【鎌倉】北条義時が夢のお告げ!大倉薬師堂がある覚園寺

1218年(建保6年)、十二神将の戌神将からお告げを受けた第2代執権北条義時が大倉薬師堂を建立

1296年(永仁4年)、第9代執権北条貞時が寺に改め覚園寺(鷲峰山 真言院 覚園寺)に。
心慧上人を開山として創建されました。

鎌倉幕府の保護を受け、北条氏滅亡後は後醍醐天皇の勅願所、建武の中興後は足利氏の庇護を受けて繁栄。

その歴史的価値は高く、​国指定史跡、国指定重要文化財(建造物)、神奈川県指定重要文化財(建造物)、神奈川県指定史跡、鎌倉市指定天然記念物になっています。

また、鎌倉二十四地蔵第3番です。

覚園寺

 





目次
行き方
境内
拝観料
地蔵堂
十三仏やぐら
旧内海家
薬師堂
御朱印
北条の間
アクセス
主な行事・お祭り
近くにある神社・寺
 

覚園寺の行き方

覚園寺は鎌倉宮の近くにあります。

鎌倉宮の鳥居、向かって左側にあるバス停「大塔宮」の方に歩き、そこから道沿いに進んでいきます。

鎌倉宮 バス停「大塔宮」

 

750メートルほど歩いた先に覚園寺があります。

途中、覚園寺の駐車場(参拝者は無料)の案内がありますが、ここらへんはとても道が狭く、車が1台通れるぐらい。

当然、譲り合いながらとなるので、徒歩で参拝するのがおすすめです。

ちなみに、徒歩でも車が来たら少し待つなど気を付ける必要があります。

覚園寺 駐車場

 

覚園寺の境内

山門の先には蓮が植えられた甕が並べてあり、左手には大きな石の層塔(十重の石塔)。

覚園寺 山門

覚園寺 山門

覚園寺 山門

覚園寺 山門

覚園寺 山門

 

蓮を通り過ぎると、正面に愛染堂
右に北条の間があります。

愛染堂には、ご本尊の愛染明王像、不動明王像、阿閦如来像(あしゅくにょらい)が祀られています。

こちらのスペースは撮影可能です。

覚園寺 愛染堂

 

愛染堂の前にある小さな鐘楼「まことの鐘」は、大東亜戦争の戦没学徒の冥福を祈るために奉納された鐘。

東京・品川寺にも同様の鐘が納められています

覚園寺

覚園寺 まことの鐘

覚園寺 まことの鐘

覚園寺

 

覚園寺の拝観料

覚園寺の境内には、愛染堂・地蔵堂・千体堂・やぐら・旧内海家・薬師堂が点在しており、愛染堂エリア以外は有料スペースとなっています。

有料エリアへの入口は愛染堂から少し離れた場所にある拝観受付所から。

そこから先は撮影禁止です。

覚園寺
愛染堂の奥に拝観受付所があります。その先は撮影禁止エリアです。御朱印もこちらでいただけます。

覚園寺 境内図

拝観料は大人500円、小・中学生は200円です。

以前は案内がついての散策だったようですが、現在(2024年7月)は各自で自由に歩いて見学するスタイルになっています。

大きな番号札がかけられているので、それにそって進んでいきます。

どうやら、コロナ禍をきっかけに変わったようです。
とはいえ、境内にはガイドさんがいてくださいます。

 

覚園寺の地蔵堂

まずは地蔵堂。
こちらには、黒地蔵(木造地蔵菩立像)が祀られています。

錫杖と宝珠を持って立つ黒地蔵が黒くすすけているのは、地獄に落ちた罪人の苦しみを少しでも和らげるため、地獄の役人に代わって火を焚いたから。

彩色しても一夜のうちに黒くなってしまうそうです。

こちらでは、毎年8月10日に黒地蔵の縁日として施餓鬼会がおこなわれています。
誰でもお参りできることから「くらやみ参り」とも呼ばれています。

お盆の前に亡くなられた方々の冥福と、現在生きている方々の健勝を祈願します。

ちなみに、黒地蔵盆の準備と片付けのため、8月の拝観は薬師堂のみとなりますので注意が必要です。

 

覚園寺の十三仏やぐら

次はやぐら。

大きなやぐらの内部には、鎌倉時代末頃より始まった十三仏信仰に基づく石仏が祀られています。

死後、人は十三の仏が姿を変えた十三王によって裁決される…という信仰です。

内部は暗く、この日はうっすらとしかみえませんでしたが、何か祀られているのだけはわかりました。

 

覚園寺の旧内海家

江戸時代中期の頃の名主住宅。

鎌倉市の西北にある手広というところにあった住宅を、1981年(昭和56年)に移築保存しています。

1706年(宝永3年)に鎌倉の大工さん方によって建てられ、日頃のお手入れはもちろん、約70年おきに茅葺を守るための葺きなおしがされているそうです。

とても立派な造りで、室内も広い!

中には入っていませんが、ちょっと近づいただけでひんやりとした空気が。
外は蒸し暑いのに!

いかに昔の家の作りが理にかなっているのかがわかります。

 

覚園寺の薬師堂

覚園寺の目玉(!?)である薬師堂は、建物からして素晴らしいものでした。

室内には、本尊の薬師如来坐像(鎌倉時代)の両サイドに日光菩薩坐像・月光菩薩坐像が鎮座。
とても大きいです。

「吾妻鏡」によると、この薬師如来像は運慶の作であったとされています。

左右には、頭上に十二支の象徴が飾られている十二神将立像がズラリ。

さらに、天井の梁には1345年(文和3年)に薬師堂を修理した際に足利尊氏が書いたといわれている文字が。

その内容は、

「天皇陛下のもとで世の中は治まり、元の軍の降伏を祈ったおりには寺が栄えた。仏法はますますきわまりなく、人々は仏と法と僧の三宝を敬い、国内は平和で日々を楽しむことを願う」

…なんだとか。

そして、消えかけたような白い龍の天井画は狩野典信が描いたとされています。

前も横も上も…さらに奥にも!
見どころが満載です。

 

薬師堂の外にはガイドさんがおり、案内が必要か声をかけてくれます。

お願いしたところ、NHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でもお馴染みの、北条義時の夢に戌神将が現れて…という逸話をはじめ、薬師堂にまつわる歴史について話してくださいます。

とてもわかりやすく話してくださるので、訪れた際には是非おすすめです。

その後、薬師堂の中に入りましたが、話を聞いていたので見え方も違いました。

 

覚園寺の御朱印

覚園寺では数種類の御朱印があります。
いずれも拝観受付でいただけます。

覚園寺 御朱印やお守り

覚園寺 御朱印

 

覚園寺の北条の間

愛染堂より向かって右側の建物「北条の間」入り口には、北条氏の家紋である三つ鱗が描かれた暖簾がかかっています。

靴を脱ぎスリッパに履き替えて入ると、そこには戌神将のパネルや鎌倉時代の衣装がなどがあり、自由に写真撮影が楽しめます。

覚園寺 北条の間

覚園寺 北条の間

覚園寺 北条の間

覚園寺 北条の間

覚園寺 北条の間

 

覚園寺の詳細

覚園寺へのアクセス


覚園寺の主な行事・お祭り
  • 1月:初詣
  • 2月:涅槃図公開
  • 4月:仏生会(花御堂設置)、開山忌、奥の院開山塔特別公開
  • 6月:尊氏公忌、義時公忌
  • 8月:黒地蔵尊 施餓鬼絵(黒地蔵盆)
  • 12月:貞時公忌

覚園寺近くのおすすめ神社・寺
荏柄天神社 三天神社の一つ。受験合格にまつわる祈祷やお守りが充実しており、かっぱ筆塚・絵筆塚など見どころも。
鎌倉宮 「撫で身代わり」で有名。御朱印の種類も多い!
二階堂亀ケ渕・三寳稲荷 永福寺跡がある亀ケ渕の谷戸に古来より鎮座する、竹林に囲まれた小さな神社。
瑞泉寺 名勝庭園や洞窟がある美しい寺院。ハイキングコースの入り口にもなっています。
十二所神社 崖に面した場所にある神社。崖をくり抜いた穴に山の神様が祀られています。
白旗神社(西御門) 御祭神は源頼朝。頼朝の御墓を守っていた法華堂跡に鎮座。勝運のパワースポットです。
杉本寺 長い階段がある鎌倉最古の寺。苔のある階段や山門と長い歴史が感じられます。
報国寺 竹林で有名な古寺。足利一族のお墓、枯山水の庭園や抹茶がいただける茶室があります。
宝戒寺 御本尊は子育て経読み延命地蔵。別名「萩の寺」と呼ばれる花の名所です。






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