巡る季節、重ねる人生「日日是好日」

13日に公開されたばかりの「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」を観てきました。

茶道を題材にしたこちらの作品には、9月中旬に亡くなられた樹木希林さんも出演されています。

ストーリーに派手さはなく、主人公の典子(黒木華さん)が従姉の美智子(多部美華子さん)と一緒に、自宅近くにある茶道教室に通い始め、武田先生(樹木希林さん)の指導を20数年間受けるなかでのお話。

就職、失恋、大切な人の死などを経験しながら、お茶や人生における大事なことに気がついていくというヒューマンドラマ。
静かに心打たれる映画です。

 

「日日是好日」は、森下典子さんが実際に25年ほど通った茶道教室のエッセイ。

映画の中の主人公は、はっきりいって地味です。

でも、人生誰でも山あり谷あり。
主人公の心の変化が丁寧に描かれていて、観ている人にもなじみ深いからこそぐっとくるものがあります。
巡る季節、重ねる人生について感じられる良い作品。

ただ、映画のほとんどがお茶室での話なので、そこまで茶道に興味がない、経験したことがないとなると、少し退屈に感じられるかもしれません。
経験者からみると、「あぁ、そうよね~」なんてわかるところもあるかな。

 

キャスティングも、ぴったり♪

樹木希林さんの素晴らしい演技に、もうこの世にいないというのが信じられない気持ちでした。

時代劇に引っ張りだこの黒木華さんも、安定した演技。
「西郷さん」や「散り椿」など、最近のご活躍の賜物ですかね。

髪型とお化粧だけで、20歳という若い年齢と44歳ぐらいの中年女性とを演じきっているのは、それだけ演技力が高いからできる事なのだなと感心してしまいました。

いとこ役の多部美華子さんも、本当の姉妹のように感じました。
高い演技力があるからこそ不協和音にならず、自然な形にみせているのですね。
若いのにすごいなぁ~

 

また、目を楽しませてくれる映像も素晴らしいです。

色鮮やかなお菓子やお抹茶の色、掛け軸、生け花などが美しく演出されており、普段何気なく存在するものの美に、改めて気がつかされたりして。
毎日、雑に生きている自分を反省です。

 

あわただしく過ぎる日々に疲れた…
なんて人には、良いリラックス薬になるかも。

ここのところ忙しく魂が抜けかかっていたのが、「日日是好日」でしっかりと自分の体に戻ってきたようです。

明日からまたがんばりましょうかね~♪




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