長谷寺の本堂・観音堂向かって左側にある観音ミュージアムは、本尊である観音菩薩を中心に、観音信仰にまつわる仏像・仏画などの古美術品や歴史資料を展示している博物館です。
元は明治時代に開設された宝物陳列所。
1980年(昭和55年)に長谷寺宝物館が開館し、2015年に老朽化から現在の観音ミュージアムにリニューアル。
2階建ての館内は小規模サイズですが、十一面観音菩薩立像(前立観音)と映像による御本尊、観音三十三応現身像、懸仏など見どころがいっぱいです。
目次
・チケット購入方法
・1階
・梵鐘
・十一面観音菩薩立像
・三十三応現身像
・2階
・懸仏
・企画展
・アクセス
・主な行事・お祭り
・長谷寺境内案内
・近くにある神社・寺
観音ミュージアムのチケット購入方法
入館料は中学生以上は300円、小学生は150円(2024年12月時点)。
入口にある発券機で購入し中に入ります。
ただ、券売機では交通系ICもしくはクレジットカードでの支払いのみ。
現金で支払う場合は隣接してる売店で購入するようです。
ちなみに、観音ミュージアム内の写真撮影は、フラッシュ撮影はNGですが写真撮影はOK!(メディア掲載・放送・商用利用を除く)
また、発券機の近くには、ポストカードやぽち袋、一筆箋などのオリジナルのグッズや書籍等などが販売されています。
観音ミュージアム限定「夜光る御朱印」もあり、暗いところで光るユニークな仕掛けが!
学芸員による長谷寺の至宝「懸仏」(国重要文化財)と、観音ミュージアムオリジナルキャラクター「かのんちゃん」の可愛いイラスト入りです。
観音ミュージアム限定御朱印は、長谷寺オンラインストアでも購入可能です。
観音ミュージアムの1階
二重になっている扉を通ると、長谷寺の由緒や文化財の展示物などの紹介ビデオが流れているお部屋。
左側に1階展示室と2階展示室に繋がる階段があり、右側には収蔵庫内に保管された仏像を鑑賞できる「見える収蔵庫(ビジブル・ストレージ)」。
観音ミュージアムの梵鐘/1階
手前の部屋中央に置かれているのは、1264年(文永元年)の銘と「長谷寺」の寺号が確認されている梵鐘(重要文化財)。
鎌倉では常楽寺、建長寺についで3番目に古いです。
観音ミュージアムの十一面観音菩薩立像(前立観音)/1階
長谷寺の本尊の前に祀られていた像で、江戸時代に作られたとされています。
さらに、お像に納入されていた銘札から、室町期に建立された旧像の再興仏であるとの事がわかっています。
長谷寺特有の右手に錫杖を持つ姿で、長谷寺式十一面観音と呼ばれています。
観音ミュージアムの三十三応現身像/1階
「観音経」では、観音菩薩は三十三の姿で人々を救済するとされており、その姿を彫刻した群像。
1体の高さは約90cmとそこそこ大きいです。
像の表情や指先などが精巧に造られており、一つ一つが生きているような雰囲気と迫力があります。
室町時代に作られた、鎌倉市指定文化財です。
観音ミュージアムの2階
2Fには懸仏(かけぼとけ)や期間限定展示などが展示されており、一部が吹き抜けに。
吹き抜けの壁には映像による観音菩薩の紹介が映しだされ、階下の十一面観音を頭上から拝観できます。
仏様を頭上から見る事はほとんどありませんから、なかなか珍しい構図です。
また、その近くには観賞用のタッチパネル。
展示資料を理解しやすく、観音信仰についてわかりやすく学ぶことができます。
観音ミュージアムの懸仏/2階
長谷観音像が取り付けられた、直径70センチを超える大型の懸仏(国指定の重要文化財)。
御神鏡に仏像を彫った神仏習合思想の遺物で、鎌倉時代末期から室町時代のものと見られています。
こちらも1体ごとに表情や細部の作り込みが異なります。
観音ミュージアムの企画展
観音ミュージアムで毎年定期的に開催されている企画展(展覧会)には、夏休み期間中の「地獄絵展」と、秋の紅葉シーズン中の「長谷寺縁起絵巻展」、新年には大黒天さまと弁才天さまの御開帳をおこなっています。
長谷寺の弁才天像は弘法大師が作ったとも言われていますが、室町時代末期から江戸初期の頃に作られたと考えられています。
また、長谷寺縁起絵巻では、毎年異なる場面を中心に展示されているので、来館するたびに新しい発見があります。
長谷寺の詳細
長谷寺へのアクセス
- 江ノ電:長谷駅より徒歩5分
- 長谷寺公式サイト:https://www.hasedera.jp/
- 観音ミュージアム公式サイト:https://www.kannon-museum.jp/
長谷寺の主な行事・お祭り
- 1月:万灯祈願会、初観音
- 2月:節分会(追儺会)
- 3月:春季彼岸会
- 4月:灌仏会(花まつり)、かまくら長谷の市(春季)
- 5月:弁財天縁日
- 6月:阿弥陀会、かきがら稲荷大祭
- 7月:観音施餓鬼会
- 8月:四萬六阡日大功徳日
- 9月:秋季彼岸会、大黒天縁日
- 10月:かまくら長谷の市(秋季)
- 11月:写経清浄会
- 12月:観音御足参り・歳の市、奉納餅つき会、除夜会
- 毎月18日:観音会
長谷寺境内案内
本堂(観音堂)・阿弥陀堂 | 長谷寺の中心的お堂。本尊・長谷寺式十一面観音菩薩像が祀られています。 |
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かきがら稲荷 | 本尊十一面観音像をお守りするために付着したかきがらを祀っています。 |
地蔵堂 | 子孫繁栄のご利益をお授けする福徳地蔵他、多数のお地蔵さまが並びます。 |
大黒堂・弁天堂 | 鎌倉・江の島七福神の一つ。出世・開運授け大黒天、さわり大黒天、福徳弁才天が祀られています。 |
弁天窟 | 弘法大師参籠の地と伝わる弁天窟。窟内壁面には弁財天と十六童子、宇賀神が祀られています。 |
眺望散策路 | 由比ヶ浜が一望!あじさいや紅葉シーズンには人気のスポット |
海光庵 | 長谷の街並みや由比ガ浜のパノラマが広がる食事・甘味処。 |
長谷寺近くのおすすめ神社・寺
鎌倉大仏殿高徳院 | 鎌倉大仏(阿弥陀如来坐像)がある鎌倉の人気観光スポット。 |
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光則寺 | 何世紀もの歴史を持つ仏教寺院。美しい庭園と四季折々の木々が美しい境内。 |
甘縄神明宮 | 頼義が祈願して八幡太郎義家を授かったといわれる源氏ゆかりの神社です。 |
収玄寺 | 四条金吾の屋敷跡に建てられた日蓮宗の寺院。四条金吾邸趾の記念碑の揮毫は東郷平八郎です。 |
御霊神社 | 宝物殿に江の島七福神の福禄寿が祀られている歴史ある神社。紫陽花の名所でもあります。 |