横浜市中央卸売市場の本場水産物部近くに鎮座する伏見市場稲荷大神。
横浜の食文化や多くの人の食事を支える大切な場所を見守っている神様です。
入り口は中央市場通り沿いと市場入口からとなりますが、通常は市場関係者以外入場禁止。
ですが、市場が一般解放されているイベント開催時などには参拝できます。
今回は、11月の中旬、日曜日に開催されていた「横浜市場まつり」で入場。
参拝させていただきました。
目次
・歴史と御祭神・ご利益
・境内
・社殿
・横浜市中央卸売市場の「横浜市場まつり」
・横浜市中央卸売市場のお神輿
・アクセス
・近くにある神社・寺
伏見市場稲荷大神の歴史と御祭神・ご利益
横浜市中央卸売市場は1931年(昭和6年)に開設し、伏見市場稲荷大神は開設当初から鎮座しています。
ご祭神は穀物の神として崇められている女神様、宇迦之御魂神(ウカノミタマ)。
五穀豊穣や商売繁盛、火防などの守護神として、商売繁昌や家内安全などの御神徳・ご利益があるといわれています。
また、「実が成る」ということから成就につながり、諸願成就の御神徳・ご利益もあると信仰されています。
総本社は京都の伏見稲荷大社で、伏見稲荷大社に奉納されている千本鳥居の中には横浜中央卸売市場が奉納した鳥居もあります。
伏見市場稲荷大神の境内
水産棟のある西側のエリアの一角に鎮座。
横浜市中央卸売市場本場入り口右側にある小道を通った先に鳥居があります。
京都の伏見稲荷大社から勧請したことから、扁額には「正一位伏見市場稲荷大神」と刻まれています。
伏見市場稲荷大神の社殿
小さなお社ですが、雨風から守るために周囲が囲まれており、社殿正面には昇竜・降龍。
下部には亀、両サイド後方には獅子の彫り物と凝っています。
横浜市中央卸売市場の「横浜市場まつり」
横浜市中央卸売市場は日本国内で3番目、東日本で初となる中央卸売市場として開場。
水産物や青果、鳥肉、鶏卵などをメインに取り扱っており、毎週土曜日(8時から10時)は一般開放しています。
また、第一・三土曜日はイベントを開催しており、年末も一般開放。
詳細な日程は公式サイトで紹介されています。
11月の中旬におこなわれる「横浜市場まつり」では、魚介類を中心とした新鮮な食材の販売、サンマの炭火焼きなどが楽しめる飲食コーナー、マグロの解体ショーや青果模擬セリなど、市場ならではのイベントが盛りだくさん。
地場魚体験・働く乗り物乗車体験など子供向けのイベントもあるので、小さいお子さん連れのファミリーにも人気です。
横浜市場まつりでは、横浜駅東口からは無料のシャトルバス(貸し切りの市営バスでした)が出ていますが、時間帯によってはバスを待つ人の大行列が!
9時半過ぎに到着した時にはすでに長蛇の列で、100mはあったような…。
結果、10時ちょい過ぎのバスに乗れました。
待ち時間は20分ほどでしょうか。
横浜市中央卸売市場のお神輿
横浜中央卸売市場には美しい御神輿があり、横浜市場まつりでは入口近くに展示されていました。
こちらの御神輿は、1951年(昭和26年)に横浜中央卸売市場の開設20周年と戦後の営業再開を記念し、横浜魚市場卸協同組合が中心になって制作されたもの。
制作を担当した職人さんは、15代目浅子周慶氏(千葉県行徳市)です。
ちなみに、浅子周慶さん最後の当主となる16代目作のお神輿は、富岡八幡宮(東京)に二基納められており、そのうちの一基は「日本一の黄金神輿」といわれているそうです。
横浜中央卸売市場のお神輿は横浜らしいデザイン。
「魚河岸」にちなんで巴や魚。
丸をあしらった龍。
屋根の尾曲に鯉の滝昇り。
四面の梁に十二支。
内側に蛸や鮑などさまざまな魚の透かし彫り。
台座の四隅には伊勢海老の線彫り。
…などなど、緻密で美しい彫り物が随所に施されています。
胴廻り90センチ(二尺七寸)、重量550キログラム(150貫)、総欅一本づくりです。
伏見市場稲荷大神の詳細
伏見市場稲荷大神へのアクセス
- 京急本線:神奈川駅より徒歩15分
- 各線:横浜駅より徒歩19分
- 公式サイト(横浜魚市場卸協同組合):https://www.hamaoroshi.or.jp/?lang=ja
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