【目黒】数百体の羅漢像が並ぶ姿は圧巻!天恩山 五百羅漢寺

「目黒のらかんさん」として親しまれている天恩山五百羅漢寺は、松雲元慶禅師が十数年の歳月をかけて彫りあげた羅漢像(現存305体)を安置しているお寺。

正式目は「天恩山 羅漢寺」。

羅漢とは、釈迦の説法を聴き教えのとおりに修行に励んだ実在の聖者のことで、本堂には釈迦が羅漢に説法している様子が再現されています。

また、すぐ近くには瀧泉寺(目黒不動尊)蟠龍寺成就院(蛸薬師)など有名寺院があり、神社仏閣巡りを楽しめます。

目黒 天恩山 五百羅漢寺





目次
歴史とご本尊・ご利益
参拝料
羅漢堂
碑のこみち
本堂
聖宝堂
御朱印・おみくじ
財布供養
「らかん亭」と「らかん茶屋」
アクセス
主な行事・お祭り
近くにある神社・寺
近くのおすすめグルメ
 

五百羅漢寺の歴史とご本尊・ご利益

宗派は浄土系単立寺院
ご本尊は釈迦牟尼仏(拈華微笑)。

1695年(元禄8年)に鉄眼道光禅師が、本所五ツ目(現在の江東区大島)に創建。
1908年(明治41年)に現在地に移築しています。

「らかんさん」とは、実在したお釈迦様のお弟子さんたちのこと。

五百羅漢に保管されている羅漢像は、お釈迦様が亡くなられたときに集まった500人のお弟子さんたちがモデルとされています。

 

五百羅漢寺の参拝料

五百羅漢寺への参拝は、大人500円、高校生以上の学生・障害者手帳をお持ちの方・65歳以上の方は400円の拝観料が必要(2025年8月)。
中学生以下は無料です。

駐車場は無料です。

目黒 天恩山 五百羅漢寺

目黒 天恩山 五百羅漢寺

 

五百羅漢寺の羅漢堂

階段を上った先には、拝観料を納める窓口が。
こちらで御朱印もいただけます。

呼び出し用に鐘が置かれていました。

目黒 天恩山 五百羅漢寺

目黒 天恩山 五百羅漢寺

 

寺務所の前には手水があり、青面金剛の庚申塔
邪気を両足で踏みつけた図と、台座に三猿が刻まれています。

青面金剛に祈念すると、病魔・悪鬼・悪霊を退散できると言われています。

目黒 天恩山 五百羅漢寺

目黒 天恩山 五百羅漢寺

 

拝観料を支払ったら、まずは右側の羅漢堂に。
羅漢堂は撮影不可。

松雲元慶禅師が十数年の歳月をかけて彫りあげた羅漢像がズラリと並んでおり圧巻。
こちらには、本堂に納めきれない146体のらかんさんが安置されています。

羅漢像の一つ一つに名前が付けられており、表情もポーズも全く異なりますので、ゆっくりじっくりと見て回るのも楽しいお堂です。

 

五百羅漢寺の「碑のこみち」

羅漢堂を出ると、石仏などが並んだ境内。

本堂近くに建つ、ひときわ目立つ再起地蔵尊は身丈3.5メートル。

その名の通り失意の人の再起の願いを叶えてくれるお地蔵さまです。

目黒 天恩山 五百羅漢寺




☝目次に戻る

 

そして、右側には「碑のこみち」。

羅漢寺の尼僧・お鯉観音の社、さくら隊原爆殉難碑、興安友愛の碑、高浜虚子の句碑、平山蘆江の歌碑、包魂の碑などが並び、奥には天恩供養塔。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 碑のこみち 子育て地蔵

目黒 天恩山 五百羅漢寺 碑のこみち 天恩供養塔
天恩供養塔

 

魚の形をした自然石の碑「包魂の碑」は、魚鳥供養として建立。
碑の内部には、調理会の元老・原勇蔵氏が愛用していた包丁が収められています。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 碑のこみち 包魂の碑

 

世界で初めて原爆が広島に投下された際、移動演劇隊「さくら隊」も巡業で訪れており、団員9名が被ばくし亡くなりました。

その死を哀悼し、非人道的な武器を発明した人類の愚かさに抗議するために建てられたのが「さくら隊原爆殉難碑」。

碑の文字は徳川夢声、台座には亡くなられた9名の名前が刻まれており、裏側には柳原白蓮自筆の追悼歌が刻まれています。

さくら隊については、聖宝堂にもその詳しい資料が展示されています。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 碑のこみち さくら隊原爆殉難碑

 

さくら隊原爆殉難碑に近い、対面にあるお社はお鯉観音。

かつて「お鯉さん」と呼ばれていた美貌の名物芸者で、1938年(昭和13年)に羅漢寺の住職となった安藤妙照が祀られています。

たくさんの文化人・政治家とも親交があり、羅漢寺の再建に尽力。

華麗で波乱万丈な経歴と人徳から「お鯉観音」と慕われ、縁結び・芸能大成のご利益があると言われています。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 碑のこみち お鯉観音

 

五百羅漢寺の本堂

現在の本堂は1981(昭和56年)に再建されたもので、近代的なたたずまいが特徴的。

本堂内は、本尊釈迦如来とその弟子であるらかんさんが一堂に集まり、お釈迦さまが説法している様子が再現されています。

ちなみに、五百羅漢寺ではpaypayでのお賽銭も可能で、縁起のいい数字例の案内もあり。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 本堂

目黒 天恩山 五百羅漢寺 本堂




☝目次に戻る

 

五百羅漢寺の聖宝堂

本堂を出たら、右側にある聖宝堂に。

聖宝堂の入り口近くには、八代将軍・徳川吉宗ゆらいの御腰掛け石があります。

羅漢寺に寄進していた八代将軍・徳川吉宗は、しばしば羅漢寺を訪れ、境内にお茶屋を作り遊猟の際の御膳所にしていました。

御腰掛け石は大雄殿(本堂)の右前に置かれたもので、吉宗が法問・聴聞する際に御台石という標が立てられました。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 御腰掛け石

 

聖宝堂には、寺宝や歴史資料が展示されています。

江戸時代末期の絵師・住吉内記画伯が2年間毎日描き続けた羅漢像の絵や造立寄進者簿、魚梆(かいばん)など歴史史料や写真です。

また、お守りなどを販売している売店もあります。

 

五百羅漢寺の御朱印・おみくじ

御朱印は拝観料を収めるところでいただけます。

通常御朱印の「五百羅漢尊」の他、黒紙に印刷された「獏王」と「麒麟」、切り絵御朱印(数量限定)、透明なプラスチック製御朱印(数量限定)などがあります。

オリジナル御朱印帳では、五百羅漢の羅睺羅尊者(らごらそんじゃ)をモチーフにしたもの色違いでありました。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 御朱印

目黒 天恩山 五百羅漢寺 御朱印

 

また、本堂入り口には、人間の悪い夢を食べ良い夢を与えてくれると言い伝わっている神獣・獏王をモチーフにした「獏王みくじ」。

獏王は、疫病や厄を退け邪気を払うと言われています。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 獏王みくじ

 

さらに、本堂の前にも。

切り取った木を持ってきたような、なんとも珍しい形。

石筒の中にお金を入れて、木の穴に手を入れておみくじを引く、なんとも斬新でドキドキわくわくするおみくじです。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 おみくじ

 

五百羅漢寺の財布供養

五百羅漢寺では、永い間使っていた財布を供養する財布供養をおこなっています。

御祈祷は天赦日(年4~5回)のみで、今までのお財布に感謝を込めてご供養。
また、新しい財布には金運お守り「宝寿」を入れて開運を祈願します。

供養料は大きさにかかわらず財布1つにつき2,000円。

持ち込みはいつでも受け付けていますが、郵送でも可。
お財布供養日に持参すると法要に参加できますが、受付・法要時間に合わせて参拝します(事前に公式サイトで申し込み)。

金運お守り「宝寿」は500円で、供養後一週間以内に発送してくれます。

 

「らかん亭」と「らかん茶屋」

五百羅漢寺にはお食事処が2ヶ所あります。

1階の「らかん茶屋」は、門を入った階段手前右側に入り口があり、食事や甘味がいただけます。

※らかん茶屋のメニューはこちら

目黒 天恩山 五百羅漢寺 らかん茶屋

 

「らかん亭」は階段を上った右側、寺務所窓口の正面に入り口があり、こちらは主に精進料理を提供する料亭です。
法事などにも使われているようです。

目黒 天恩山 五百羅漢寺 らかん亭



 




五百羅漢寺の詳細

五百羅漢寺へのアクセス
  • 東急目黒線:不動前駅より徒歩11分
  • 各線:目黒駅より徒歩13分
  • 公式サイト:https://rakan.or.jp/


五百羅漢寺の主な行事・イベント
  • 1月:新年祈願、修正会(年頭祈願)
  • 2月:節分会
  • 3月:お財布供養、彼岸会
  • 4月:花まつり
  • 7月:盂蘭盆会
  • 8月:原爆忌法要(桜隊追悼会)、葛根廟慰霊祭
  • 9月:彼岸会
  • 10月:らかんさんまつり
  • 12月:浄焚会、除夜の鐘

五百羅漢寺近くのおすすめ神社・寺
瀧泉寺(目黒不動尊) 関東三十六不動霊場・十八番札所。福寿開運の仏・不動明王を祀ります。
海福寺 目黒区の指定文化財である赤い山門の四脚門は、宇和島藩伊達家から寄進されたものです。
成就院(蛸薬師) 御本尊が3匹の蛸にささえられる蓮華座に乗る薬師如来像。天台宗の寺院。
蟠龍寺 浄土宗の寺院。奥まったところにひっそりとあり、本堂右手奥の岩窟内には山手七福神の弁天様がいます。
大鳥神社 例大祭と酉の市で有名な、目黒区最古の神社。境内社に目黒稲荷神社があり。
大圓寺 行人坂の途中にある寺院。たくさんの仏像群、七福神と見ごたえあり。

五百羅漢寺近くのおすすめグルメ
らかん茶屋 五百羅漢寺併設(拝観料不要)のお茶屋さん。食事と甘味を提供しています。




☝ページトップに戻る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です