【江の島】手燭片手に洞窟探検!岩屋は江島神社発祥のパワースポット

昔は修業の場として使われた、弘法大師や日蓮上人なども訪れている島の最奥部にある海食洞窟

また、江の島信仰発祥の地でもあります。

岩屋は、富士山の氷穴に通じているといわれている第一岩屋(奥行152m)と、龍神伝説の地といわれる第二岩屋(奥行56m)とあり。
無料で貸し出されるロウソクを灯りに、案内を基に整えられた道なりを移動。

照らし出された石像や石壁、そして江島神社発祥の地などを探索。
季節によってはイルミネーションや灯籠のライトアップも行われています。

江の島岩屋





目次
歴史と伝説
行き方
チケット
第一岩屋
亀石
第二岩屋
アクセス
主な行事・お祭り
江ノ島にある神社・寺
江ノ島のおすすめグルメ
 

江の島岩屋の歴史と伝説

江の島岩屋は波によって削られ、形成された洞窟。
弁財天信仰や江島神社発祥の地とされています。

昔は、夏になると岩屋に海水が入ってくるので、4月から10月は岩屋本宮のご神体を山の上の本宮御旅所(現在の奥津宮)に一時的に移していました。

数々の伝説があり、弘法大師や日蓮上人の参籠、1182年(養和2年)に源頼朝による奥州藤原秀衡征伐祈願、そして鎌倉幕府初代執権の北条時政が子孫繁栄を願うために江の島の御窟(現在の岩屋)に参籠した龍神伝説は有名。

北条時政の話は「太平記」にも記載されています。

時は鎌倉幕府のはじめ。
北条時政は江の島に35日間にわたって参籠し子孫繁栄を祈願したところ、満願の夜に容姿端麗な女房(弁財天)が出現。

「汝が前世は箱根法師である。66部の法華経を写生し、それを66カ国の霊地に奉納した善根によって、再びこの地に生を得たのであるから、汝の子孫は、末永く日本の主となって栄華を誇るがよろしい。ただし、その挙動が政道に違うようなところがあれば、7代を過ぎずして滅びるだろう」

と言うと、20丈ばかりある大蛇(龍)に姿を変えて海へと消え、その跡には大きな鱗が3枚残されていました。
時政は祈願成就を喜び、3鱗を旗印の紋にした家紋をつくりました。

「太平記」では、北条氏が7代を過ぎて栄えているのは過去の善因のためであるとして、江の島信仰の功徳をたたえています。

 

江の島岩屋の行き方

江の島岩屋は、江島神社の奥津宮から続く道を進んでいくとやがて海岸線に出て到着。
迷う事もありません。

ただ、高台から下に下るのでその階段数はかなりあり、帰りはきついです。

江の島岩屋
この鳥居の先から急降下な階段が続きます。

 

距離もかなりあるので、足腰に不安がある場合は江の島遊覧船「べんてん丸」に乗ってショートカットするのがおすすめです。
稚児ヶ淵から岩屋まで徒歩3分!

「べんてん丸」は江の島大橋と江の島岩屋近くの稚児ヶ淵ををつなぐ遊覧船で片道約6分
天気の良い日には富士山も一望できます。

往復で利用するのはもちろん、江の島岩屋からの帰りの船として利用するのもあり。

その日の運航は当日10時半頃に確定されますが、強風・高波・干潮などで運航が危険と判断された場合は途中で欠航することもあるので注意が必要。
また、1・2・12月の平日は欠航、土日祝のみです。

江の島岩屋 遊覧船「べんてん丸」
江の島弁財橋のところにある乗り場
江の島岩屋 遊覧船「べんてん丸」
江の島弁財橋のところにある乗り場

 

江の島岩屋のチケット

江の島岩屋へは、赤い欄干が緩くカーブした岩屋橋を渡って。

岩屋橋の手前は稚児ヶ淵に降りる階段があり、道なりに進んだところに江の島遊覧船「べんてん丸」の停車場があります。

江の島岩屋 遊覧船「べんてん丸」
稚児ヶ淵の乗り場はここを降りて右にいったところにあります。海の状態では下にいけないようにチェーンが掛けられます。

江の島岩屋 入り口

 

江の島岩屋のチケットは入り口で。

料金は一般500円、小学生200円、未就学児無料。
開洞時間は9時から17時ですが、天候によって変わることもあります

江の島岩屋 入り口

江の島岩屋 入り口




 

江の島岩屋の第一岩屋

洞窟内はひんやりと湿った空気が流れており、第一岩屋に続く通路には岩屋の歴史や資料が展示されています。

突き当り右は第二岩屋に通じる道。
左側は第一岩屋。

分かれ道正面の池の碑には、与謝野晶子が岩屋を歌った短歌が刻まれています。

江の島岩屋 エントランス
奥には第一岩屋の入り口
江の島岩屋 エントランス
奥は第二岩屋に通じる道

江の島岩屋 与謝野晶子の短歌

 

まずは左側に進み、第一岩屋の入り口で手燭を受け取り進みます。
ただ、混雑時はロウソクの貸し出しを中止することもあります

江の島岩屋 第一岩屋

江の島岩屋 第一岩屋

 

洞窟の奥へ進むと途中で二手に分かれており、分岐点のところには八臂弁財天座像

江の島岩屋 第一岩屋 八臂弁財天座像
暗くてよく見えにくいのですが、分かれ道に八臂弁財天座像

 

左の道の奥には日蓮上人の寝姿石
人が横たわっているように見える石は、人が作ったのではなく波の力で作られたそうです。

その先は富士山の氷穴まで通じているといわれています。

江の島岩屋 第一岩屋 日蓮上人の寝姿石

江の島岩屋 第一岩屋 日蓮上人の寝姿石

 

右の道の奥は江島神社の発祥の場所

552年(欽明13年)に、仏教の教えを大切にした欽明天皇の勅命でこの場所に祀られた神社です。
まさに、江島神社の始まりの場所。

狛犬と石で造られた社殿の様子が、ロウソクの灯りでかろうじて確認できます。

お賽銭ではなく感謝の気持ちを投げ入れればいいそうです。

江の島岩屋 第一岩屋 江島神社の発祥の場所

江の島岩屋 第一岩屋 江島神社の発祥の場所

 

また、壁に沿って、石仏がズラリ。

千手観音立像やとぐろを巻いた蛇の巳像(みいぞう)など、多種多様な石仏が鎮座しています。

この岩屋にある石造物は、古い時代の「役の行者」が参籠した際に造られたもの。

内部に弁財天が祀られて庶民の信仰対象となり、岩屋詣でが盛んにおこなわれていました。
岩屋詣でに来た印として石造物を奉納していたのです。

それが現在残されている石仏などで、龍神や巳像など弁財天にちなんだ石造物が多くあります。

左側の通路には、手前から宝きょう印塔身、巳像、龍神像、弁財天座像、如意輪観音座像、仏像座像。
地蔵菩薩立像、大黒天立像、十一面観音立像、千手観音立像、阿弥陀如来坐像、役小角。

右側の通路には、手前に弘法大師座像。
不動明王座像、毘沙門天立像、馬頭観音座像、愛染明王坐像、不動明王立像。
奥に弘法大師座像。

江の島岩屋 第一岩屋 石造物

江の島岩屋 第一岩屋 石造物

江の島岩屋 第一岩屋 石造物

江の島岩屋 第一岩屋 石造物




 

江の島岩屋の亀石

第二岩屋は、岩棚にかけられた遊歩道を渡った先にあります。

真っ青な海を臨むビュースポットで全長128m。
晴れた日には相模湾とその先に広がる富士や箱根、伊豆が一望できます。

また、途中には亀石

人工的にウミガメに似た形の石をつくった石で、潮の満ち引きで見えたり見えなかったり。
満潮では水面下に沈んでしまいます。

江の島岩屋 連絡通路
第二岩屋にいく途中にスタンプ押印場がありました。
江の島岩屋 連絡通路
奥に第二岩屋の入り口
江の島岩屋 連絡通路
振りかえった先にある第一岩屋の入り口
江の島岩屋 連絡通路
亀石

 

江の島岩屋の第二岩屋

第二岩屋では、江の島の言い伝えである龍神伝説をプチ体験できます。

龍神伝説とは以下↓

その昔、鎌倉の深沢という場所にある底なし沼に5つの頭をもつ悪い五頭龍(いずりゅう)が住みつき悪さばかりしていました。
子供を生贄としてとっていた事からも、この地は「子死越」と呼ばれ恐れられていました。

ある時、子死越南方の海上に密雲が何日にもわたってたれこみ、天地が激しく揺れ動いた後に天女が出現。
雲が晴れると、これまで何もなかった海上に一つの島ができていました。

五頭龍は天女に一目惚れし結婚を申し込みます。
天女はこれまでの悪さを悔い改める事を条件にしました。

そこで五頭龍は己がこれがおこなった悪さを見直し、心を改め、自然災害などから地元の民を守る神に。
はれて結婚することができました。

これが現在の江の島であり、この伝説の天女が江の島に祀られている弁財天。
五頭龍は龍口明神社として鎌倉市腰越に祀られています。

第二岩屋ではこの龍神伝説もとに、人工の龍神を配置。
怪しげにライトアップされ雰囲気もあります。

この龍神の前で手を叩くと轟音が響き渡るという仕掛けがあり、訪れた多くの方が試されていました。

江の島岩屋 第二岩屋 龍神伝説

江の島岩屋 第二岩屋 龍神伝説

江の島岩屋 第二岩屋 龍神伝説

 

また、龍神伝説を楽しく学べるプロジェクションマッピングの上映(15分に1回)や岩屋の周りのゴツゴツした岩場「稚児ヶ淵(ちごがふち)」は夕日の名所。

タイミング合えば、富士山の向こうに沈む真っ赤な夕景がみられます。

 




江の島岩屋の詳細

江の島岩屋へのアクセス


江島神社の主な行事・お祭り
  • 1月:歳旦祭、元始祭、昭和天皇祭遥拝式、秋葉神社例祭
  • 2月:節分祭、紀元祭、稲荷社初午祭、祈年祭、天長祭
  • 3月:貝祭、春季皇霊祭遥拝式
  • 4月:神武天皇祭遥拝式、初巳例大祭、昭和祭
  • 5月:杉山検校祭
  • 6月:夏越大祓式
  • 7月:海開き、七夕祭、八坂神社例祭、八坂神社神幸祭
  • 9月:龍宮例祭、秋季皇霊祭遥拝式
  • 10月:古式初亥祭、神嘗祭遥拝式、神嘗奉祝祭
  • 11月:明治祭、七五三祈願祭、新嘗祭
  • 12月:師走大祓式、除夜祭

江ノ島にある神社・寺
江島神社・辺津宮 一番下に位置する神社。境内社に奉安殿と八坂神社があります。
江島神社・中津宮 鮮やかな朱色の社殿。龍の泉と水琴窟、江戸歌舞伎市村座ゆかりの品があります。
江島神社・奥津宮 源頼朝寄進の石鳥居の先にある神社。拝殿天井の「八方睨みの亀」の模写、隣の龍宮は要チェック。
江の島大師 鹿児島・最福寺の関東別院。誰でも自由に参拝でき、高さ6mの赤不動像があります。
児玉神社 陸軍大将・児玉源太郎をお祀りする神社。明治日本の技術遺産である28センチ榴弾砲の砲弾があります。
聖天島公園 もとは小島。鎌倉時代の僧・良真上人の像が安置されるお堂と小さな社とがあります。

江ノ島のおすすめグルメ
遊覧亭 昔ながらのレトロな雰囲気のお食事処。価格帯もリーズナブルで、窓際の席なら眺めも楽しめます。




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