「永遠の記憶」は2部構成。
一部は、既婚者の警視庁捜査一課の刑事(警部補)・内海薫殺害未遂事件。
二部は、内海さんの事件の物証から、天才物理学者の湯川と警視庁捜査一課管理官(警視)の草薙さんが、過去に携わった事件の謎を解明します。
特に後半は、過去のガリレオシリーズの事件が登場。
映画化もされたあの作品の、名もなき被害者と、あの人物たちのその後も描かれていました。

「永遠の記憶」のあらすじ
第一部は、内海薫が刺されたことから始まる「履歴る(たどる)」。
犯人は70歳ほどの老人(三崎茂久)。
刺した直後に飛び降り自殺を図るも失敗し拘束されます。
三崎茂久は取り調べで完全黙秘を貫きますが、やがて内海に恨みを抱く若い女性(藤村紗穂)が捜査線上に浮かびます。
その藤村紗穂は過去の事件関係者。
内海に自分と同じ気持ちを味わってもらうべく罠を仕掛け、内海が倫子を逮捕したことを謝らなければ、内海が一番大事にしている者(息子)がどうなるかわからないと脅迫します。
第二部は、湯川と草薙老人のある持ち物から過去の事件に関する謎を解く「終活る(ふりかえる)」。
内海が被害者となった事件にて、黙秘を続ける三崎茂久の所持品である鶴巻和正名義の銀行通帳とキャッシュカードが、かつて湯川と草薙が関わったある事件に関連。
管理官となり捜査の第一線を退いた草薙は過去と向き合う「終活」として。
湯川は、過去の事件に残された「忘れてはいけない謎」を解き明かすため、二人である人物を訪ねます。
※ここから下はネタバレです。
「永遠の記憶」の第一部簡単ネタバレ
三崎茂久が内海薫を殺害しようとしたのは、過去に内海薫が逮捕した母親(藤村倫子)の娘である藤村紗穂に罪を犯させないため。
いつも死に場所を探していた三崎茂久は、藤村紗穂が考えた内海薫の復讐を止めるため、紗穂の計画が実行される日に内海薫を襲ったのでした。
藤村倫子は、父親から性被害を受けていた娘を救うため、沙穂が考えたトリックを使って夫の藤村秀彦を殺害し捕まった人物。
倫子は逮捕されますが獄中自殺してしまいます。
罪を償って出てきたら一緒に暮らせると信じていた沙穂は生きることに絶望し、自殺しようとしていたところで三崎茂久と出会い、親しくなっていきます。
自殺を思いとどまったものの、就職先のスーパーに客として内海が訪れ、目の前にいるのに気が付かない、さらには息子と幸せに暮らしている姿に殺意が芽生え、自分と同じ目に合わせようと罠を仕掛けます。
その計画とは、内海の息子が大好きで必ずと言っていいほど買っていくお菓子に毒を仕込むこと。
思惑通りに内海はお菓子を手にしますが、三崎茂久の行動でお菓子は食べられずに済み、湯川の推理で事なきを得るのでした。
「永遠の記憶」の第ニ部簡単ネタバレ
三崎茂久が持っていた通帳に記載されている鶴巻和正は、湯川の大学の同期でライバルである天才数学者・石神が、思いを寄せる隣人母娘が犯した殺人で殺された名もなきホームレス。
鶴巻和正は連れ後であったことから肩身の狭い学生時代を過ごし、卒業後に三崎と同じ都内の建設会社に就職。
三崎と社員寮の相部屋で仲良くなります。
ところが、鶴巻は三崎の彼女(栗原静子)を助けるために起こした行動から会社を辞め、犯罪まがいの仕事をしてお金を稼ぐように。
その間、三崎ともたまに連絡をとっており、三崎が犯罪に手を染めた際には、だまし取ったお金の隠し口座として自分の使っていない通帳を渡します。
やがてホームレスに転落した鶴巻は、石神の犯罪にて死亡。
湯川は石神から鶴巻に関する手紙を獄中から受け取っていたことから、その存在を知っており、今回の事件をきっかけにケリをつけたのでした。
「永遠の記憶」を読んで
母親の事件で内海さんは真摯に沙穂たちに向き合ってくれていたと思うも、目の前にいるのに気が付かない。
仕方がないといえばそれまでですが、自分は覚えているからこそのショックは想像に難くない。
理屈ではわかっているけれども、辛い環境が余計に悪い方向に考えさせてしまったのも無理なし。
内海さんと紗穂さんが同じ生活圏にいなければ起こらなかったのかなぁと思うも、現実社会でもあり得る話でもある。
最後、内海の「では、あなたも考えたことはある?」と、倫子の気持ちが痛いほどわかるのに逮捕しなければいけなかった辛さを表した言葉は印象的でした。
本当にその通りです。
天才数学者・石神さんの登場にびっくり
まさか天才数学者・石神さんの事件(容疑者Xの献身)が出てくるとは思いませんでした。
ただ、石神さんがしっかりと罪を償っていること。
花岡美里さんがお店を任され、罪を償った靖子さんと共に切り盛りしているという後日談は、ガリレオシリーズのファンとしては嬉しいサプライズ話でした。
三崎さんの過去に絶句
惜しむべくは、三崎さんの娘さんの転落事故。
まだ20にもなっていない年若い娘さんが、どうしてそんな悲劇に巻き込まれなくちゃならないのか…。
三崎も栗原静子と結婚し子供(香苗)が生まれ、マイホームを買うと順風満帆でしたが、静子が作った借金で家庭崩壊。
香苗を養うために犯罪に手を染め、捕まっている間に静子と再婚相手(鶴巻が辞める原因になった元上司)によって香苗が苦しい思いをしたのかと思うと不憫でならない。
お母さんは普通にちゃんとした人かなぁと思ったけど、人が変わったように安易に借金をつくりまくり、挙句の果てには元上司と!?
最悪です。
↓東野圭吾の作品を観るなら(読むなら)
![]()
アニメ・エンタメ見放題!14日間無料!【DMMプレミアム(DMM TV)】
![]()






