【浅草】お供え物は大根!パワースポット待乳山聖天 本龍院

隅田川沿いの標高約10mの丘に伽藍を構える待乳山聖天(読み方はまつちやましょうでん)は、浅草寺の支院のひとつ。
正式名は「本龍院(ほんりゅういん)」です。

身体健全・夫婦和合・商売繁昌のご利益があると信仰されており、聖天さま独特の秘法である浴油祈祷がおこなわれています。

また、境内には大根と巾着の印がいたるところにあり、大根は身体健全・夫婦和合巾着は財福の功徳を表しています。

浅草 待乳山聖天 本龍院





目次
ご本尊とご利益
歴史
お参りの仕方
境内
本堂
待乳山稲荷尊と道灌稲荷跡碑
歓喜地蔵尊と地蔵尊
独自祈祷
御朱印・お守り・おみくじ
アクセス
主な行事・お祭り
近くにある神社・寺
 

待乳山聖天 本龍院のご本尊とご利益

ご本尊は、十一面観音菩薩を本地仏とする聖天様(大聖歓喜天)。
また、浅草名所七福神の一つである毘沙門天を祀っています。

聖天は歓喜天(かんぎてん)とも呼ばれる象頭人身。
御神像は単身と双身があり、単身ではヒンドゥー教のガネーシャ(ガナパチ神)です。

仏教においては双身(抱き合った二神)となり、男神がガネーシャ、女神は仏教の十一面観音の化身とされています。
待乳山聖天は仏教のお寺であることからも、双身で祀られています。

インド神話では魔神とされているガネーシャの動きを十一面観音が封じていることから、病気や難などの障害を除いて富裕に導く神「歓喜天」に転じ、その姿から男女の和合や子授けのご利益があるとされています。

 

待乳山聖天 本龍院の歴史

待乳山聖天本龍院は595年に一夜でできた霊山で、金龍が天より降って山を廻り守護したと伝えられています。

601年の夏、この辺りが大干ばつに見舞われた際には、十一面観世音菩薩が悲愍の眼を開いて大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)となり降臨。
苦しむ民を救済し聖天さまとして祀られるようになりました。

857年(天安元年)には、慈覚大師が待乳山聖天本龍院にこもり21日の間浴油修行をおこない、国家安泰、庶民の生活安定を祈願。
十一面観世音菩薩像を彫って奉安されたと伝えられています。

 

待乳山聖天 本龍院のお参りの仕方

普通に参拝しても大丈夫ですが、待乳山聖天本龍院では大根を丸々一本お供えするのが正式方法。
聖天様の供養に大根は欠かせず、普段から大根用の大根が用意されています。

山門をくぐったら階段の上で正面を向いて一礼し、水屋で手を清めます。
参道中央の香炉に線香を供え(任意)、花・大根(任意)を持って本堂へ。

御宝前に花・大根を供えてお賽銭を入れ、蝋燭を供え(任意)、塗香で心身を清めたら礼拝、読経します。

お供えした大根は翌日に下げられ、神様のお下がりとして参拝者に。

社殿の近くには、前日に奉納された大根が置かれており、誰でも自由に持ち帰って食べることができます。

浅草 待乳山聖天 本龍院

 

信徒さんなど正式な参拝方法を実践されている方もおり、寺務所は初めての方もわかるように参拝作法について説明したプリントを無料配布しています。

また、1月におこなわれる大般若講・大根まつりは有名。

法要の後、お供えされた大根で作った風呂吹き大根や御神酒が参拝者にふるまわれています。

 

待乳山聖天 本龍院の境内

台東区立 待乳山聖天公園にある待乳山聖天 本龍院は、小高い丘の上、階段をのぼった先に鎮座。

2023年に改修工事をおこなった山門がお出迎え。

美しい龍神二龍が巻き付いています。
なんと、釘を一本も使っていないのだとか!?

ちなみに、反対側の道には石仏群

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院 山門

浅草 待乳山聖天 本龍院 山門

浅草 待乳山聖天 本龍院 石仏群




 

山門を通った先には階段。
階段にも大根と巾着の文様。

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院

 

階段を上ると、右側に学業・芸道の出世観音様と手水舎、寺務所、そして江戸時代の面影を残す築地塀

築地塀は貴重な文化財であり、全長25間(45.5m)。
歌川広重の錦絵にも描かれています。

左側には歓喜地蔵尊と二十八地蔵尊

浅草 待乳山聖天 本龍院 出世観音様
学業・芸道の出世観音様

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院 築地塀
築地塀

 

本堂に上がる階段の前には、大香炉が置かれています。
もちろん巾着のデザイン。

奉納するお線香は、すぐ左側にある額堂で購入できます。
もちろん、お供え用の大根も。

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院
神楽殿




 

待乳山聖天 本龍院の本堂

開堂時間であれば、本堂内に入ることができます。
ちなみに、本堂内は写真撮影禁止。

本堂へは左足より入るとされており、入堂して一礼。
退出するときは、一礼して右足より出ます

浅草 待乳山聖天 本龍院 社殿

浅草 待乳山聖天 本龍院 社殿

浅草 待乳山聖天 本龍院 社殿

 

社殿にも大根と巾着の印がいたるところに見られます。

浅草 待乳山聖天 本龍院 社殿

浅草 待乳山聖天 本龍院 社殿

浅草 待乳山聖天 本龍院 社殿

浅草 待乳山聖天 本龍院 社殿

 

本堂の周りには小道ができており、ぐるりと周ることができます。

本堂の左手側に向かうと、そこには18世紀に建立された宝篋印塔
そして、奥には待乳山稲荷尊道灌稲荷跡碑

曲がったところには百度石

浅草 待乳山聖天 本龍院
宝篋印塔

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院




 

本堂の入り口近くには無料レール「さくらレール」お下がりされた大根(無料)が置かれている小屋。

お下がりの大根には食紅による「御供物」の印が入っており、自由に持って帰ることができます。
なんと袋もあり。

浅草 待乳山聖天 本龍院

浅草 待乳山聖天 本龍院

 

待乳山聖天 本龍院の待乳山稲荷尊と道灌稲荷跡碑

待乳山稲荷は1942年(昭和17年)に、当時の住職が霊夢のお告げを受け、中庭に埋もれていたお稲荷様を山上に移動

その後、戦争で焼かれてしまったため、豊川稲荷より御霊を分けていただきお社を修復されています。

また、ここには江戸時代に太田道灌勧請の道灌稲荷が鎮守として祀られていたのですが、どうなってしまったのかは不明。

明治維新の神仏分離で処分もしくは他の神社に移設、関東大震災で倒壊、または埋もれていた待乳山稲荷が道灌稲荷であるなどの諸説がありますがはっきりしていません。

道灌稲荷跡碑は、2017年におこなわれた稲荷社の鳥居の改修と同時期に建立されました。

浅草 待乳山聖天 本龍院 待乳山稲荷尊
待乳山稲荷尊
浅草 待乳山聖天 本龍院 待乳山稲荷尊と道灌稲荷跡碑
待乳山稲荷尊と道灌稲荷跡碑

浅草 待乳山聖天 本龍院 待乳山稲荷尊

 

待乳山聖天 本龍院の歓喜地蔵尊と地蔵尊

27体の地蔵菩薩が整然と並び、奥の地蔵堂には歓喜地蔵尊が祀られています。

27体の地蔵菩薩は、明治から昭和30年にかけて奉納されたお地蔵様。
地蔵堂のお地蔵様を加えると、お地蔵様のご利益と同じ数です。

浅草 待乳山聖天 本龍院 本龍院の歓喜地蔵尊と地蔵尊

浅草 待乳山聖天 本龍院 本龍院の歓喜地蔵尊と地蔵尊

浅草 待乳山聖天 本龍院 本龍院の歓喜地蔵尊と地蔵尊

浅草 待乳山聖天 本龍院 本龍院の歓喜地蔵尊と地蔵尊

 

待乳山聖天 本龍院の独自祈祷

聖天独特の祈祷方法として、「浴油祈祷(よくゆきとう)」と「別座浴油祈祷(べつざよくゆきとう)」というのがあります。

細かいお願い事をされる場合には「心願書」への記入が必要で、公式サイトからダウンロードして事前に記入しておくこともできます。

申し込むと、7日間にわたって毎朝、僧侶の方がご祈祷してくださり、祈祷後にお札もしくはお守りを頂けます

お札の場合は受け取ったらお供え物をし、お守りは袋には入っていないので別で用意しておきます。

2週間連続での祈祷も可能で、本堂に直接受け取りに行くのが困難な場合は郵送でも申し込めるそうです。

 

待乳山聖天 本龍院の御朱印・お守り・おみくじ

授与品は本堂内でいただけます。

御朱印は「大聖歓喜天」と「毘沙門天」の2種類。

お守りにはいくつか種類がありますが、やはり人気なのは、小ぶりな巾着袋に2本の大根が描かれている大根お守り

財宝である巾着は商売繁盛、大根は体を丈夫にし良縁成就・夫婦和合のご利益があるといわれています。

 

そして、待乳山聖天本龍院のおみくじ「観音くじ」は、筮筒のようなものから竹の棒を振り出して、棒に書かれた番号の紙を後ろの小棚から自分で持ってくるスタイル。

凶がポンポン出るといわれており、解説文はシビアでひやりとするぐらいリアルな内容。

「吉」や「凶」などの判定や解釈だけでなく漢詩も!
筮筒脇には解説書「観音籤」が置かれていますので、わからないときはこちらを。

さらに、おみくじの番号に易卦が割り振られているので、易がわかる方はさらに内容を分析できます。

浅草 待乳山聖天 本龍院 おみくじ

 




待乳山聖天 本龍院の詳細

待乳山聖天 本龍院へのアクセス
  • 東京メトロ銀座線・都営浅草線・東武スカイツリー線:浅草駅より徒歩10分
  • 公式サイト:http://www.matsuchiyama.jp/


待乳山聖天 本龍院の主な行事・お祭り
  • 1月:初詣(巾着付き開運守授与・屠蘇接待)、大般若講・大根まつり、百味講
  • 2月:節分会、浴油講
  • 3月:稲荷祭、婦人講
  • 4月:安全講
  • 5月:香湯加持会
  • 6月:地蔵供養会
  • 7月:出世観音供養会、常香講
  • 8月:灯明講
  • 9月:開山会
  • 10月:歓喜講祈祷会
  • 11月:写経供養会、畳講
  • 12月:御宮殿御開扉、星祭
  • 毎月:朝まいり会、写経の会、 日曜勤行、合同大般若、坐禅の会

待乳山聖天 本龍院近くのおすすめ神社・寺
今戸神社 境内の至る所に招き猫があり、拝殿には大きな招き猫。沖田総司終焉の地としても有名です。
浅草富士浅間神社 富士山を登った事に成る子授かり守の浅間富士があります。本務社は浅草神社。
浅草寺 東京最古の寺の観光名所。雷門や五重塔など風情あふれる建造物がたくさんあります。
牛嶋神社 立派な三ツ鳥居がある神社。撫で牛やライトアップで知られています。
三囲神社 ライオン像が鎮座する三井グループの守護神。コンコンさんもかわいらしい。




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