藤棚商店街近くにある願成寺(読み方はがんじょうじ)は、戦国時代末1538年(天文7年)創建と500年以上の歴史あるお寺です。
正式名は「法亀山地福院願成寺」。
宗派は高野山真言宗で、本尊は秘仏・延命地蔵尊。
門前には日限地蔵尊(読み方はひぎりじぞうそん)が祀られています。
ちなみに、願成寺の隣には附属幼稚園「ばらの幼稚園」があります。
目次
・歴史
・日限地蔵尊
・子育て地蔵尊
・境内
・本堂
・延命の井戸
・御朱印
・アクセス
・近くにある神社・寺
・近くのおすすめグルメ
願成寺の歴史
開山は天祐。
山号は法亀山。
横浜三十三観世音霊場12番札所、東国八十八ヵ所霊場31番札所です。
仏教僧である行基が水を探していると一匹の亀があらわれ、その場所を掘って見たら清水が噴出。
清水で渇きをいやした行基は、この地を法亀山と名付けて草庵を作ったのが始まりといわれています。
明治まではすぐ近くに鎮座する戸部杉山神社の別当寺でもありました。
横浜開港の際には、1858年(安政5年)に設けられた外国奉行(神奈川奉行を兼務)の役人が、神奈川奉行所(戸部役所)が完成するまでの宿舎として利用しています。
願成寺の日限地蔵尊
願成寺へは、藤棚一番街の途中にある信用金庫の脇道にある、「日限地蔵尊参道入口」の案内碑が目印。
願成寺に続く緩やかな坂道は「願成寺坂」と呼ばれています。
敷地に入ると、山門に続く階段の下右側に地蔵堂。
ここに日限地蔵尊が祀られています。
江戸時代からあり、関東大震災で焼け出された藤棚の秘仏・延命地蔵尊と、岩亀横丁の子育地蔵尊が合祀されています。
いつもは扉が閉じられていますが、お正月と夏の日限地蔵尊縁日ではご開帳されます。
日限地蔵尊縁日は、6・7・8月の4日の付く日に行われている商店街主催の縁日で、昭和初期より続いている歴史ある行事。
藤棚の夏の風物詩にもなっています。
ちなみに、毎月24日には護摩祈願が執り行われており、6・7・8月の24日の日限地蔵尊縁日では夜に護摩を炎にくべています。
※日限地蔵尊縁日の様子はこちら
お堂のすぐ近くには、関東大震災と昭和初期に神奈川県で起きた風水害による供養塔とお地蔵様があります。
願成寺の子育て地蔵尊
山門に続く階段の途中には、赤ちゃんを抱っこしている子育て地蔵尊が祀られています。
子ども達の幸せを願って建立されたそうです。
願成寺の境内
願成寺の境内では、四季折々の草花が楽しめます。
横浜市の名木古木指定樹木「タイサンボク」は、初夏に香りが良い大きな白い花を咲かせます。
名木古木指定には、他にも2本のイチョウがあります。
その他、鈴のような白い花をつける「キミガヨラン」や「ツバキ」「アジサイ」など、入れが行き届いた寺庭で心地よいです。
願成寺の本堂
入母屋造・唐破風(からはふ)の向拝。
向拝の下には鳳凰。
蟇股には龍の彫刻。
獅子鼻に獏鼻の木鼻。
海老虹梁の上の手挟みには蓮と菊の彫り物。
屋根の唐獅子の飾り瓦と、趣のある造りで随所に目が行きます。
願成寺の延命の井戸
本堂の奥には雅成庵、三界萬霊、延命の井戸、墓地があります。
延命の井戸は、行基が飲んだ清水(延命水)が湧きだした場所と伝えられています。
願成寺は江戸後期の平沼新田(塩田)埋め立ての平沼家(七代目まで代々九兵衛を名乗っていた)の菩提寺。
さらに、1864年(元治元年)の外国人殺傷事件(鎌倉事件)を起こした清水清次と間宮一、1866年(慶応2年)にフランス水兵を殺害した鳶の小亀の墓があります。
願成寺の御朱印
御朱印は庫裏にて頂く事が出来ます。
願成寺の詳細
願成寺へのアクセス
- 京急本線:戸部駅より徒歩12分
- 相鉄線:西横浜駅より徒歩16分
願成寺近くのおすすめ神社・寺
戸部杉山神社 | 回る狛ネズミ様とたくさんの打ち出の小槌に出会えます。 |
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水天宮平沼神社 | 安産・子育て、水難除けで有名。他、天満宮や稲荷神社、竈三柱神社と多数の神様がいます。 |
願成寺近くのおすすめグルメ
樹根巣珈琲専科 | 京浜本線戸部駅改札口を出てすぐ、昔ながらの喫茶店。モーニングあり。 |
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view (ビュー) | こだわりのコーヒー豆を多数そろえる自家焙煎珈琲店。ランチ・ディナーの食事も充実しています。 |