【鎌倉・腰越】鎌倉幕府の始まりと終わりに深く関わる小動神社

江ノ電「腰越駅」が最寄り駅の小動神社(読み方はこゆるぎじんじゃ)。
腰越駅の壁にはかわいらしいアート作品があり、目を引きます。

小動神社の名前の由来は、風もないのに揺れる「小動の松」からと言われています。

源頼朝にゆかりの武士が創建し、新田義貞による鎌倉攻めの際にも祈願された神社と、鎌倉幕府とのゆえんが深い神社。

さらに、小説家・太宰治が無理心中を図ろうとして、その事件を後日「道化の華」に書いたことでも有名。

海際にあり、展望台からは江の島がよく見えます。





目次
歴史とご祭神・ご利益
境内・社殿
境内社(海神社、稲荷社、金刀比羅宮、第六天社)
御朱印
お祭り(例祭、天王祭)
アクセス
近くにある神社・寺
 

小動神社の歴史とご祭神・ご利益

1185年(文治元年)に佐々木盛綱が創建しました。

佐々木盛綱は、源頼朝が伊豆に流されていた時代から仕えていた武士で、江の島弁財天への参詣の途中にここ小動山に上り、そこからみえる風景に感動。
日頃から信仰している近江国八王子宮を勧請したのが始まりだといわれています。

ご祭神は健速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)、建御名方神(たけみなかたのかみ)、日本武尊(やまとたけるのみこと)、歳徳神(としがみ/お正月の神様)。

厄除、除災招福、勝利祈願、商売繁盛、難局打開などのご利益があると言われています。

1333年(元弘3年)に、新田義貞が北条氏を討伐するため鎌倉攻めをおこなった際、小動神社に戦勝祈。
後に報賽として、剣一振に黄金を添えて寄進され社殿が新たに再興されました。

ちなみに、新田義貞にまつわる神社には、大和市の大山阿夫利神社御分霊社、鶴ヶ峰の白根不動尊があります。

また、江戸時代の小田原城主・大久保忠真公が、「三神社」の扁額を揮毫し奉納されています。

1873年(明治6年)に村社に列格。
1909年(明治42年)に諏訪社を合祀し、1938年(昭和13年)に神饌幣帛料供進神社に昇格しました。

 

小動神社の境内・社殿

一の鳥居左手には鬼子母神が祀られています。

一の鳥居をくぐると緩やかな坂道が続きます。
参道の左手には神輿庫。

 

石段の上には二の鳥居。
二の鳥居の右手に小動神社の拝殿が鎮座。

二の鳥居近くにあるのは神輿殿です。

 

境内の奥、海沿いには海が一望できる展望台。

幕末に活躍した番所だったようで、昔は隣に腰越八王子山遠見番所があったそうです。

夕方には美しい夕景がみられます。
また、季節によって日が沈む位置が変わるのも是非チェックしたいものです。




 

小動神社の境内社

境内には、海神社、稲荷社、金刀比羅宮、第六天社の境内社が鎮座。

海沿いにあるので龍王海神さまが。

また、海神社の鳥居左手にはウミガメの像
その左手には水神社や清瀧不動などの石碑があります。

 

小動神社の御朱印

参道の途中にある社務所でいただけます。

小動神社は八雲神社(鎌倉市大町)の兼務社ですが、社守の方から御朱印を頂く事が出来ます。
社守の方がいらっしゃらない場合は八雲神社でいただけます。

今回は遅い時間帯だったことからも、御朱印はいただけませんでした。

 

小動神社のお祭り

1月に例祭。
7月には天王祭。

江の島の八坂神社と共同でおこなう天王祭は、数日にわたっておこなわれます。

1日目は出御祭。

2日目から6日目の5日間は、山車が各町内に引き出されます。
山車は普段は小動神社に入ってすぐの倉庫にしまってありますが、天王祭の期間中は腰越各町内の五ヵ所に須佐之男命、義経と弁慶、頼朝などの人形が飾られます。

7日目は宵宮祭(前夜祭)、そして8日目が本祭です。

最終日に八坂神社の御輿が小動神社に渡御。
最終日には、両社の神輿がそれぞれ片瀬東浜の腰越側と江の島側で海上渡御をおこない、龍口寺で合流する行合祭がおこなわれます。

 

天王祭でつかわれる山車は、唐破風屋根に小型木製車輪、廻り舞台と湘南型山車の元祖ともいえるもの。

1961年(昭和36年)までは、江ノ電が龍口寺前付近から腰越駅までの架線を撤去し、5台の山車が電車通りを行進していました。

翌年の1961年(昭和37年)に起きた山車小屋火災で濱上町、土橋町、中原町の山車が焼失し、神戸町の山車が半焼。
人形は焼失をのがれ現存されています。

濱上町:源義経と弁慶(焼失)
神戸町:八幡太郎義家と鎌倉権五郎景政(半焼→修復工事で復旧)
土橋町:源頼朝と御所五郎丸(焼失→一部再利用)
下町:神功皇后と武内宿禰、応神天皇
中原町:素戔嗚命(焼失→一部再利用)

中原町、土橋町は焼け残った部品の一部を再利用して小型の山車を製作しています。
神戸町は、修復工事を行いほぼ原形に復旧しています。

 




小動神社の詳細

小動神社へのアクセス
  • 江ノ島電鉄:腰越駅より徒歩4分


小動神社近くのおすすめ神社・寺
浄泉寺 開山は弘法大師。ご本尊は左剣不動明王です。新四国 東国八十八ヶ所霊場第八十五番札所。
満福寺 源義経が兄・頼朝との和解するために手紙を書いた一時宿所。弁慶と義経の石碑があります。
妙典寺 ⽇蓮宗のお寺。御本尊は久遠実成釈迦牟尼佛です。境内には黒色の大黒天様がおります。
東漸寺 日蓮宗寺院。御本尊は一尊四士様式です。龍口寺輪番八ケ寺の一つです。
本龍寺 日蓮宗寺院。ご本尊は大曼荼羅です。比企高家の館跡と言われています。




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