【新宿】新宿御苑を作った駿馬伝説!多武峯内藤神社

新宿御苑の東側に鎮座する多武峯内藤神社(読み方はとうのみねないとうじんじゃ)は、徳川の家臣・内藤清成により創建された神社です。

もとは新宿御苑に鎮座していた神社で、さらに境内には新宿の成り立ちに関係している「駿馬伝説」でも有名。

境内の至る所にみられる藤原の家紋「下り藤」と「上り藤」にも注目です。

新宿 多武峯内藤神社





目次
ご祭神・ご利益
歴史
入り口
境内
神馬殿と駿馬塚
社殿
境内社・稲荷神社
アクセス
近くにある神社・寺
 

多武峯内藤神社のご祭神・ご利益

ご祭神は、飛鳥時代の政治家で大化の改新の中心人物として有名な藤原鎌足公(ふじわらのかまたりこう)。
藤原氏の始祖です。

さらに相殿には、藤原氏の氏神である奈良の春日大社より武甕槌神(たけみかづちのかみ)、経津主神(ふつぬしのかみ)、天児屋根神(あめのこやねのかみ)、姫神(ひめかみ)を勧請・合祀。
内藤家歴代祖霊も加えて祀られています。

ご利益は子孫繁栄・産業振興・事業成功・交渉成功などです。

ちなみに、「多武峯」とは奈良県桜井市にある山。
多武峯には藤原鎌足の総本宮・談山神社が鎮座しており、談山大明神・談山権現とも呼ばれています。

一説では、この談山神社を勧請したともいわれています。

 

多武峯内藤神社の歴史

多武峯内藤神社の創建は江戸時代初期。

藤原秀郷の末流であった内藤清成(ないとうきよなり)が徳川家康より屋敷地を拝領し(現在の新宿御苑)、藤原氏の氏神である大和国多武峯神社を勧請。
藤原鎌足公を敷地内に祀ったのが始まりです。

さらに、藤原氏の氏神である奈良の春日大社より、武甕槌神・経津主神・天児屋根神・姫神を勧請し合祀。
創建当時は、内藤神社と呼ばれていました。

明治維新後、敷地が官有地として上納され現在地に遷座。
武州多武峯神社と称されていましたが、1967年(昭和42年)に多武峯内藤神社に改称され今に至ります。

 

多武峯内藤神社の入り口

最寄り駅は新宿御苑前駅、国立競技場、四谷三丁目駅、千駄ヶ谷駅、信濃町駅と多数あれども、いずれもそこそこの距離があります。

新宿御苑と外苑西通りに挟まれた、細い路地の住宅街の中に鎮座し、公園に続く道にも見える参道の先にあります。

新宿 多武峯内藤神社

新宿 多武峯内藤神社

 

参道を右に曲がると、鳥居と社殿の姿が見えてきます。

鳥居の扁額には「鎮守 両祠壇」。

新宿 多武峯内藤神社
右側には「伝説 駿馬塚」と書かれた案内が

新宿 多武峯内藤神社

 

参道の左手は小さな公園です。

新宿 多武峯内藤神社




 

多武峯内藤神社の境内

手水舎には藤の家紋「下り藤」。

新宿 多武峯内藤神社 手水舎

新宿 多武峯内藤神社 手水舎

 

手水舎の先には石段。
両サイドには社門柱があり、こちらにも家紋「上り藤」が刻まれています。

ちなみに、先にできたのは「下り藤」です。

「上り藤」は、次第に勢力を強める藤原家の本家と分家を区別するために作られました。
また、花が下を向いている下り藤は縁起が悪いとして上り藤の家紋が生まれたとも言われています。

新宿 多武峯内藤神社

新宿 多武峯内藤神社

 

境内の左側に神楽殿と境内社の稲荷神社。

新宿 多武峯内藤神社

 

多武峯内藤神社の神馬殿と駿馬塚

境内の右側には神馬殿。

中には内藤清成公の愛馬を模した木彫りの白馬が安置されており、普段は建物の中に入っていますが、お祭りの時などには扉が開けられ直接見ることができることもあるようです。

新宿 多武峯内藤神社

新宿 多武峯内藤神社 神馬殿

新宿 多武峯内藤神社 神馬殿

新宿 多武峯内藤神社 神馬殿

 

すぐ近くには「駿馬塚(しゅんめづか)」と書かれた石碑。

「駿馬伝説」にまつわる碑で、新宿区登録有形文化財です。

家康が鷹狩をしていた際、家臣・内藤清成に「馬でひと息に回れるだけの土地を与える」といったところ、清成の乗った駿馬は千駄ヶ谷・代々木・大久保・四谷を走り、広大な領地を拝領。

しかし、走った駿馬は疲労の末に死んでしまったため、大樫の下に埋葬されます。

1816年(文化13年)に、内藤家の森林管理役・中家休昌と木下正敷によって樫の古木の跡に塚が造られ、駿馬塚の碑が建立。
1872年(明治5年)に現在地に移されました。

ちなみに、新宿区は高遠藩内藤家との縁により、長野県伊那市と友好提携を結んでいます。

新宿 多武峯内藤神社 駿馬塚




 

多武峯内藤神社の社殿

社殿前左右に鎮座する狛犬の台座にも藤の家紋「下り藤」。

新宿 多武峯内藤神社 社殿

新宿 多武峯内藤神社

新宿 多武峯内藤神社

 

第二次世界大戦の戦禍を免れた社殿。
拝殿のしめ縄や屋根大棟に「上り藤」紋がみられます。

基本無人社であることからも、御朱印はないようです。

新宿 多武峯内藤神社 社殿

 

多武峯内藤神社の境内社・稲荷神社

鳥居の扁額には「稲荷大明神・八幡大菩薩」。

主祭神は、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)。

相殿神として、八幡神(やはたのかみ)・大国主神(大黒天)市杵嶋姫神(弁財天)が祀られています。

新宿 多武峯内藤神社 境内社・稲荷神社

新宿 多武峯内藤神社 境内社・稲荷神社

 

手前に鎮座する狛狐は長いしっぽが前に流れているスタイルで、吽形は玉取り、阿形は鍵持ち。

境内社脇には、赤い字で「大願成就」と刻まれた四谷講(富士講)があります。

新宿 多武峯内藤神社 境内社・稲荷神社

新宿 多武峯内藤神社 境内社・稲荷神社

 

社殿の脇障子には、ウメとサクラの彫刻が施されていました。

新宿 多武峯内藤神社 境内社・稲荷神社

新宿 多武峯内藤神社 境内社・稲荷神社

新宿 多武峯内藤神社 境内社・稲荷神社

 




多武峯内藤神社の詳細

多武峯内藤神社へのアクセス
  • 東京メトロ丸の内線:新宿御苑前駅より徒歩11分
  • 東京メトロ丸の内線:四谷三丁目駅より徒歩13分
  • JR各線:千駄ヶ谷駅より徒歩11分
  • JR各線:信濃町駅より徒歩11分
  • 都営大江戸線:国立競技場駅より徒歩11分


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