JRと東京メトロ線の停車駅「錦糸町駅」近くにある、大きな錦糸公園の一角に鎮座する千種稲荷神社(読み方はちぐさいなりじんじゃ)。
東京メトロ半蔵門線4番出口を出てすぐ、北斎通りに面した場所にあります。
公園では小さな子供たちが沢山遊んでおり、その姿を見守っているような、そんなパワースポット的な雰囲気があります。
こちらのお稲荷様は、五穀豊穣・商売繁盛だけでなく火除けの守護神として大切にされている神様。
特に火除けの力はすさまじく、撤去されても再建されること数回の実績(?)があるほどです。
目次
・歴史
・境内
・社殿
・ご利益と御朱印
・アクセス
・近くにある神社・寺
千種稲荷神社の歴史
詳細な創建年代は不明。
千種稲荷神社があるエリアはもとは湿地地帯で、四代将軍・徳川家綱の時代に治水工事がおこなわれたことがきっかけで創建された稲荷神社のようです。
守護神として武家屋敷の敷地内に建てられ、明治になって武家屋敷が取り壊されたものの、千種稲荷神社は保護されていました。
ところが、陸軍糧秣廠本所倉庫の建設に伴い撤去されてしまいます。
その後、このエリアで火災が多発するようになったため、再度戻したところ解消。
関東大震災でも被害がほとんどなかったというのですから、守護神としてのパワーを感じます。
それなのに、戦争中にまた撤去。
再び火災が頻発におこるようになり、再び戻すとピタリと収束。
戦争による被害もほとんど受けなかったというのですから、もう絶対に動かしちゃダメな神様ですね。
千種稲荷神社の境内
公園からも入れますが、北斎通り沿いの歩道からは数段の階段を上って。
参道の入り口には「千種講」と彫られた灯篭が立ち、その奥に石の鳥居と赤い鳥居が立ち並んでいます。
続く参道は整備されており、長く取られていました。
境内には手水舎や手水石もあり、飛び跳ねている様子のきつねさんがいます。
正面の狐さんは巻物と稲穂を口にくわえています。
左右にもいるのですが、こちらは劣化が激しい様子でした。
参道に鎮座する2対の狛狐は、劣化防止かいたずら防止か…金網がかぶせられていました。
千種稲荷神社の社殿
お賽銭箱の台座にも「千種講」とあり、見上げれば二体のきつねさんが跳ねている彫刻が。
赤に白いきつねさんが鮮やかで印象的。
躍動感ある彫刻です。
本殿内には、陶器製の対の白狐が。
玉を咥えた神狐と、巻物を咥えた神狐です。
千種稲荷神社のご利益と御朱印
ご祭神は、五穀豊穣・商売繁盛のご利益がある宇迦之御魂神。
再三の火災や戦火を免れてきた千種稲荷神社の歴史からも、火除けの守護神としても大切にされています。
災厄消除のご利益があります。
戦争による空襲でも生き延びたことからも、強運のご利益も期待できるお稲荷様ですね。
ちなみに、無人社のため御朱印などの対応はないようです。
千種稲荷神社の詳細
千種稲荷神社へのアクセス
- 東京メトロ半蔵門線:錦糸町駅4番出口より徒歩1分
千種稲荷神社近くのおすすめ神社・寺
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