江戸の頃からあると言われている宝童稲荷神社(読み方はほうどういなりじんじゃ)は、子育て・火防・商売繁盛・良縁のご利益がある稲荷神社。
銀座八丁神社巡りの一社です。
銀座にある稲荷神社の多くがビルの屋上に移ってしまっていますが、宝童稲荷神社はビルとビルの間に今も鎮座。
愛嬌いっぱいの3匹の猿が道案内と子育てと縁結びを見守るシンボルとなって参拝者を出迎えます。
目次
・ご祭神・ご利益
・歴史
・猿結参道
・行き方
・社殿
・御朱印・お守り・おみくじ
・アクセス
・近くにある神社・寺
宝童稲荷神社のご祭神・ご利益
ご祭神は、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)。
稲荷信仰がたいへん盛んであった頃、将軍の世継ぎが無事育つようにという願いを込めて江戸城紅葉山にて創建されました。
健やかな子どもの成育にご利益があると伝わる子育て祈願のお稲荷様です。
また、江戸の大半を焼いてしまった明暦の大火にて、宝童稲荷神社のある紅葉山だけが無事だったことから、火除けのご利益があると信仰されています。
宝童稲荷神社の歴史
銀座への鎮座は、町名主の弥左衛門が分祀を願いでたことから。
弥左衛門は城内のお庭を管理する掃除ノ者だったともいわれており、そうした繋がりから分祀されたとも。
弥左衛門が宝童稲荷神社を大切に守っていたことから、1930年までこの辺りは弥左衛門町と呼ばれていました。
弥左衛門町で創業した企業が次々と大きく発展したことから、商売繁盛のご利益がある神様としても信仰されるようになり、多くの実業家が参拝に訪れています。
ちなみに、現在は山王日枝神社の兼務社になっており、日々の清掃や整備などは銀座4丁目の商店の人々によっておこなわれています。
宝童稲荷神社の猿結参道
宝童稲荷神社の特徴の一つとして、参道に鎮座するちょっと変わった猿の像があげられます。
神社でみられる「これぞ神使」とは異なる雰囲気です。
この猿の像が設置されるに至った理由は、申(さる)年の2016年(平成28年)に参道が竣工されたことにちなんで。
山王信仰や浅間信仰などで魔除けの神使・守護神として知られている猿を3匹配置。
「猿=えん」から縁結びにも通じるとされていることから、子育てと縁結びのご利益がある猿結参道(えんむすぶさんどう)と名付けられました。
参道の入り口には猿が1匹。
参道の出口には猿が2匹いることにも、何やら意味がありそうです(恋人ができるとか!?)。
製作者は、動物をモチーフにした作品を手掛ける彫刻家・渡辺元佳氏です。
宝童稲荷神社の行き方
宝童稲荷神社は並木通り沿いに建つビルと、銀座レンガ通り沿いに建つビルの間にある狭い通り抜け路地(稲荷小路)に鎮座しています。
東京メトロ丸の内線・銀座線・日比谷線の銀座駅B4出口近くの銀座レンガ通り沿いから参拝が可能。
最初の目印は天使です。
天使が見ている方向に銀座レンガ通りを50mほど歩くと、「G4 BRICKS BLD」の案内板のところに次の目印となるお猿さん(チンパンジーにもみえる…)が。
「こっち」と指さす方向には、「宝童稲荷神社参道」と刻印された石碑と細い参道。
猿結参道です。
猿結参道は人がひとり通れるくらいの幅。
ビルのオーナーさんが私有地を参道として提供してくださっているのだとか(ありがたいですね)。
参道途中には狐の像が飾られていました。
狭い通路の先に宝童稲荷神社があり、通路を抜けたところには金属製の鳥居とこちらにもお猿さん。
また、「G4 BRICKS BLD」の手前にあるうなぎ料理店「登亭 銀座店」からも行けます。

宝童稲荷神社の社殿
朱色の鳥居と、2008年(平成20年)に再建された社。
両サイドには、通常の幟よりも小さいサイズの赤い幟がズラリ。

宝童稲荷神社の御朱印・お守り・おみくじ
小さくコンパクトにまとめられた社殿には、御朱印やお守り、おみくじなどが置かれています。
初穂料は賽銭箱に。
宝童稲荷の印がはいった御朱印はケース入り。
おみくじはクリアファイルに入っており、宝童稲荷神社の詳しい由来も。
片面には銀座の街、裏側には宝童稲荷神社と猫のイラストが描かれたA5サイズです。
さらに、1日3本限定の縁結びのアイテム「ツガイペン(東京小猫商会)」と、「増え(る)」に通じる「ふえ守」、クリアケース入り絵馬も。
ツガイペンはご縁を祈念した赤と青の2色使いのペンで、ふえ守はごく軽い息でも耳に届きやすい周波数で鳴る防災笛です。
宝童稲荷神社の詳細
宝童稲荷神社へのアクセス
- 東京メトロ丸の内線・銀座線・日比谷線:銀座駅B4出口より徒歩1分
宝童稲荷神社近くのおすすめ神社・寺
銀座出世地蔵尊 | 銀座三越の9階に鎮座する、出世のご利益で有名なお地蔵様。 |
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龍光不動尊 | 松屋銀座8階に鎮座する、高野山龍光院より勧請した龍光不動尊。銀座八丁神社の1つです。 |
あづま稲荷大明神 | 京都伏見稲荷神社から分祀された火災・盗難守護の神社。銀座七福神(福禄寿)。 |
朝日稲荷神社 | 銀座松屋通り沿いのビルに鎮座。1階は拝殿、屋上に本殿。銀座七福神(弁財天)。 |
銀座稲荷神社 | 越後屋ビルの屋上に鎮座する、銀座八丁神社めぐり元二番札所。 |
三輪神社 | コマツビル屋上に鎮座。三つ鳥居の先、台座の上に球体を祀っています。 |
有楽稲荷神社 | もともとは屋敷神様として創建。電気ビルの入り口脇にある小さな稲荷神社です。 |