法昌寺(読み方はほうしょうじ)は、東京都台東区にある法華宗本門流の寺院。
鷲山寺(千葉)・本能寺(京都)・本興寺(尼崎)とともに法華宗本門流の四大本山のひとつ、700年以上の歴史がある沼津岡宮光長寺の末寺です。
境外には下谷観音堂、境内には入谷七福神の毘沙門天と日蓮上人像。
そして、昭和のコメディアン&プロボクサーのたこ八郎の菩提寺で、親交のあった人たちによって奉納されたたこ地蔵で有名です。
目次
・歴史とご本尊・ご利益
・下谷観音堂
・本堂
・たこ地蔵
・日蓮上人像
・毘沙門堂
・御朱印・お守り
・入谷七福神とは?
・アクセス
・主な行事・お祭り
・近くにある神社・寺
法昌寺の歴史とご本尊・ご利益
山号は日照山。
正式名称は日照山法昌寺。
ご本尊は三宝尊。
伝教大師御作・日蓮大聖人御開眼の毘沙門天も祀っています。
1648年(慶安元年)、日蓮六老僧の一人でもある日照により、切手同心(江戸城に出入りするための通行監査の手形を司る役人)の屋敷があった下谷御切手町にて開山。
1737年(元文2年)に現在の場所に移転しています。
法昌寺の下谷観音堂
小野照崎神社の南鳥居と、道路を挟んで鎮座。
山門の近くには金銅仏の救世観世音(ぐぜかんぜおん)を祀る下谷観音堂があります。
まずはこちらからお詣り。
大慈大悲の心で人々を世の苦しみから救ってくださるありがたい観音様です。
法昌寺の本堂
山門を入ってすぐ左側には、移転や関東大震災による被災を経て建て替えられた新しい本堂。
扁額には「日照山」。
法昌寺のたこ地蔵
本堂向かって右側に並ぶ石像の真ん中にはたこ地蔵。
ちなみに、左にあるのは供養塔、右にあるのが観音像です。
元プロボクサー日本フライ級チャンピオン&コメディアンのたこ八郎(本名は斎藤清作)が残した名言「迷惑かけて ありがとう たこ八郎」と、自筆の文字が刻まれています。
さらに、台座の側面には願主、喜劇俳優の由利徹、漫画家の赤塚不二夫、映画監督の山本晋也の名前があります。
たこ八郎のお墓は実家(宮城県)にありますが、東京でもお参りできるようにと作られたのがたこ地蔵です。
一般的なお地蔵さまと異なりたこ八郎を思わせるお姿。
酔っ払いに耳を噛み切られていることからお地蔵様の耳の一部が欠けているなど、たこ八郎に似せています。
さらに、地蔵の後ろには石で作ったボクシングのグローブも。
ジム経営者の方から寄贈されたそうです。
法昌寺の日蓮上人像
山門を入った右側には、左手に巻物を持つ日蓮上人像。
日蓮上人は鎌倉時代の僧で、日蓮宗を改めた人物です。
法昌寺の毘沙門堂
境内の奥には入谷七福神の毘沙門天のお堂。
毘沙門天は武道成就や厄除けで有名な仏教の四天王のひとりであり、北方を守護して富を司っているインドの有名な神様です。
世を護るところから護世者(ごぜいしゃ)、仏の法を聞くところから多聞天とも呼ばれています。
戦勝の軍神・開運の福神として、病気平癒・商売繁盛・交通安全・進学成就などのご利益があるといわれています。
また、法昌寺は下谷七福神の札所であり、毘沙門天を奉ずる毘沙門講もおこなわれています。
毘沙門堂の隣には浄行菩薩像と絵馬掛け。
浄行菩薩(じょうぎょうぼさつ)は法華経に出てくる菩薩様で、水が垢や穢れを清めるがごとく、煩悩(苦しみのもと)の汚泥を洗い注いでくださる水徳をお持ちの菩薩様です。
法昌寺の御朱印・お守り
法昌寺の御朱印は寺務所でもらえます。
御朱印では、法華宗・毘沙門天・ご首題と3種類あり。
また、毘沙門天の護符、勝守り、勝絵馬を授与しています。
入谷七福神とは?
入谷七福神は毘沙門天を祀る法昌寺の他、真源寺(福禄寿)・寿永寺(布袋尊)・飛不動尊正宝院(恵比寿神)・弁天院(朝日弁財天)・英信寺(三面大黒天)・元三島神社(寿老神)の7社寺。
七福神巡りが始まった頃は社寺それぞれで御開帳日を定めていましたが、1977年(昭和52年)からは7社寺そろって御開帳日(毎年1月1日~7日)を定め、七福神めぐりがおこなわれています。
集印用の専用色紙は3種類あり、各社寺を巡拝して集める七福神の分身もあります。
法昌寺の詳細
法昌寺へのアクセス
- 東京メトロ日比谷線:入谷駅4番出口より徒歩3分
法昌寺近くのおすすめ神社・寺
小野照崎神社 | 「男はつらいよ」の寅さんも!断ち物祈願による願掛けで有名。 |
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英信寺 | 本堂は鐘では無く数珠。下谷七福神三面大黒天(大黒天、弁財天、毘沙門天の三面のお顔)は必見。 |
真源寺 | 入谷鬼子母神と朝顔まつりで有名。また、入谷七福神福禄寿が祀られています。 |
太郎稲荷神社 | 一葉さんの「たけくらべ」に出ている、住宅地の中の稲荷神社。 |
三島神社 | 雷井戸の伝承のよる「不落祈願」や「不落守」で有名。境内には火除稲荷社が鎮座。 |
元三島神社 | 「三島さま」として知られ正岡子規ゆかりの地。定期的に変わる手花水と御朱印も。 |