人気バンドメンバー消失事件!堂場瞬一「夢の終幕 ボーダーズ2」

堂場瞬一さんの警察小説ボーダーズシリーズ第2作「夢の終幕 ボーダーズ2」。
2026年秋に、沢村一樹さん主演でドラマ化された原作小説です。

このシリーズは主人公を変えて、毎回チームの一人がメインに登場。
ボーダーズ2では、ITやバイクなどメカに強い最上!

人気急上昇中のロックバンド「FOT」が、長野県松本でのライブを終えた帰り道にツアーバスごと忽然と姿を消し、事故か誘拐か判然としない中、所属事務所の意向から秘密裏に始まる捜索。
メンバーは見つかるものの、付き添っていたマネージャーの変死体が発見されます。

バンドメンバーたちが追い求めた「夢」の裏に隠れる残酷な犯罪を、最上たちSCUが暴きます。

堂場瞬一「夢の終幕 ボーダーズ2」



目次
・あらすじ
・簡単ネタバレ
・感想
・堂場瞬一さんの(読んだ)作品

 

「夢の終幕 ボーダーズ2」のあらすじ

語り手は、警視総監直轄の警視庁SCU(特殊事件対策班)の最上。

SCUは多様化する犯罪に対応するため新設された、特殊能力を持つメンバー5名で構成される小規模チームです。

結城 新次郎(ゆうき しんじろう)…SCUキャップ。公安出身。
綿谷 亮介(わたや りょうすけ)…人間凶器とも称される武闘派のサブキャップ。
八神 佑(やがみ たすく)…元捜査一課出身の警部補。抜群の目の良さ(観察眼)と直感の持ち主。
最上 功太(もがみ こうた)…ITスキルと車の運転に長けている。
朝比奈 由宇(あさひな ゆう)…高い指揮能力と仕切り能力でチームの参謀役。

 

長野のライブから戻る途中、八王子インターで高速を降りた後に忽然と姿を決してしまった人気急上昇中のロックバンド「FOT(フリーク・アウト・シアター)」。

FOTはリーダーでギター担当の高木、ボーカルとキーボード担当の滝上、ベース担当の村本、ドラム担当の末永の4人グループ。
芸能事務所「アフターマス」所属で、マイクロバスには運転手の三島とマネージャーの池沢の計6名が行方不明に。

事務所の要望と世間への影響力から、秘密裏に捜査をおこないます。

 

地元警察とも協力した山道の捜索や事務所への聞き取り捜査など必死に探すも、ツアーに同行していたマネージャー池沢の遺体を山中で発見。
頭を鈍器で殴られていることから他殺と断定されます。

その後、ツアーバスの運転手・三島が助けを求めて保護されたことで、FOTのメンバーも無事に救出。

三島の話では、八王子インターを降りたところで銃を手にした男が乗りこんできて車を走らされ、途中でもう一人の男が合流。
さらに車を乗り換えさせられたものの、池沢だけは別に。

そして小屋に監禁され、見張りが離れた隙に枷が緩んでいた三島が助けを呼びに行った…との事でした。



 

さらに、リーダーの高木の話から、最初に乗り込んできた男がデビュー前に活動していたメンバー村上(現在は銀行員)であることが判明。
デビュー前にグループをクビになっていた人物で、滝上も村上であった可能性が高いと証言します。

ちなみに、FOTは高木を中心に構成されており、滝上も一度はやめていた時期がありました。
村本と末永は事務所の紹介で、ある程度のキャリアを積んだ状態で加わっています。

 

親のコネで銀行に就職していた村上ですが、長期休暇中で接触ができず。

実家で関西方面の友人を訪ねにバイクで行ったと聞くも行方はつかめず、拉致現場から遠くない場所で首を吊って死亡している状態で発見されます。

ところが、SCUの捜査はここで終了。

結城の判断で奥多摩署の特捜本部に情報を引き渡し、消化不良の気持ちを残しつつもこの件から引き上げることになります。

 

手が空いたと思いきや、今度は議員秘書への脅迫事件。

竹内議員の息子で、将来、親の地盤を継ぐため秘書として活動している竹内和人のもとに、「政治の世界から手を引け」などの脅迫文が送られてきています。

本人は本気にとらえていないものの、事務所への放火予告まで届いていることから、竹内和人が恨まれる原因を調べることに。

その捜査で、大学時代に犯罪まがいのことをしていたことが判明。
しかも、FOTのメンバーの人物が関係していたのでした。

※ここから下はネタバレ(犯人名含む)です。



 

「夢の終幕 ボーダーズ2」の簡単ネタバレ

今回の事件は、池沢殺害事件と竹内和人への復讐によるもの。
村上も自殺ではなく、自首しようとしたことから殺されたのでした。

池沢殺害事件の首謀者はFOTリーダー高木と滝上。
共犯が三島、村上。

池沢は滝上の彼女を略奪したことがあり、それが原因で彼女が滝上の元から去ってしまいます。

その他、FOTのグッズの売り上げをちょろまかしたり、FOTの海外進出を妨害するなどやりたい放題だったことから、高木が排除計画を立案。

滝上の池沢への強い憎しみから殺害することにし、海外進出の際には新メンバーとして加えることを条件に村上も引き込んで拉致事件を偽装したのでした。

三島は池上の判断でクビにされています。

 

そして池沢を殺害するものの、村上がすっかりビビッてしまい「自首する」と言い出したことから、話し合おうと誘い出しロープを使って首つり自殺に偽装します。

村本と末永は、「池沢を痛い目に合わせるからちょっと協力しろ」と言われ隠れていただけ。
発見された芝居をしていただけでしたが、終わってみたら池沢が殺されたと知り、どうしようかと二人で警察に話をするべきかどうか悩んでいたとの事。

 

次に、竹内和人への恐喝も高木。

大学時代、高木の彼女が竹内和人に乱暴され、そんな犯罪を犯すやつが政治家になるのは許せないとして脅迫したのでした。



 

「夢の終幕 ボーダーズ2」の感想

今回は誰もが一度は描いたことがあるであろう「夢」をテーマにしており、なんだか青春の甘酸っぱさを思い出させるようなお話でした。

夢を追いかけるバンドメンバーたちの光と影、人間ドラマが丁寧に描かれていて、読みながら自分の若かりし頃のことを思い出したりして…。

 

また、導入となる「ライブ帰りのバスごと消失」という謎めいた事件は、どんな裏があるんだとハラハラドキドキしながら読めました。

途中であっさりと手を引くも、別の事件でまたつながるなど、ボーダーズらしい展開だなぁと。

 

そして、最後にやっぱりキャップ結城の手作りスイーツが登場!
最上さんもびっくり。

今回は「ガムドロップクッキー」でした。

次は誰が驚かされるんでしょうか。

 

堂場瞬一さんの(読んだ)作品

ボーダーズ ボーダーズシリーズ第1巻。捜査一課から配属された八神が、とまどいながらも公安の闇を暴きます。
野心 ボーダーズ3 ボーダーズシリーズ第3巻。朝比奈由宇が「ガラスの天井」にぶつかりながら迷い・成長していく姿が描かれています。
怨嗟の回廊 ボーダーズ5 キャップ結城の10年間の因縁が物語の肝となる、ボーダーズシリーズの集大成ともいえる5巻。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です