月刊フラワーズ連載中の田村由美「ミステリと言う勿れ」。
表紙は、作中でやった人間チェスのイメージかな。
今回は、落石事故でトンネル内に殺人犯と共に閉じ込められた池本巡査が、エア整くんと共に事件を解決に導いていきます。
ちなみに、当の整くんは人間チェスの真っただ中。
また、上司である青砥さんへの失言や多感な年頃の家族とのコミュニケーションに悩む乙部巡査部長が、偶然目にした鳴子先生のセミナーに参加。
整くんと我路君も登場し、それぞれの鳴子先生との繋がりも。
さらに、整くんが通う大学で数十年前に起きた事件を、ライカさんと共に推理します。

目次
・episode18 缶詰の白黒
・episode18-2 小豆の動揺
・episode18-3 王と王妃の腹づもり
・幕ノ内 ーなんでもない日ー
・episode19 見学はほどほどに
・感想
「episode18 缶詰の白黒」のあらすじ&ネタバレ
大隣署の池本巡査が奥さんの実家に向かっている途中、トンネル内で落石事故に遭遇します。
落石現場は奥だったことからも、池本巡査はひとまず家族とその場にいた方々を外に誘導。
SOS通報ボタンを押して外部に知らせ、通りかかった車に避難する人々と乗せてUターンしてもらうと、トンネルの奥に様子を見に行きます。
と、前方に人の姿を発見。
駆け寄った池本巡査の背後(入り口側)も崩れて埋まり、閉じ込められてしまいます。
トンネルには、池本巡査の他にも8名の人が居ました。
奥まで様子を見に行くと、パンクした車が土砂に埋もれかかっており、運転席には銃で撃たれて死亡している男性の姿が。
半分に破かれたスペードのキングのトランプが落ちており、気になるので取っておくことに。
トンネルに閉じ込められたのは以下↓
池本巡査
東…自称、赤坂北署の刑事
浅香京一郎…中年男性
浅香茂子…京一郎の妻
ニキ…若い女性
ハチ…ラッパー
田無…以前、トンネル工事を反対していたおじさん
太刀川…サラリーマン風の男性
ボブ…もじゃもじゃ髭のサンタ風の明るい男性
赤坂北署は存在しないことから、東を警戒する池本。
自身を公務員と偽り様子を見ることにします。
拳銃を持っている殺人犯が紛れ込んでいることから、池本巡査は「久能君がいたら…」とエア整との対話で犯人捜しを試みるのでした。
ちなみに本物の整くんは、その時、大学でチェスの駒になっていました。

その頃、大隣署にはantからメールが届いていました。
「関係者各位
本日、貴重な何かが強奪され
死人が出る、かもしれない
連続殺人の可能性あり。
貴重品は毎回違う。
注意されたし」
そこに、池本巡査がトンネル事故で閉じ込められた連絡が入ります。
同時に骨董通りの店で人が死んでいると通報が入ったことから、青砥・風呂光・乙部は現場に急行するのでした。
「episode18-2 小豆の動揺」のあらすじ&ネタバレ
骨董通りで発見された被害者は、悪どい商売で有名な骨董品店の店主。
死因は射殺。
青砥・風呂光・乙部は、池本巡査の無事が気になる中、聞き込みと付近の監視カメラの確認など事件の捜査に当たります。
とりあえず皆の車を集めて全員で固まっていることにした池本巡査たち。
トンネルにある緊急電話で外部に連絡しようとしますが、電話線が切られており不通。
ラジオも圏外。
エア整くんの助言から車に目を付けた池本巡査は、一台足りないことに気が付き、そしてドライブインの手前で2台の車が停まっていた事を思い出します。
不足している車は、土砂に埋まってしまった太刀川さんの車でした。
皆の様子を注意深く観察しつつ、一番怪しい自称東刑事に声をかける池本巡査。
電話線が切られていた事、破られていたトランプのカードを見せるなどして様子をうかがいます。
自称東刑事の提案でトランプのカードを皆に確認してもらうと3組が反応。

「episode18-3 王と王妃の腹づもり」のあらすじ&ネタバレ
風呂光たちは付近の監視カメラから、盗難届が出されている車を発見。
その車は池本巡査が閉じ込められているトンネルに入り、どうやら落石事故に巻き込まれた様子であることから、青砥と風呂光がトンネルに向かうのでした。
一方、閉じ込められている池本巡査は、犯人を刺激せずに当たりをつけたいと、脳内の整くんと一緒に推理を展開。
脳内の整くんは、太刀川さんの姿と、ニキさんとハチさんが妙に落ち着いていることが気になる様子。
と、急に田無さんが「水だ!」と叫び始めました。
この辺りは水が多いから工事を中止しろと言っていたと大声でまくしたてるのですが、ふと、何かに気がついたように静かになります。
と、池本巡査のところに浅香夫婦が内密で話があると寄ってきて、ちぎれたトランプカードの半分を差し出してきました。
池本巡査が拾ったトランプのカードとピッタリと合致。
「よかった、取引ができなくなるかと思いました」と安心した様子のご夫婦は、2千万を用意していることを告げます。
大金に驚くも、悟られないように車で待っていてもらえるよう伝えます。
さらに太刀川さんも「誰が依頼主かわからずどうしようかと思っていたのですが、あなたがスペードのキングですね」と、持っていたバッグから古伊万里のお皿を取り出します。
それをみた浅香夫婦の夫が慌てて車から出てきて「うちの皿です!」と駆け寄りお金を太刀川に。
続けて太刀川は、「クイーンのカードは…」と今度はニキさんとハチさんの方に。
ディスクとお金を交換しました。
ぽかんとその様子を見ていた池本巡査を気にするそぶりも見せず太刀川は、「あのお皿を奪うために人を一人殺してきました。さっきのディスクを奪うために、向こうの車の中でも一人殺しました」と突然の告白。
なんと、トンネルの奥の車の中の射殺体は太刀川が犯人でした。
太刀川が渡したお皿は浅香の夫が家督を継ぐために必要なもので、ディスクは気軽に参加した闇バイトの映像。
双方からの依頼で用意した品物でした。
太刀川は自称刑事の東を殺し、パニックになって自殺したと口裏を合わせることを強要。
池本と田無に死ぬか口裏を合わせるかどちらにするかと選択を迫ります。

ここからは警察官の仕事だと、東の前に出る池上巡査。
それを答えとして銃を向けた太刀川でしたが、エア整くんの「で、田無さん、出口はどこですか?」の言葉に、その場の全員が固まります。
実はトンネルの隣にもう一本掘りかけていた道があり、そのことに気が付いた田無はここぞというタイミングで言おうとしていたのでした。
が、それよりも先に、警察がその道から突撃。
太刀川を逮捕します。
ちなみに東は、青砥が昔、本庁で一緒だった刑事。
現在は保険会社の調査員で、調査の過程でニキさんに行きつき、追いかけていたところを今回の土砂崩れに巻き込まれたのでした。
池上巡査は無事に奥さんとキリちゃんに会うことができ、後日、整くんに「エア整くんのおかげで助かったよ」とお礼を伝えるも、当の整はただ目を丸くするだけでした。
「幕ノ内 ーなんでもない日ー」のあらすじ&ネタバレ
「最近、広域の犯罪が増えてきたな」と、居酒屋の個室で話す青砥警部と乙部巡査部長。
以前、乙部さんが無神経な事を発言したお詫びとして誘ったのですが、当の青砥は「気にするな」と。
「おれはなんとも思っていないから」と言われたものの、覚えていたことにショックを受ける乙部。
そして自宅でも、軽く言った言葉が地雷のように爆発する日々に少々落ち込んでいました。
そこで、ふと目にしたセミナー「ひとこと多いと言われる人 何をしゃべっていいかわからない人 時代の地雷原の歩き方」に参加してみるのでした。
セミナーの講師は心理カウンセラーの鳴子巽先生。
思い当たる話に「どうしたらいいんだよ」と考えているうちに、いつしか眠ってしまいます。
セミナーが終了し鳴子に起こされた乙部は、そのまま無料のカウンセリングを受けます。
そこで自分が思っていることを吐き出すように話す乙部。
鳴子の「あなたは気づいた人です」との言葉に、お礼を言って部屋を後にするのでした。

1人になった鳴子のところに、天達先生と整くんが。
実は、鳴子先生は天達先生のかつての教え子であり喜和さんの弟。
びっくりする整くんに「またいつかゆっくり話しましょう」と言って去る鳴子。
そして行きつけのおせんべい屋さんで犬堂我路から声を掛けられます。
鳴子は我路に、「僕のこと、お姉さんのことを知りたいんでしょう?」と自分の助手になることを持ち掛けるのでした。
「episode19 見学はほどほどに」のあらすじ&ネタバレ
3月5日は整くんの誕生日。
ということで、ライカさんと二人でケーキを購入し、ライカさんの要望で大学で食べることに。
整くんが案内する構内を嬉しそうに見て回るライカさん。
ケーキを食べている二人の姿をみたレンくんは、慌てて隠れてもバレバレです。
その様子にライカさんは、「あれがそうか。かわいいな」。
入ってきたのとは別の門から出ようと通った6号館を説明する整。
挽いて移動したことから別名「ひきずり校舎」と呼ばれており、ずっと立入禁止の取り壊す予定の校舎です。
と、引きずり校舎を本で見たことがあると、読んだ記事を暗唱するライカさん。
それは20数年前、警備員が転落死した女子学生A子さんの遺体を発見するも、どこから落ちたのか不明な事件。
転落したと思われる校舎の側面には窓があるものの、人が通れる大きさではなく、ドーマーと呼ばれる窓から屋根に出ることはできるけれども、夜半まで雨が降っていたことからも痕跡はなし。
A子さんは何か悩みを抱えており、精神的に不安定な状態だったと友人が語っており、「死にたい」と書かれていたA子さんのノートが。
解剖所見で高所から墜落したのは間違いないが、遺体が移動した形跡はなし。
直接の死因は肺に水があふれた溺死状態。
何よりも奇妙なのが、右手に1本のボウガンの矢を握っていた事。
自宅にも学校にも弓は発見されていません。
さらに1週間後、今度は男子学生B男くんが数メートル先で倒れて死亡しているのが発見され、同じ校舎の正面側の窓から飛び降りたと推測されます。
B男くんのノートには「僕が殺した」と書かれていたのですが、A子さんが亡くなった日にB男くんは大学に来ておらず、二人が親しかったという証言もなし。
またB男くんも手に矢を握って亡くなっていました。
ちなみにライカさんが読んだ記事は、週刊「リアル」の久我山さん(10巻参照)。
二人で推理合戦しながら歩いていると、しっぽが絡まったリスを助けている警備員の汀(みぎわ)さんがいました。
汀さんは落ちているごみを拾いながら、「整くんはね、毎日、私に挨拶をしてくれるんですよ」とにっこり。
四半世紀いるという汀さんに、「ひきずり校舎の飛び降り自殺があった時、いたか?」と聞くライカさん。
すると、転落死した女子学生A子さんの遺体発見者は自分だと答えます。
説明する汀さんの手の指の動きに注目するライカさん。
汀さんの話では、事件は6号館を移動させている時に発生。
準備は大変で、移動当日はお偉いさんからマスコミ、見物人でごった返しており、着任したばかりの汀さんは人や車の移動、警備でてんてこまいな状態。
50m曳いた時にどしゃ降りになったため、全員避難して昼休憩。
午後に再開して回転させ、片付けが終わった頃には真っ暗になっていました。
そして翌朝、A子さんを発見します。

曳家工事が終わった後の夜遅くに飛び降りたという汀さんに、「移動の前ってことはないんですか?」と質問する整。
回転する前、校舎正面の大きな窓からなら落ちられるという整に、「大勢いたんだ、死んでいたら気が付く」と夜に飛び降りたと断定する汀さん。
しかも、死亡推定時刻が夜6時から0時までと幅があり、寒い日で水に浸かっていたことからも正確には言えないとの事。
その後に死亡した男子学生と、二人が握っていた矢については知らないと言うと、警備詰め所に戻る汀さん。
二人は、汀さんが嘘をついていると感づきます。
すると、汀が気が付いたように振り返り、「当時の話なら、亡くなった二人と同期の天達先生に聞くといい」と言うのでした。
「ミステリと言う勿れ」14巻の感想
これまで何かと整くんに頼っていた池本巡査ですが、まさかエア整くんまで作り出すとはびっくりです。
こういう展開は初かも。
ちょっと頼りないイメージがありますが、今回はちゃんと警察官で、事件に立ち向かっていたなぁ。
それにしても、青砥警部の元同僚で保険調査員の東さんが星座と石を身につけているのが怪しい…。
“ant”ととの関りを疑ってしまいます。
そして、ついに整くんが通う大学でも事件が!
って、「実録!学校の怪事件4」ってタイトルからチープ感がある。
これに掲載されたって…大学側としていかがわものか?
建物を引いてまるごと動かすのはテレビで見たことあるけど、どのようなトリックと汀さんのウソが気になります。






