【九段下】春は桜の名所!英霊が眠るパワースポット靖國神社

全国に16社しかない勅祭社、東京五社の一社である靖國神社(読み方はやすくにじんじゃ)は、「国家のために一命を捧げられた方々の霊を慰め、その事績を後世に伝えること」を目的に創建された神社。
祀られているのは、身分・勲功・男女の区別なく祖国に殉じられた尊い神霊(靖國の大神)246万6千余柱です。

また、境内には約500本の桜の木が植えられている桜の名所。
東京管区気象台指定のサクラの標本木もあり、桜の咲き始めの頃になると毎朝のニュースでも登場するほどおなじみとなっています。

その他、慰霊の庭、神門、神池庭園、相撲場、靖國会館、遊就館など、歴史を体感できる見どころがいっぱい。

境内にはお土産さんだけでなくレストランやカフェ、ベンチのある公園も充実しているため、ランチタイムに訪れる人も少なくありません。

千代田区 九段下 靖國神社





目次
ご祭神・ご利益
歴史
第一鳥居(大鳥居)
慰霊の庭
大村益次郎銅像
外苑休憩所と憩いの庭
第二鳥居
神門
桜と能楽堂
社殿
旧招魂齋庭
御朱印・お守り・おみくじ
駐車場
アクセス
主な行事・お祭り
靖國神社近境内
近くにある神社・寺
 

靖國神社のご祭神・ご利益

ご祭神は、戊辰戦争(戊辰の役)や佐賀の乱、西南戦争(西南の役)など国内の戦いで命を落とされた方々。
明治維新のさきがけとなった坂本龍馬・吉田松陰・高杉晋作・橋本左内などの幕末の志士達。
日清戦争・日露戦争・第一次世界大戦・満洲事変・支那事変・大東亜戦争(第二次世界大戦)など、国家のために尊い生命を捧げられた方々

その数は246万6千余柱にも及ぶほどです。

軍人だけに限らず、従軍看護婦や女学生・学徒、軍属・文官・民間、日本人として戦い亡くなった台湾や朝鮮半島出身者、シベリア抑留中に死亡した軍人・軍属、戦争犯罪人として処刑された方々など、身分・勲功・男女の区別なく祖国に殉じられた尊い神霊(靖國の大神)として祀られています。

そのため、国家安泰のほか家内安全や社業繁栄などのご利益があるとされるパワースポットとしても有名です。

祀られているのが日本神話などに出てくる神様ではないですが、その参拝方法は一般的な神社と同様
手水舎で心身を清め、参道を通って拝殿へ進み、二拝二拍手一拝の作法で拝礼します。

 

靖國神社の歴史

1869年(明治2年)、明治天皇の思し召しによって建てられた招魂社がはじまりです。
国家のために尊い命を捧げられた人々の御霊を慰め、その事績を永く後世に伝えることを目的として創建しました。

1879年(明治12年)になると、社号が「靖國神社」と改められ別格官幣社に。

靖国神社という社名には「国を靖(安)んずる」という意味があり、「祖国を平安にする」「平和な国家を建設する」という願いが込められています。

 

靖國神社の第一鳥居(大鳥居)

最寄り駅は東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線など多数の路線が走る九段下駅。
出口1より出て、ゆるやかな坂道を登れば靖国神社の第一鳥居が見えてきます。

ちなみに、道路を挟んだ反対側には武道館。

千代田区 九段下 靖國神社

千代田区 九段下 靖國神社

 

1921年(大正10年)に建てられた大鳥居は、「空をつくよな大鳥居」と歌われるほどの大きさを誇っていましたが、経年劣化により1943年(昭和18年)に撤去。

現在の第一鳥居は、1974年(昭和49年)に再建されたもので、その高さは25mあります。

千代田区 九段下 靖國神社

千代田区 九段下 靖國神社

千代田区 九段下 靖國神社

 

靖國神社の慰霊の庭

大きくて迫力ある第一鳥居の先には、広くてながーい参道。

千代田区 九段下 靖國神社

 

第一鳥居の右側は、靖國神社御創立150年記念事業に際して、英霊にゆかりのある各都道府県の土を用い、現地の陶工達により制作・奉納された「さくら陶板」が並ぶ遊歩道。

他、常陸丸殉難記念碑や慰霊の泉、出征を見送る家族の像など、戦争を伝えるモニュメントや碑が置かれています。

千代田区 九段下 靖國神社

千代田区 九段下 靖國神社

千代田区 九段下 靖國神社

千代田区 九段下 靖國神社




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靖國神社の大村益次郎銅像

第一鳥居から第二鳥居の中間には、近代日本陸軍の創設者で靖國神社の創建に尽力した大村益次郎の銅像。

1893年(明治26年)に建てられた日本最初の西洋式銅像で、その高さは12m

筒袖羽織に短袴を着け、左手に双眼鏡を持った姿は、江戸城富士見櫓から北東方面の上野に籠もる彰義隊を凝視している姿をモデルにしたとも言われています。

千代田区 九段下 靖國神社 大村益次郎の銅像

千代田区 九段下 靖國神社 大村益次郎の銅像

 

当初は弓矢をデザインした鉄柵と大砲8門が配置されていましたが、1943年(昭和18年)に撤去。
基壇には鉄柵の跡が残っています。

長州藩の出身で蘭学に優れていた大村益次郎(村田蔵六)は、維新政府に参画し近代的軍隊の基礎を作り「日本陸軍の父」と呼ばれていました。
さらに、靖國神社の前身である招魂社を九段坂上に建立することを決定するなどの功績が。

ところが、反感を持つ士族らに京都で襲われて重傷を負い、招魂社創建直後の明治2年に大阪で亡くなっています(亨年47歳)。

 

靖國神社の外苑休憩所と憩いの庭

大村益次郎銅像を過ぎると、右側には靖国神社直営売店「SAKURA」と飲食店(靖國八千代食堂、アティックルーム靖國外苑)が入る休憩施設と憩いの庭。

お土産を買ったり、ランチ・カフェタイムを過ごすのにぴったりの場所です。

千代田区 九段下 靖國神社 

千代田区 九段下 靖國神社 外苑休憩所と憩いの庭

 

昭和の洋館をイメージしたアティックルーム靖國外苑では、名物メンチカツバーガーやピクチャーラテ、手焼き団子、週替わりランチメニューなどを提供しています。

千代田区 九段下 靖國神社 アティックルーム靖國外苑

千代田区 九段下 靖國神社 外苑休憩所と憩いの庭
テイクアウトにも対応

 

「SAKURA」では、靖國神社オリジナルのお菓子、さくら陶板の陶工による陶芸作品、手ぬぐい、石鹸、文房具、ポストカードなど靖國神社を象徴する桜をテーマにした品物を取り揃えています。

靖國八千代食堂は、鹿児島県知覧の富屋食堂で「特攻の母」と慕われた鳥濱トメさんの玉子丼や会津ざるそばなどを。

千代田区 九段下 靖國神社 外苑休憩所

千代田区 九段下 靖國神社 外苑休憩所

千代田区 九段下 靖國神社 靖國八千代食堂

 

靖國神社の第二鳥居

横断歩道を渡った先には、1887年(明治20年)に建てられた青銅製の第二鳥居。

大阪砲兵工廠で製作されました。

千代田区 九段下 靖國神社

千代田区 九段下 靖國神社
一つ一つのスケールがでかい!

 

神門の前には左側に手水舎、右側に甲東会奉献酒。

甲東会(こうとうかい)は、兵庫県灘に本社を置く酒造会社十社の東京支店の会。
1959年(昭和34年)に靖国神社御創立90年で奉祝して以降、祭典・正月・例大祭・みたま祭などのお供えのお神酒として奉納しています。

千代田区 九段下 靖國神社

千代田区 九段下 靖國神社 手水舎

千代田区 九段下 靖國神社 甲東会奉献酒




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靖國神社の神門

神門は1934年(昭和9年)に建てられたもので、中央の2つの扉には直径1.5mの菊花の紋章が取り付けられています。

菊の花弁は太陽の放射線を表わすデザインで、十六弁の菊花紋が皇室の御紋章と定められたのは明治初期です。

千代田区 九段下 靖國神社 神

千代田区 九段下 靖國神社 神

 

向かって右側には、平和のシンボル「白いハト」のための白鳩鳩舎。
約200羽の白鳩がこの鳩舎で飼育されています。

千代田区 九段下 靖國神社 白鳩鳩舎

千代田区 九段下 靖國神社 白鳩鳩舎

 

靖國神社の桜と能楽堂

神門を通ると、右側には「靖国の桜」と能楽堂。

靖國の桜は、英霊にとって誇りの象徴。
招魂社として創建された翌年、1870年(明治3年)に初めて植えられた桜が始まりといわれています。

桜の見ごろは3月下旬から4月上旬で、その頃には奉納夜桜能や奉納芸能など多くの催しがおこなわれています。

千代田区 九段下 靖國神社 桜

 

また、気象庁が指定した東京の桜の標本木(ソメイヨシノ)があり、開花の頃はニュースで定番の中継地で有名です。

千代田区 九段下 靖國神社 標本木(ソメイヨシノ)

 

標本木のすぐそばにある能楽堂は、1881年(明治14年)に東京・芝公園に建てられたもので、1903年(明治36年)に靖國神社に奉納・移築されました。

千代田区 九段下 靖國神社 能楽堂

千代田区 九段下 靖國神社 能楽堂

 

靖國神社の社殿

社殿前には、2006年(平成18年)に建て替えられた中門鳥居。

その奥に、1901年(明治34年)に建てられた拝殿、1872年(明治5年)に建てられた246万6千余柱の神霊が鎮まる本殿、1972年(昭和47年)に建てられた霊璽簿奉安殿とあります。

霊璽簿奉安殿は、御霊を合祀する際に用いる霊璽簿を納めるための建物で、霊璽簿には合祀される御霊のお名前が記されています。

千代田区 九段下 靖國神社

千代田区 九段下 靖國神社




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靖國神社の旧招魂齋庭

本殿向かって左側の境内地には、1931年(昭和6年)に京都から奉納・移築された靖國神社の前身ともいえる本宮と、靖國神社に合祀されない国内・諸外国の人々を慰霊するために1965年(昭和40年)に建てられた鎮霊社

両社は柵のなかにあり一般参拝者は入れません。

また、その近く(南門近く)には、かつて合祀祭に先立ち御霊を迎えるため招魂祭を斎行した二番目の招魂齋庭

千代田区 九段下 靖國神社 旧招魂齋庭

千代田区 九段下 靖國神社 旧招魂齋庭

 

さらに、東側の相撲場近くには旧招魂斎庭跡

参拝者臨時駐車場の奥にありました。

千代田区 九段下 靖國神社 旧招魂齋庭

 

靖國神社の御朱印・お守り・おみくじ

授与所は中門鳥居を入ったところ、すぐ右側。
靖国神社の授与品はオンライン通販でも授与されています。

千代田区 九段下 靖國神社 授与所

 

御朱印は参集殿朱印所でいただけます。

御朱印は、通常御朱印の他、神事や祭などにあわせた限定御朱印とあり。
もちろん、オリジナル御朱印帳や御朱印帳入れも用意されています。

千代田区 九段下 靖國神社 参集殿朱印所

 

靖國神社の駐車場

北門から拝殿に続く参道の左側には参拝者駐車場。

都道302号線(靖国通り)沿いから見える大きな通りが駐車場の入口。
1933年(昭和8年)に建てられた石製の鳥居が目印です。

千代田区 九段下 靖國神社 駐車場

千代田区 九段下 靖國神社 駐車場

 

収容台数は乗用車70台、バス17台、二輪車10台。
営業時間は8:00~22:00です。

駐車場料金は、普通乗用車30分毎に300円、自動二輪は30分毎に100円、バスは30分毎に1,000円(17時から翌8時までの一泊は12,000円)となっています。
最大料金の設定はありません

正式参拝者は無料で利用できますが、駐車券にその証明を受ける必要があります。

千代田区 九段下 靖國神社 駐車場

 




靖國神社の詳細

靖國神社へのアクセス
  • 東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線:九段下駅出口1より徒歩3分(北門)
  • 東京メトロ東西線・有楽町線・南北線・都営大江戸線・JR線:飯田橋駅より徒歩10分
  • 東京メトロ有楽町線・南北線・都営大江戸線・JR線:市ケ谷駅より徒歩10分
  • 公式サイト:https://www.yasukuni.or.jp/


靖國神社の主な行事・お祭り
  • 1月:新年祭、特別献華展、奉納新春刀剣展他
  • 2月:建國記念祭、祈年祭、天皇御誕辰奉祝祭他
  • 3月:奉納プロレス
  • 4月:春季例大祭、昭和祭、奉納大相撲他
  • 6月:御創立記念日祭、奉納花菖蒲展、大祓式他
  • 7月:みたままつり、奉納あさがお展他
  • 8月:放鳩式
  • 9月:仲秋の季節御神楽の儀
  • 10月:秋季例大祭、奉納菊花展他
  • 11月:明治祭、新嘗祭
  • 12月:煤拂祭、大祓式、除夜祭他
  • 毎月1・11・21日:月次祭

靖國神社近境内
遊就館 靖國神社に鎮まる英霊の遺書や遺品をはじめ、英霊のまごころやその事蹟を今に伝える貴重な史・資料を展示。
神池庭園と相撲場 明治の初めに作られた回遊式の庭園。相撲場では春の例大祭で奉納相撲が執りおこなわれています。
茶寮「結」 遊就館1階玄関ホールの茶寮。喫茶はもちろん遊就館限定メニューの軽食も楽しめます。
靖國八千代食堂 名物・鳥濱トメさんの玉子丼をはじめ、お蕎麦、甘味などを提供しています。
アティックルーム靖國外苑 昭和の洋館をイメージした店内。ランチメニューは週替わりで提供されています。

靖國神社近くのおすすめ神社・寺
築土神社 平将門公が合祀。大きな御神剣と繋ぎ馬で有名。
東京大神宮 伊勢神宮の神々を祀る「東京のお伊勢さま」。縁結びのご利益で有名です。
神楽坂若宮八幡神社 閑静な住宅街の中に鎮座する、源頼朝にゆかりのある神社。
市谷亀岡八幡宮 鎌倉の鶴岡八幡宮の分霊をお祀りしたのが始まり。ペット関連で有名。




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