横浜市内でも規模の大きい商店街の一つ、横浜橋通商店街の一画に鎮座する金刀比羅大鷲神社(読み方はことひらおおとりじんじゃ)。
「横濱のお酉様」と呼ばれ、かつては遊郭の鎮守でしたが、現在は横浜橋商店街の大切な守り神様として信仰されています。
金刀比羅神社と大鷲神社はもともと別宮でしたが、現在は金刀比羅神社の相殿に祀られ、金刀比羅大鷲神社と呼ばれています。
11月におこなわれる酉の市は、年の暮れを告げる横浜でも規模の大きいお祭り。
いつもは静かな境内も、商売繁盛や福運をかき集める縁起物の熊手を求める人で大変賑わいます。
目次
・歴史とご祭神・ご利益
・行き方
・境内
・社殿
・伏見稲荷社
・すし塚
・御朱印・お守り
・酉の市
・アクセス
・近くにある神社・寺
金刀比羅大鷲神社の歴史とご祭神・ご利益
金刀比羅神社のご祭神は、大物主之命(おおものぬしのかみ)・崇徳天皇(すとくてんのう)。
相殿(大鷲神社)のご祭神は、天之鳥船命(あめのとりふねのみこと)。
商売繁盛、事業成功、出世開運、交通安全などのご利益があるとされています。
その創建は、横浜港が開港するにあたり、岩亀楼主であった佐藤佐吉が、港崎遊郭(現在の横浜公園)に讃岐の象頭山(四国琴平町)から金毘羅大権現を勧請して祭祀したのが始まりです。
大火をきっかけに高島町に移転し、金刀比羅神社と改称。
江戸吉原の例に倣って「おとり様(大鷲神社)」を勧請、酉の市がおこなわれるようになりました。
大鷲神社は、当時は境内末社でした。
1882年(明治15年)に遊郭の移転と共に現在地に遷座。
大震災、大空襲で社殿を焼失するも再建を繰り返し今に至ります。
金刀比羅大鷲神社の行き方
最寄り駅は横浜市営地下鉄ブルーライン阪東橋駅。
1Aもしくは1B出口から大通り公園沿いに歩くと、やがて横浜橋通商店街の入り口に。
金刀比羅大鷲神社は横浜橋通商店街のアーケードの途中の横道を通ったところにあります。
金刀比羅大鷲神社の境内
朱色の鳥居の扁額には、社号碑と同じく「金刀比羅大鷲神社」。
商店街に面しているとは思えないほど静かな境内です。
正面に社殿。
右側に手水舎と稲荷神社。
左側に社務所。
そして、道路側にはすし塚があります。
金刀比羅大鷲神社の社殿
1988年に造営された鉄筋コンクリート造の社殿。
丸に金、酉が合わさった社紋があちらこちらにみられます。
金刀比羅大鷲神社の伏見稲荷社
社殿の右手には、伏見稲荷社が繋がっています。
ご祭神は、京都伏見稲荷大社の御分霊である宇迦魂命(うかのみたまのみこと)。
例祭は2月午の日です。
五穀豊穣・家業繁昌・心願成就・五穀豊穣のご利益があります。
金刀比羅大鷲神社のすし塚
境内にはすし塚があります。
神奈川県内で寿司屋を営む人々(神奈川県鮨商生同組合)により建立されたそうです。
金刀比羅大鷲神社の御朱印・お守り
御朱印は社殿左側の社務所で対応しています。
お守りも各種あり。
この辺りは落語家・桂歌丸のゆかりの地でもあることから、御朱印には歌丸桜と歌丸師匠の姿のスタンプが押された御朱印が頒布されていましたが、現在は残念ながら終了しているようです。
金刀比羅大鷲神社の酉の市
11月酉の日におこなわれる酉の市は、大鷲神社(ご祭神:天之鳥船命)の例祭。
横浜市の無形民俗文化財にも指定されており、毎年大変な賑わい。
境内には職人手作りの奉納提灯がズラリと掲げられ、灯る風景は圧巻です。
ちなみに、酉の市当日には、社殿において特殊祈願(熊手祓い)をおこなっています。
神社や露店で御受けされた熊手やお守りを改めてご神前近くにお供えし、開運招福・家内安全を祈願します。
※金刀比羅大鷲神社の酉の市の様子はこちら
金刀比羅大鷲神社の詳細
金刀比羅大鷲神社へのアクセス
- 横浜市営地下鉄ブルーライン:阪東橋駅より徒歩5分
- 公式サイト:https://yokohama-torinoichi.jimdofree.com/
金刀比羅大鷲神社近くのおすすめ神社・寺
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石川町諏訪神社 | 「火防の神」としての信仰がある「浜のおすわさん」。 |
お三の宮日枝神社 | お三の人柱伝説がある神社。砲弾を抱えた狛犬が守ります。 |