【文京区】東京十社の一つ!見どころ満載の根津神社

100種3,000株のつつじが咲き移る「文京つつじまつり」や、駒込稲荷神社・乙女稲荷神社千本鳥居で有名な根津神社。

東京都内でも3本の指に入る例大祭、定期的におこなわれる朝一や道草てづくり市など、賑やかな祭事やお祭りでいつも境内は賑わっています。

東京十社の一社として、「東京十社巡り」による参拝も人気。

また、徳川幕府と深い由縁があるばかりでなかく、森鴎外や夏目漱石などの文豪家が散歩によく訪れた場所としても有名です。

文京区 東京十社 根津神社





目次
歴史
ご祭神・ご利益
表参道
楼門・手水舎・神楽殿
唐門・拝殿
境内社の乙女稲荷神社・駒込稲荷神社
御朱印・おみくじ・お守り
例大祭「神幸祭」
つつじ祭り
夏詣 かざぐるま祭り
東京文化財ウィーク
フリーマーケット
アクセス
主な行事・お祭り
近くにある神社・寺
 

根津神社の歴史

根津神社は、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東夷征定の途中に、武神須佐之男命(すさのおのみこと)の御神徳を仰ぎ、千駄木の地に創祀したのが始まり。
文明年間には、太田道灌が社殿を奉建しています。

神仏習合の時代の社名は根津権現社

御祭神・素盞烏尊(本地:十一面観音菩薩)の他、相殿に山王大権現(本地:薬師如来)、八幡大菩薩(本地:阿弥陀如来)を祀っていたことから根津三社大権現と呼ばれていました。

 

また、根津神社がある場所は甲府宰相・徳川綱重(三代将軍家光の三男、六代将軍家宣の父)の山手屋敷であり、六代将軍・徳川綱豊(家宣)の生誕の地

五代将軍・徳川綱吉が兄・綱重の子・綱豊(家宣)を養嗣子に定めると、家宣の産土神である根津権現社にその屋敷地を献納。

天下普請と言われる大造営をおこない、1706年(宝永3年)に完成。
権現造りの本殿・幣殿・拝殿・唐門・西門・透塀・楼門が当時のままの現存しており、国の重要文化財に指定されています。

 

そして、明治時代の神仏分離令により社名が根津神社に改称

1868年(明治元年)に明治天皇が東京の鎮護と万民の平安を祈願する准勅祭社に制定。

1975年(昭和50年)には、昭和天皇の即位50年を奉祝し制定された東京十社の一社になっています。

 

根津神社のご祭神・ご利益

根津神社では、主祭神・相殿とあわせて5柱の神様をお祀りしています。

ご祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)・大山咋命(おおやまくいのみこと)・誉田別命(ほむたわけのみこと)

相殿には、大国主命(おおくにぬしのみこと)・菅原道真公

厄除け、除災招福、心願成就、家内安全、病気平癒、延命長寿、五穀豊穣、安産、学業成就、縁結び、商売繁盛、殖産興業等などさまざまなご利益があると言われています。

また、境内社の駒込稲荷神社には、伊弉諾命・伊弉冊命・倉稲魂命・級長津彦命・級長戸辺命が。
乙女稲荷神社には倉稲魂命が祀られています。

 

根津神社の表参道

准勅祭社だったことからも、表参道にある社号碑には「元准勅祭」の文字が記されています。

文京区 東京十社 根津神社 鳥居

文京区 東京十社 根津神社 鳥居

 

鳥居の先、緩くカーブを描いた参道の先には、御遷座300年を記念に造営された神橋。

文京区 東京十社 根津神社 案内板

文京区 東京十社 根津神社 神橋と楼門

 

根津神社の楼門・手水舎・神楽殿

神橋の先には、重要文化財の楼門

左右に安置されてある随身の右側は水戸黄門だと言われています。

文京区 東京十社 根津神社 楼門

文京区 東京十社 根津神社 楼門

 

楼門を通り抜けると、右側に舞殿

文京区の無形文化財に指定されている社伝神楽「三座ノ舞」などが奉納されます。

舞殿の近くには犬連れの方の姿も。

根津神社では、社殿を囲む透塀の内側に犬などのペットは入れないのですが、境内でのお散歩は可能
そのため、朝の早い時間などは犬連れで散歩している人の姿も多く見られました。

文京区 東京十社 根津神社 舞殿




 

左側には手水舎。
正面には唐門。

手水舎には「」のマーク。

神仏習合の頃、根津権現社では卍が社紋でした。
そのため、社殿等至る所に卍が見られます。

明治維新後、神仏分離により仏教的なものは取り除かなければならなかったのですが、由緒ある社殿のためそのままの姿で残されたのだとか!?

ちなみに、現在の社紋は捻じ万字です。

文京区 東京十社 根津神社 手水舎

 

根津神社の唐門・拝殿

拝殿・本殿を囲うようにある唐門(重要文化財)。
両妻側に唐破風のあることから、平唐門と呼ばれています。

昔は天井に墨絵の龍が描かれていたそうですが、現在は残っていません。

文京区 東京十社 根津神社 唐門

文京区 東京十社 根津神社 唐門

文京区 東京十社 根津神社 唐門

 

参道の左右、拝殿前には青銅燈籠が一対(重要文化財)。

文京区 東京十社 根津神社 青銅燈籠

文京区 東京十社 根津神社 青銅燈籠

文京区 東京十社 根津神社 青銅燈籠

 

楼門に沿うようにあるのが、願掛け榧(カヤ)の木

神使の白蛇が住んでいて、そこでお願い事をすると不思議と叶ったと言われています。

囲うように絵馬がびっしりとぶら下がっています。

文京区 東京十社 根津神社 願掛け榧(カヤ)の木




 

1706年(宝永3年)に五代将軍・徳川綱吉が奉納した権現造りの拝殿(重要文化財)。

掲げられている神額は、有栖川宮幟仁親王(1812年~86年)が揮毫されています。

文京区 東京十社 根津神社 拝殿

文京区 東京十社 根津神社 拝殿

文京区 東京十社 根津神社 拝殿

 

根津神社の境内社、乙女稲荷神社・駒込稲荷神社

根津神社の左側には、境内社の乙女稲荷神社・駒込稲荷神社と2つの稲荷神社が鎮座しています。

つつじ苑に近い場所にあり、千本鳥居はフォトジェニックとして若い人を中心に人気。

根津神社を参拝後、是非とも参拝したいお稲荷様です。

東京 文京区 根津神社

※乙女稲荷神社・駒込稲荷神社の参拝記はこちら

 

根津神社の御朱印・おみくじ・お守り

拝殿右側にある授与所では、各種さまざまな授与品を用意しており、郵送にも対応

文京区 東京十社 根津神社 授与所

 

なかでも自分の干支を持つ「干支の身代わり守り(身代わりさん)」や、月替わりで飾る「月次花御札」、境内の願掛け榧の木に住む白蛇様を模した「白蛇お守り」が有名。

文京区 東京十社 根津神社 月次花御札

 

御朱印では、根津神社・駒込稲荷神社・乙女稲荷神社の通常タイプや切り絵御朱印の他、正月やつつじ祭りなど時期による限定御朱印もあります。

また、根津神社は東京十社になることからも、根津神社の御朱印帳の他、東京10社の御朱印帳も用意されています。

文京区 東京十社 根津神社 御朱印と白蛇お守り

 

おみくじは数種類あり、通常のおみくじの他、「願掛けかざぐるま」や「華の筒みくじ」「つつじみくじ」と根津神社らしい華やかなおみくじが。
外国からの参拝も多い事からか、「4か国語みくじ」なんてものもありました。

特に、穢れを祓い願いを託す「願掛けかざぐるま」はおすすめ。
駒込稲荷神社にある奉納台に納めますが、持帰っても大丈夫です。

文京区 東京十社 根津神社 おみくじ

文京区 東京十社 根津神社 願掛けかざぐるま

 

根津神社の例大祭「神幸祭」

六代将軍・徳川家宣の頃から始まり、山王祭・神田祭と並び「天下祭」と呼ばれるほどの規模でした。

現存する大神輿3基は家宣が奉納(文京区指定有形文化財)。
普段は非公開ですが、4年に一度の神幸祭の際に一基ずつ公開されています。

 

根津神社のつつじ祭り

境内地になる前。
綱吉の兄・甲府藩主・綱重の下屋敷があった頃、屋敷西側の丘にキリシマツツジを移植。

つつじヶ岡と呼ばれる名勝でしたが、戦争で荒れ果ててしまい、被災した社殿の修復が終わった後に3,000株を増植。
1970年(昭和45年)より「文京つつじまつり」をはじめました。

文京つつじまつりでの一般公開以外は、中に入る事はできません。

文京区 東京十社 根津神社

 

ちなみに、入苑寄進料が500円(引率のある小学生以下のお子様は無料)。
混雑時は入場制限があります。

根津神社のつつじは種類によって早咲き・中咲き・遅咲きとあり、少しずつ咲き移っていきます。

そのため、開催初期の頃は新緑と咲き始めたツツジのコントラストが。
中頃は一番多くの開花、後半は早咲きのツツジが終わり遅咲きのツツジと、来た時期によって異なる風景が楽しめます。

年によって開花時期が異なる事から、Instagram・ライブカメラ・東京ケーブルネットワーク「TCN」からつつじ苑内の最新状況や見頃を確認できるようにされています。

 

根津神社の「夏詣 かざぐるま祭り」

「夏詣 かざぐるま祭り」は、7月と8月の時期におこなわれる行事です。

根津神社の境内社・駒込稲荷神社の御祭神である級長津彦命(しなつひこのみこと)・級長戸辺命(しなとべのみこと)は風の神様。

そのことから、風が穢れを祓い、物事が良い方に回りますようにと、駒込稲荷神社の参道脇にかざぐるまが飾られます

ちなみに、奉納できる「願掛けかざぐるま」とは異なります。

また、限定御朱印も頒布
数に限りがあり、無くなり次第終了となります。

 

根津神社の東京文化財ウィーク

秋の東京文化財ウィーク期間中では、普段はご祈祷以外では入れない社殿内部が見学できます

ただ、日時が決まっているので注意が必要。
国指定文化財社殿特別拝観(社殿にて拝観料300円)が必要です。

 

根津神社のフリーマーケット

根津神社では、定期的に「朝市」や「道草てづくり市」「下町まつり」「盆踊り」などが開催されています。

朝市は2月、3月、6月、7月、10月、11月、12月。
道草てづくり市は5月、6月、9月、10月、11月。

8月の「根津弥生音頭会盆踊り」では楼門近くに櫓が立ち、東京音頭などが流れて賑やか。

根津・千駄木地域で毎年秋に開催される10月の秋祭り「下町まつり」は、根津神社がメイン会場になり、街中のサブ会場とともに、模擬店やフリーマーケット、スタンプラリーなど、さまざまなイベントが催されます。

 




根津神社の詳細

根津神社へのアクセス
  • 東京メトロ千代田線:根津駅・千駄木駅より徒歩5分
  • 東京メトロ南北線:東大前駅より徒歩5分
  • 公式サイト:https://nedujinja.or.jp/


根津神社の主な行事・お祭り
  • 1月:歳旦祭、元始祭
  • 2月:節分祭、祈年祭、駒込・乙女稲荷初午祭、紀元祭、天長祭、根津の朝市
  • 3月:根津の朝市
  • 4月:文京つつじまつり・つつじ苑開苑
  • 5月:道草てづくり市
  • 6月:大祓・茅の輪くぐり、根津の朝市、道草てづくり市
  • 7月:夏詣・かざぐるま祭り、根津の朝市
  • 8月:夏詣・かざぐるま祭り、根津弥生音頭会盆踊り
  • 9月:例祭式、道草てづくり市
  • 10月:根津の朝市、道草てづくり市、根津・千駄木下町まつり
  • 11月:明治祭、新嘗祭、根津の朝市、道草てづくり市
  • 12月:大祓、根津の朝市
  • 毎月1・15・21日:月次祭

根津神社近くのおすすめ神社・寺
願行寺 根津神社に近い場所に鎮座。出世不動明王をお祀りするお堂もあります。
白山神社 あじさい祭りが有名な、東京神社十社の一社。富士塚や摂社末社も見ごたえあり。
光源寺 7月の観音さまの縁日「四万六千日」が有名。高さ6m以上の十一面観音像は奈良の長谷観音を模しています。




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