ヤングジャンプに2022年まで掲載されていた野田 サトルさんの漫画「ゴールデンカムイ」。
実写映画化・ドラマ化・アニメ化とされている人気作品です。
いよいよ最終章となる暴走列車編!
最終回の31巻表紙は不死身の杉元。
五稜郭からなんとか脱出し、近くを走っていた汽車に乗り込んだものの、乗っていたのはまさかの第7師団!
アシㇼパと権利書を守るべく、杉元&土方一味が第7師団をなぎ倒していきます。
すべての謎が解かれ、「ゴールデンカムイ」のタイトル回収も鮮やかなラスト巻です。

目次
・第303話 暴走列車
・第304話 歴史
・第305話 迷い
・第306話 特攻
・第307話 ちんぽ先生
・第308話 似た者同士
・第309話 血濡れ事
・第310話 祝福
・第311話 アシㇼパの選択
・第312話 分け前
・第313話 終着
・第314話 大団円(最終回)
・感想まとめ
「第303話 暴走列車」のあらすじ&ネタバレ感想
3両目で牛山の相手をする月島軍曹。
相当な実力者であることを悟った月島軍曹に、牛山は「どうだ強いだろ?」と不敵に笑います。
5両目では、鯉登が土方と対面。
「噂の薩摩隼人か」と土方も剣を構えます。
牛山と月島軍曹の乱闘の隙間をぬって隣の車両に移る杉本。
アシㇼパと白石は、椅子の下を通りついていきます。
その(客車の)屋根には鶴見中尉。
銃を構えて狙っていましたが、背後に尾形が現れます。
「第304話 歴史」のあらすじ&ネタバレ感想
「鶴見中尉殿も土方歳三も、お互いにこんなに被害が出るとは思わなかったでしょうな?圧勝する戦いだと…」とこの失態をどうするつもなのかと尋ねる尾形。
このまま表舞台から消えて、自分の出世のために働くしかないという尾形の言葉から、尾形の目的(第七師団長の肩書)を確信する鶴見中尉。
尾形が鶴見中尉の邪魔をしてきた理由は、鶴見中尉を追い詰めるため。
かつて自分に約束した事を守らせるためでした。

尾形の狙いは、反乱分子を全滅させ土地の権利書も手に入れる見返りとして、奥田閣下に士官学校への入学や陸軍大学校の卒業を取り持ってもらう事。
そして鶴見中尉においては、死亡を偽装し、自分(尾形)が第七師団長になるために利用することでした。
「第七師団長なんど偽物でも成り上がれると証明したいのだろう?」と、尾形が第七師団長の肩書にこだわ理由をズバリ当てる鶴見中尉。
母親を捨てた男(元第七師団長の父親)も、選ばれた息子(花沢勇作)もたいして立派なものではなかった。
欲しくても手に入らなかったものは価値などなかったと確かめたいだけ。
尾形は「その通りです!やっぱり全部わかってくれていたんですねぇ」と満面の笑みを浮かべます。
一方、土方と剣を交える鯉登は、父親から聞いていた函館戦争の最後の戦士…土方歳三と剣を交えることに不思議な感覚を覚えていました。
「第305話 迷い」のあらすじ&ネタバレ感想
土方歳三から「“迷い”があるなら今すぐ降りろ」と言われた鯉登。
相手が強いほど“迷い”は伝わるという父の言葉が頭をかすめます。
覚悟を決めて剣を構える鯉登。

その頃、牛山の強さに手も足も出ない月島に、倒れていた兵士がこっそりと爆弾を手渡します。
すかさず投げつけるも、牛山は見事にキャッチ。
月島に投げ返し爆発。
その爆発に土方が気を取られた一瞬、剣を振り下ろす鯉登。
受けてはならないと言われている自顕流だけに、打たせるつもりはなかった土方ですが、その一瞬の隙に打たれてしまいます。
さらに一両車では、ヒグマが侵入していました。
「第306話 特攻」のあらすじ&ネタバレ感想
鯉登の一太刀を受けとめる土方。
力の押し合いになり、鯉登の刃が折れた瞬間を狙って動いた土方ですが、鯉登の刃を頭に受けてしまいます。
一方、追い詰められた月島は、もう一つの爆弾を手に捨て身の戦法にでます。
牛山に飛びつき爆弾を爆破させようとしたところ、すぐ目の前に鯉登の姿が。

ひるんだ瞬間、牛山に投げ飛ばされる月島。
と、手にしていた爆弾が離れ、近くの椅子の下を移動していたアシㇼパと白石のところに。
牛山はとっさに手を伸ばして飛びつき、爆撃を体に受けてしまいます。
「第307話 ちんぽ先生」のあらすじ&ネタバレ感想
爆弾をもろに受けた牛山は、「お嬢…怪我無いか?」と言うと、そのまま絶命してしまいました。
月島は牛山の死に嘆くアシㇼパから(権利書入りの)矢筒を奪うと、鶴見中尉がいる車両に。
「よくやった。月島、上がってこい」と車両の屋根から手を伸ばす鶴見中尉ですが、ボロボロの状態の月島は力が入らず登れません。
追いかけてきた鯉登が、「行くな月島」と服をつかんで引き止め、「月島は十分働いた!もうこの男を開放してあげてください」と鶴見中尉に懇願します。
と、鯉登の眼に土方の姿が。
頭から血を流しながら歩く土方は、鯉登には目をくれず車両を進んでいきます。
鯉登から受けた瀕死の傷から死期が近いのか、土方は新選組の幻を見ていました。

「第308話 似た者同士」のあらすじ&ネタバレ感想
向かってくる兵士を倒し、ヒグマにも一撃を加える追い払う土方。
やがて新選組の姿は消え、兵士を倒す杉本の姿を目にします。
土方は杉本を呼ぶと、「持っていけ…きっと役に立つ」と自分の持っていた刀を渡します。
杉本・アシㇼパ・白石が鶴見中尉を追いかけるべくその場を去るのとほぼ同時に、永倉新八と奥山夏太郎が駆け付けます。
永倉に気が付いた土方は「あの頃より暴れてやろうと…。わが人生の春はこれからだと…。悔しいなぁ…」というと、静かに息を引き取るのでした。
その頃、ヒグマも車両内を進んでいました。
そして、下に降りてきた鶴見中尉と対面するも、その不気味な気迫に恐れ列車の屋根へと昇っていきます。
そこにいたのは尾形。
ヒグマに向けて発砲する尾形でしたが、背後から近づいてきた杉元に脇を刺されるのでした。
「第309話 血濡れ事」のあらすじ&ネタバレ感想
激しい取っ組み合いになる二人。
杉元がヒグマに掴まれ動けなくなると、これ幸いとばかりに「心臓を撃っても不死身なのか試してやる」と狙いを定める尾形。

そこにアシㇼパが駆け付け、尾形に毒矢を放ちます。
ついにアシㇼパに人を殺させたと思うも、まだ死ねないと思い返す尾形は、腹に残った毒を自力で取り出します。
「第310話 祝福」のあらすじ&ネタバレ感想
毒を取り出し、アシㇼパに銃口を向ける尾形。
が、目の前に自分が殺したはずの異母弟・花沢勇作が立ちはだかります。
さらに、もう一人の自分が「勇作とアシㇼパを重ねていただろ?」と語りかけてきます。
唯一自分を愛してくれた勇作に対して罪悪感があると。
自分の心の声に抵抗する尾形。

錯乱状態の尾形は「もういい!!考えるな、負ける!!」と叫ぶと、銃口を自分に向けて発砲。
そのまま列車から落ちてしまいます。
その様子を機関室のある先頭車から見ていた鶴見中尉。
「道連れにはできん」とつぶやくと、機関車と客車の連結を外すのでした。
再び屋根に上ってこようとするヒグマに矢を放ち撃退したアシㇼパ。
大きく列車が揺れ、機関室を見ると誰もいない。
このままでは函館駅に突っ込むと心配したとき、銃を手にした鶴見中尉の姿が。
アシㇼパは再び矢を構えるのでした。
「第311話 アシㇼパの選択」のあらすじ&ネタバレ感想
鶴見中尉が銃を手にしているため、うかつに近づけないアシㇼパは、一旦後方に下がり車両内から機関室に移動しようとします。
そして、杉元と白石に「これ(アイヌの権利書)は自分の問題だから一人で行く」と告げ、(大量の金塊がある)井戸は埋めたままにしてほしい」とお願いします。

「一番大切な人まで失いたくない」と苦しそうに言うアシㇼパ。
杉元は「わかったよ」うなずくものの、「ただ…行かせない」とアシㇼパを抱え、驚く二人にかまわず機関室に飛び移ります。
「ひとりでは行かせるかよ!相棒だろ」という杉元の言葉に、嬉しそうな半泣き顔のアシㇼパ。
残され、呆然とする白石をのせた車両はスピードを徐々に落とし、その距離をどんどん広げていくのでした。
杉元とアシㇼパに向けて銃を発砲する鶴見中尉。
弾切れの瞬間を狙って機関室に飛び込むと、鶴見中尉と激しい取っ組み合いに。
が、鶴見中尉はするりとかわし、汽車の足場の悪い先頭部分に逃げ込み誘い込みます。
「第312話 分け前」のあらすじ&ネタバレ感想
先頭部分に追い込まれ、「ここが地獄行の特等席だ!」と迫る杉元の姿に、かつて菊田が言った「ノラ坊(※28巻)」が杉元の事であることを悟る鶴見中尉。
鶴見中尉の言葉から菊田さんが殺されたことを悟った杉元は激高します。。
「金塊は、五稜郭にあったんだろう?」と、そこになければウイルクが“まだらの金貨”を作った理由がわからないし、ありもしない軍資金を語り、アイヌの蜂起を図るつもりだったことになると語る鶴見中尉。

中央に追われる自分は金塊を持ち出す時間はないから、金塊はくれてやる。
だから今すぐ飛び降りろと言う鶴見中尉に、「ここで全部終わらせる」ときっぱりと断る杉元。
実は杉元は金塊を持てる分(両手分)だけポケットに忍ばせており、「俺の分け前はもうもらっているから」と、こっそり握った金塊を鶴見中尉の顔に投げつけます。
隠していた拳銃で撃とうとしていた鶴見中尉の眼に金塊が当たったことで弾道がそれ、その隙に杉元が刀で切りつけます。
「第313話 終着」のあらすじ&ネタバレ感想
杉元の一刀で、額あてと胸を切られた鶴見中尉。
斜め掛けしていた矢筒も紐が切れ、また持っていた形見(鶴見中尉の奥さまとお子さんの骨)が落ちてしまいます。
アシㇼパよりも早く、鶴見中尉がとっさに手を伸ばしたのは権利書が入っている矢筒。
車輪に砕かれ散ってしまう骨に鶴見中尉の気が取られた瞬間、矢筒を奪うアシㇼパ。
落ちそうになったアシㇼパをとっさに掴んだ杉元は、鶴見中尉に刀で刺されながらも、アシㇼパを汽車と離れた場所に投げます。
そこには、馬に乗って追いかけていた谷垣と白石がおり、アシㇼパをキャッチします。
追いかけようとする鶴見中尉を離さない杉元。
列車はそのまま駅に突っ込み、その先の海に沈むのでした。
「第314話 大団円(最終回)」のあらすじ&ネタバレ感想
壮絶な戦いから半年後。
アシㇼパと杉元、白石は東京に来ていました。
杉元は、手術で目が見えるようになった梅さん(再婚してお花屋に)を訪ね、息子の寅太郎に「君のお父さんは俺の命の恩人なんだ。英雄なんだぜ」といって金塊が包まれた小袋を渡します。
戻ってきた杉元に、「ずるいよな~。ちゃっかり両手分の取り分をとってたなんてよ」と茶化す白石。
アイヌを守るのに黄金のカムイは必要ないと言うアシㇼパでしたが、杉元は違った考え。
黄金のカムイはそんなに悪いものではないと、梅さんに渡した金塊がいつか役に立つ日がくると信じていると言います。
干し柿を食べる杉元に「干し柿を食べて何か変わった気がするか?」と、以前、逃げている時の話(※10巻)を問うアシㇼパ。
それに対して、べつに変わらなくてもいいよと答える杉元。
「役目を果たすために頑張った今の自分が好きなんだよ。全部忘れないで背負って生きていきたい」と晴れ晴れとした表情です。
「これからどうすんだ?」という白石の問いに杉元は、自分が幸せになれそうな場所がやっとみつかったんだと、アシㇼパに「故郷へ帰ろう」と言います。
その言葉に、不安そうだったアシㇼパも笑顔に。
白石は「湿っぽいさよならは嫌いだぜ」と、何も言わずそっとその場から消えるのでした。
一方、他のメンツもそれぞれの道を歩んでいました。
ちなみに、土方歳三の遺体は永倉が隠し行方不明扱いされています。
永倉新八→大学生相手に剣道を教えたり手記を書いたりして余生を過ごす
奥山夏太郎→羊の大牧場主
谷垣・インカㇻマッ → 阿仁に戻り15人の子持ちに
門倉・キラウㇱ・マンスール → アメリカに行き映画製作
ヴァシリ・パヴリチェンコ → 画家として成功(尾形をモチーフにした絵が3億円で落札)
政府から賊軍とされた第七師団では、鯉登が巻き込まれた部下たちを守るために奔走していました。
最後まで鶴見中尉の死亡を確認しようとしていた月島は、鯉登の右腕として最後まで隣で支えるのでした。

さらに3年後。
杉元とアシㇼパのもとに白石から手紙が届きます。
その中には、白石の顔が彫られたコイン。
なんと白石は、こっそりと金塊を運び出し、無人島で移民を募り王様になっていたのでした。
感想まとめ
まさか尾形さんが自死するとは…。
ただ愛情を求めていただけなのに、時代の因習の犠牲になってしまったのが不憫です。
他にも主要メンバーが亡くなりましたが、牛山さんの死に方が漢すぎる…。
最後の言葉がかっこよすぎです。
また、鶴見中尉が形見よりも権利書を優先したのには驚きました。
あの悲しげな顔が、すべてを物語っているなぁと。
その反面、アシㇼパ(ウイルク)に向けて呪詛のように言う姿に激しい怒りが感じられ対照的でした。
ウイルクたちとの出会いで人生が激変した鶴見中尉も被害者だよなぁ。

最後、それぞれのその後はなかなか…。
鯉登さんが成長してたくましくなっているだけでなく、月島さんが鶴見中尉の呪縛から逃れられたのはよかったです。
それにしても、鶴見中尉はさすがです。
最後までしぶとい。
マッカーサーを絡めた生存説なんてぶっ飛んでいるけど、鶴見中尉ならありそうで怖い(笑)。







