殿は東京大空襲で焼失してしまい、1960年(昭和35年)に鉄筋コンクリート造で再建されています。

浅草 矢先稲荷神社 社殿

浅草 矢先稲荷神社 社殿

浅草 矢先稲荷神社 社殿

 

矢先稲荷神社の天井絵

拝殿の格天井には、神武天皇の御世から今日にいたる日本馬乗史を描いた100枚の絵が奉納されています。

中に入って見学できますが、本殿に向けての写真撮影は禁止。
天井画などの撮影はOKです。

浅草 矢先稲荷神社 社殿

 

絵には那須与一や源義経、愛宕神社の出世の石段で有名な曲垣平九郎、乃木希典、金メダリストのバロン西など、誰もが知っている歴史人物の姿も。

人物、馬の姿態、武具、服装など確かな考証のもとに描かれており、馬にまつわる歴史が一目瞭然。
日本史好きにはたまりません。

一覧も用意されているので探しやすい。

浅草 矢先稲荷神社 社殿 天井絵

浅草 矢先稲荷神社 社殿 天井絵

浅草 矢先稲荷神社 社殿 天井絵

浅草 矢先稲荷神社 社殿 天井絵

 

また、矢先稲荷神社は浅草名所七福神の福禄寿を祀っており、拝殿向かって右側に奉安されています。

長寿の象徴の鶴をはべらせ、白髪白髯、調和のとれた円満な福相。
人の最高理想の姿をあらわしているそうです。

浅草 矢先稲荷神社 社殿 浅草名所七福神・福禄寿




 

矢先稲荷神社の御朱印・お守り・おみくじ

矢先稲荷神社の御朱印には、「矢先」の名前の由来となった浅草三十三間堂射術稽古場の的先や、「馬」の甲骨文字がデザインされています。

その他には月替り御朱印も。

切り絵御朱印(通年授与)もあるようですが、数に限りがありなくなり次第終了となっているようです。

また、馬に関連した神社であることからも、小さな馬の形のお守り「開運厄除 神馬護守」など、馬をモチーフにしたお守りは必見です。

浅草 矢先稲荷神社

浅草 矢先稲荷神社 御朱印

浅草 矢先稲荷神社 授与品

浅草 矢先稲荷神社 おみくじ

 

矢先稲荷神社の例大祭

例大祭は、毎年6月中旬の週末に3日間にわたって斎行されます。

1日目(金曜)は宵宮祭神輿遷霊祭
2日目(土曜)は例大祭式典小神輿渡御神楽殿での演芸
最終日の3日目(日曜)は本社神輿の渡御といった流れです。

本祭りは隔年開催ですが、神輿渡御は毎年おこなわれ、縁日の屋台もズラリと並び賑やかです。

矢先稲荷神社の神輿は1931年(昭和6年)浅子周慶の作で、台輪は三尺五寸、胴が細く唐破風軒屋根が大きいのが特徴。

毎年日曜に渡御していますが、その時間帯は、隔年の本祭の年には終日陰祭の年には午後のみ
小神輿2基に続き大神輿が宮出され、宮出し後は別行動となっています。

 




矢先稲荷神社の詳細

矢先稲荷神社へのアクセス
  • つくばエキスプレス:浅草駅より徒歩6分
  • 東京メトロ銀座線:田原町駅より徒歩9分
  • 東京メトロ銀座線:稲荷町駅より徒歩9分


矢先稲荷神社近くのおすすめ神社・寺
東本願寺 コンクリート造りの巨大な仏教寺院。金の装飾はお磨きさんによっていつもピカピカです。
本覚寺 ステンドグラスがステキなご本堂。祖師堂にて御首題がいただけます。
成就院 霊場御本尊は大日如来。西国三十三番、坂東三十三番、秩父三十四番観音霊場の百観音。
曹源寺 波除稲荷河童大明神を祀る、別名・河童寺。商売繁昌・火水難除などに霊験あり。

浅草名所七福神巡り
浅草寺 東京最古の寺の観光名所。雷門や五重塔など風情あふれる建造物がたくさんあります。
浅草神社 浅草寺に隣接する神社。毎年1月20日「二十日恵比寿」の限定御朱印や5月の三社祭が有名。
鷲神社 酉の市で有名。触る場所によってご利益が変わる「おかめ」は是非撫でたい。
吉原神社 吉原遊廓と縁の深い神社。御朱印には特徴的な蛇のサインが。
石浜神社 隅田川沿いにある創建1300年以上の歴史ある神社。境内には富士塚があります。
橋場不動院 ご本尊は不動明王。関東36不動尊23番札所、浅草七福神札では布袋尊を祀っています。
今戸神社 境内の至る所に招き猫があり、拝殿には大きな招き猫。沖田総司終焉の地としても有名です。
待乳山聖天 聖天さま独特の秘法である浴油祈祷で有名。お供え物は大根です。




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