月刊フラワーズ連載、田村由美さんの「ミステリと言う勿れ」。
新しい事件の始まりの16巻です。
今回は孤島「なぬか島」。
7人のサークルメンバーが不審死した島に、合宿で訪れた整たちゼミ生。
実験と称して、ここで過去に起きた事件を再現します(ある意味すごい)。
なにか油断ならない天達先生に、油断ならないカウンセラーの鳴子、そして逃亡中の我路!
なかなかアクの強いメンバーが島に集まって事件です。

目次
・episode21 地獄まで何マイル?
・episode21-2 悪意をひとさじ
・episode21-3 駒であり駒でなし
・episode21-4 何事も勉強
・episode21-5 混沌オブ混沌
・感想
「episode21 地獄まで何マイル?」のあらすじ&ネタバレ感想
合宿(三泊四日)に参加することになった久能整(くのう ととのう)。
相良レンから数年前に島で起こった怪事件について聞きます。
それは数年前の事。
なぬか島から近い海水浴場に男性が流れ着き、「木曜島には木曜がない」と言い残して死亡。
木曜島はなぬか島の一部で、警察がその島に向かうと、そこには6名の遺体が発見されました。
なんでそんないわくつきの島で合宿なんだと訝しぶる整。
到着したなぬか島は、中央棟と宿泊用のグランピングが円形に並ぶ孤島でした。
満潮時には7つの島に分かれて見え、干潮になると島は一つになり歩いて行き来できるようになります。

参加メンバーは以下↓
月曜島/天達先生…心理学ゼミの講師
土曜島/鯨井…サポート役。犯罪心理学を専門にする博士研究員。
火曜島/百々先生…サポート役。
水曜島/軽部ふわり…1年生。
水曜島/馬場水音…1年生。ふわりと小学校から一緒。
金曜島/遊佐与一…タラソフォビアの1年生。
金曜島/鶴以蔵…教育学部の2年生。
木曜島/相良レン…3年生。
木曜島/久能整…3年生。
中央棟で昼食を取り、ひとまず部屋に荷物を置きに各自が移動しようとした時、封筒が置かれているのに気がついた鯨井。
中には「この中の 最低1人が 死ぬことになる」と書かれたメッセージが。
「誰ですか?こんなイタズラをしたのは」と鯨井が声を上げるも、名乗り上げる者はなし。
とりあえず解散し各々が部屋に向かいますが、そこにもタブレットと共に謎のメッセージが置かれていたのでした。

部屋に置かれていたメッセージから、再び中央棟に集まる一行。
文面は最初の一文が違うだけ。
月曜島(天達)…詐欺師がいる
火曜島(百々)…卑怯者がいる
水曜島(軽部・馬場)…自殺教唆犯がいる
木曜島(相良・久能)…大量殺人犯がいる
金曜島(遊佐・鶴)…器物損壊犯がいる
土曜島(鯨井)…重要窃盗犯がいる
「悪趣味にも程がありましょう。ゼミ合宿ですよ!?」と声を荒げる鯨井でしたが、カギをもらったばかりの自分たちにはできないと反論する馬場。
レンも「この島はいわくつきだから、それにひっかけて何かしようとしているのか?」と、先生たちを疑います。
その“いわくつき”とは、冒頭の海水浴場に流れ着いた男性の事。
7年前、大学の同窓生7人(水泳サークル)が謎解きツアーと題してなぬか島にやってきて、なぜか全員死亡(溺死)した未解決事件(警察は事故で処理)です。
「各島にあるのなら、中央棟にも置かれているのでは?」と整が気が付いた時、「親殺しがいる」と書かれたカードを手にした鳴子巽(カウンセラー)が部屋に入ってきました。
実は、カードを置いたのは鳴子。
天達先生に相談して企画された心理学思考実験(7年前の事件の再現)でした。
さらに、泳ぎが得意だった弟がなぜ死んだのか知りたいと訴える遺族の田中(偽名)と、助手のねこみちとして犬堂我路(いぬどう がろ)も一緒でした。
「episode21-2 悪意をひとさじ」のあらすじ&ネタバレ感想
7年前の事故の謎を解くことになった整たち。
我路の姿に動揺する整とはうらはらに、そつなく助手として立ち振る舞うねこみち(我路)。
身に着けている小型カメラを通して、沖のヨットでは乙矢と甲矢も様子を伺っていました。
遺族の田中の話から、わかったことは以下↓
・残っている荷物と指紋で、誰がどの部屋を使っていたのかは判明
・7名のうち、女子は2名
・死亡推定時刻はバラバラ
・遺体に不審な形跡はなし
・カードは謎解きゲームのお題として置かれていた
・主催者(幹事)は日曜島に泊まっていたサークルの部長
・流れ着いた人は土曜島に泊まっていた
・携帯電話は使えず固定電話もなし
・ツアー中はずっと雨
・泳いで行き来していた(当時は移動用の水上自転車はなし)
しかも、7年前もテントにはタブレットが置かれ、各自が日記を書くことになっていました。
初日の日記も公開してディスカッションを進めます。

夕食(我路が作ったカレー)を食べ解散した後、かっぱえびせんを使って実験をしようとした整のところにねこみち(我路)がやってきます。
足湯に浸かりながら話す二人。
整が「7年前の事故と星座のアクセがつながっている?」と聞くと、我路は「かもね」と答え、日曜島に置いてあった竹馬に乗って戻るのでした。
「episode21-3 駒であり駒でなし」のあらすじ&ネタバレ感想
翌朝、銘々が起きて活動を始めた頃、ねこみち(我路)と田中(偽名)が竹馬にのって散歩。
弟はサークルの部長のパシリのような存在だったと話す田中。
「巽先生にお任せすれば、きっと大丈夫だと信じています」と。

皆が中央棟で朝食をとっていると、「土曜島で誰かに海に突き落とされた」と険しい表情をした鯨井が入ってきました。
もし水が引いている時だったら大けがをしていたと怒り心頭です。
全員がそろったところで、さっそくディスカッション開始。
今朝、ねこみち(我路)によって各グランピングのサニタリースペース(内側からしか鍵がけられない)に届けられた封筒について。
昨日の罪名カードの追加ヒントになっており、短い一文のみ。
もちろん、7年前も同じく置かれていました。
月曜島(天達)…バラバラだったね
火曜島(百々)…暑い日だったからね
水曜島(軽部・馬場)…白いワンピースの人
木曜島(相良・久能)…聴こえてたのは何?
金曜島(遊佐・鶴)…朝7時に集合
土曜島(鯨井)…仕方ないよね
日曜島(中央棟/鳴子・田中・ガロ)…何日かかった?
漠然とした内容に、「みんな、そこそこ思い当たることがあったんじゃないですか」と自分の例を挙げる鶴。
整も、窓から投げた空き瓶が巡り巡って自転車に乗っている人を横転させて死亡させたら、その責任は誰にいくんでしょうかと投げかけます。
さらに、1日目のカードの文面が論理クイズ「ドラゴンの島」に似ていると指摘します。

「7年前に来た人たちは、お題をみているだけでしょ。自分たちの罪の話じゃないのでは?」という遊佐に、「最初はそう思っていたんじゃないかと思う」と答える鳴子。
お遊びの謎を解くヒントを出されているだけだと思って楽しんでいたのに、これは自分が犯した罪の話、告発じゃないかと誰かが気付く。
そうだとしたら、他の6つの罪も他の6人が犯したものに違いない。
外部と連絡が取れない、他に誰もいない状況で自分たちの罪が暴かれる。
そう思ったとき、この7人はどうしたのか。
淡々と語る鳴子の話に、「仕組んだのは部長ですかね」という整に、「だとしたら一番軽い卑怯者かな」と続く鶴。
「確かに一つだけ犯罪じゃない」と天達先生。
そして、次に2日目の日記をディスカッション。
火曜・水曜・金曜島で水漏れについて、月曜・木曜島はとりとめのない話、謎解きについて書いていたのは土曜島の人だけでした。
「episode21-4 何事も勉強」のあらすじ&ネタバレ感想
鳴子がセッティングしたチェスを、気が付いた時に進めていく先生方。
鳴子VS先生(天達・百々・鯨井)で、学生は触れてはいけません。
ディスカッションが再開され、カードの文言から思いつくことや想定されることを考えるメンバー。
鯨井が、月曜島の天達先生の部屋に置かれていたカード「詐欺師がいる」「バラバラだったね」から、過去に土器の発掘作業を手伝ったときのことを話します。
その内容から「それ、まんま詐欺じゃないですか?」と皆が心配する中、「私がやったわけじゃないし」と慌てる鯨井。
意外と知らないところで犯罪者になっているかもと不安な雰囲気になります。
そして自由時間。
良かれと思ってやった馬場の行動で、軽部と険悪なムードに。
整も、これからも仲良く付き合っていくためにと思って言った事で、相良と嫌なムードに。
自己嫌悪を感じつつ、展望台に向かう整う。
そこから島内を見渡した時、中央棟に飾ってあった惑星のパネルとの符合に気が付きます。

グランピングと反対方向に続く下りの階段を進んでいくと、突如、背中を押され転倒。
あわやというところで木の枝に引っかかって止まります。
見上げると、そこには着ぐるみ(イタチ)を着た誰かが。
そのまま姿を消してしまいました。
「episode21-5 混沌オブ混沌」のあらすじ&ネタバレ感想
下にある倉庫の点検で通りかかった我路に助けられた整。
倉庫で雨宿りしてから戻ることに。
倉庫には、緊急用ボートや救命具、水や食料などが保管されていました。
倉庫は7年前もあり、誰も入った形跡はなし。

とりあえず殺すつもりで突き落としたわけではなく、ちょっと脅かしただけでしょうと推理する我路。
さらに「この島には今、殺人鬼がいるんだよ」と断定します。
二人は中央棟に行き、天達と着ぐるみ(イタチ)の持ち主である百々に、着ぐるみ(イタチ)を着た誰かに突き落とされたと報告。
百々は着ぐるみ(イタチ)を誰かが勝手に持ち出したことを知ります。
ミニパーティー(百々先生のサプライズ誕生日パーティー)に集まるメンバー。
相良と整、馬場と軽部もお互いが思っていることを話したことで険悪なムードも解消です。
部屋に戻った整とレンは、整が突き落とされたのに大騒ぎにならなかったことから、突き落としたのは先生サイドだと確信します。
そして、自然と話はディスカッションやミニパーティーなどで話した内容に。
「超ヘビィ」というレンに対して、整は「その件でずっと気になっていることがあるんですよね」と。
7年前の人たちの話ではなく、自分たちの罪の罪の話なんだとしたらどうなるのか。
同じことが起きるのではないかと考えます。

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「ミステリと言う勿れ16巻」の感想
7人のサークル仲間がなぜ死んでしまったのか?
しかも外傷などもなし。
ありそうなシチュエーションだけれども、なんか違う。
なかなか難しい謎解きです。
遺族の田中さんが、いちいちいい反応をしてくれるのが気になります。
なにげにチェスをセッティングした鳴子先生の意図も不明。
もしかして田中さんに何かあるのかな?

しかし、今回もクセのあるキャラばかり。
天達先生に関しては、無害そうでなかなか油断ならん。
レン君も、アイビーハウスの件で警戒している様子。
犬堂我路くんが、怪しげなカウンセラーの鳴子の助手として登場とは驚きです。
一癖も二癖もあるカウンセラーで、我路くんにとっては攻略するのが難しい難解な人なのではないのかとハラハラ。
また、整くんがレンくんに誤解されてしまい、もだえ苦しみながら踊る姿には共感しかありませんでした。
人付き合いって本当に難しい!






