通称「駒込神明宮」とも呼ばれる駒込天祖神社(読み方はこまごめてんそじんじゃ)は、東京都文京区本駒込に鎮座するパワースポット。
駒込一帯の総鎮守です。
近くに鎮座する駒込富士神社と満足稲荷神社を兼務社に、境内社では鎮火稲荷神社・榊神社・須賀神社・戸隠熱田神社・御林稲荷神社があります。
参道には大きな亀石も!
また、9月の例大祭や秋のいちょう祭り、駒込冨士神社山開き大祭などのお祭りでも有名です。
目次
・歴史とご祭神・ご利益
・参道
・三社合祭社
・鎮火稲荷神社
・縁結び子育地蔵尊
・社殿
・御朱印・お守り・おみくじ
・駒込冨士神社山開き大祭
・例大祭
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
駒込天祖神社の歴史とご祭神・ご利益
ご祭神は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)。
五穀豊穣・開運招福・所願成就・子育てなどさまざまなご利益があるとして篤く信仰されています。
その創建は1189年(文治5年)。
源頼朝公が奥州藤原泰衝追討の途中で不思議な夢をみたのがきっかけです。
家臣・籐九郎盛長に夢の出所を探させたところ、夢で見た神宮大麻がかかっている老松を発見。
これは吉兆として、その松の辺りに神明宮を建立したのが神社の起源と言われています。
夢で見た神宮大麻は神宮のお神札であることから、神明宮を建立したでしょうか。
とはいえ、宮守がいない状態が長く続き、再興されたのは1648年ごろ。
空襲により神社は焼失してしまいますが、1954年(昭和29年)に再建され今に至ります。
駒込天祖神社の参道
駒込天祖神社は駅から少しばかり離れた住宅街に鎮座。
駐車場・駐輪場はありません。
大通りの文京九中入り口から鳥居に続く道の始まりには、「駒込総社 天祖神社入口」と書かれた石柱があり目印になっています。
そこからてくてく歩いていくと鳥居が見えてきました。
その先の拝殿までまっすぐの参道が続くのですから、距離にしたらそうとうあります。
神明型の鳥居の先には、本殿までまっすぐと続く参道。
夏は涼しい緑のトンネル、秋にはいちょう並木と変化します。
参道の途中には、亀石や鎮火稲荷神社、三社合祭社があります。
亀石は、「鶴は千年、亀は万年」にあやかり健康成就のご利益が。
また、丸い甲羅と黄色っぽい色から「銭亀」とも呼ばれる「二ホンイシガメ」から、金運を招くと言われているパワースポットです。
亀の背中に石を積んで願掛けをする方もいるそうです。
ちなみに、もとは駒込天祖神社さんの境内にあったのだとか。

神明宮を勧請した記念碑「神明照心魂碑」と、天下泰平や道祖神、天満宮、諏訪神と彫られている石碑。
また、反対の右手には神輿庫(町神輿)がズラリ。
駒込天祖神社の三社合祭社
榊神社(さかきじんじゃ)、須賀神社(すがじんじゃ)、戸隠熱田神社(とがくしあつたじんじゃ)を合祀。
榊神社のご祭神は、淤母陀流神(おもだるのかみ)と阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)。
須賀神社のご祭神は、須佐之男命(すさのおのみこと)。
戸隠熱田神社は、天手力男命(あめのたぢからおのみこと)と倭健命(やまとたけるのみこと)です。
駒込天祖神社の鎮火稲荷神社
ご祭神は、五穀豊穣や商売繁盛のご利益があるといわれている宇迦之御魂神(うかのみたま)。
駒込天祖神社の縁結び子育地蔵尊
鎮火稲荷神社の近く、天祖神社の境内を出てすぐの場所にある縁結び子育地蔵尊は、江戸時代に創建された縁結びや子育てのご利益があるお地蔵様。
2体のお地蔵様のお隣には駒込水子地蔵尊も安置されています。
入り口には、宝珠(天神系)の小さい狛犬が鎮座。
阿型は頭に宝珠を乗せ、吽型は角があります。
駒込天祖神社の社殿
二之鳥居はありませんでしたが、特徴的なお顔の1対の狛犬。
立派な尾がピンと立っている江戸尾立。
社殿の前にはご神木の大楠。
夢の中に登場したご神木はすでに枯れてしまってありません。
ちなみに、直径1.2メートルの大木だったと言われています。
コンクリートづくりの外観が特徴的な拝殿は戦後に再建。
お賽銭箱には花菱の紋。
拝殿右側には神輿庫(本社神輿)。
駒込天祖神社の御朱印・お守り・おみくじ
社務所(授与所)は、拝殿向かって左側。
通常御朱印の他、季節限定和紙の御朱印もあり。
オリジナル御朱印帳には縁起の良い「一富士二鷹三茄子」が描かれています。
授与品では各種お札・お守りが用意されており、天照大御神の御すがたと太陽を織り込んだ「御姿お守り」、駒込が発祥と言われている「一富士二鷹三茄子」が織り込まれている「駒込縁起お守り」、秋の例大祭にてお祓いされた稲穂の数量限定お守り「カケチカラ(稲穂のお守り)」が有名です。
また、遠方に住んでいる、諸事情により参拝が困難な方には郵送によるお札・お守りの授与にも対応。
年間を通して各種ご祈祷・出張祭典、人形の供養・お焚き上げ「人形感謝祭(人形供養)」を斎行しています。
おみくじでは、「恋みくじ」「勾玉みくじ」「開運・笑福お守り入りおみくじ」がありました。
駒込天祖神社の駒込冨士神社山開き大祭
駒込冨士神社山開き大祭は、富士山の山開きにあわせて、6月末と7月最初の3日間にわたっておこなわれる祭事。
兼務社の駒込富士神社でおこなわれ、疫病除けの縁起物「神竜(麦わら蛇)」と名物菓子「麦らくがん」が大祭限定で授与されています。
※駒込冨士神社山開き大祭の様子はこちら
駒込天祖神社の例大祭
9月におこなわれる例大祭では、氏子町会の連合神輿が本郷通りに並び、一斉に宮入をおこないます。
神幸祭は4年に一度の斎行で、1922年(大正11年)に作られた本社神輿(台座三尺八寸の千貫神輿)が氏子町会地域を引き渡されながら渡御します。
駒込天祖神社の詳細
駒込天祖神社へのアクセス
- 東京メトロ南北線:本駒込駅より徒歩12分
- 都営地下鉄三田線:千石駅より徒歩15分
- JR山手線・東京メトロ千代田線:西日暮里駅より徒歩15分
- JR山手線・東京メトロ南北線:駒込駅より徒歩15分
- 公式サイト:https://www.komagometenso.com/
駒込天祖神社の主な行事・お祭り
- 1月:初詣、中祭式
- 3月:ランドセルお祓い式
- 5月:中祭式(16日)
- 6月:夏越の大祓式、七夕祭り
- 7月:駒込冨士神社山開き大祭
- 9月:大祭式
- 11月:いちょう祭り
- 12月:師走の大祓式
駒込天祖神社近くのおすすめ神社・寺
駒込富士神社 | 境内には富士塚があり、石階段には色鮮やかな石碑が連なります。 |
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諏訪山 吉祥寺 | 吉祥寺駅の名前の由来となった寺院。八百屋お七の比翼塚や二宮尊徳の墓碑などがあります。 |
南谷寺 | 関東三十六不動第13番不動で、江戸五色不動の一つ目赤不動尊。六地蔵尊などもあり。 |
白華山 養源寺 | 夏目漱石の「ぼっちゃん」に登場するお寺。お堂の天井画は見事です。 |