火焔の凶器―天久鷹央の事件カルテ―

かわいらしいイラストの小説。

「この年で、こんなにかわいらしい本を買ってもいいのかしら?」
と思いつつ、シリーズの面白さにさっそく購入してしまいました。

知念実希人さんの天久鷹央シリーズ最新作「火焔の凶器―天久鷹央の事件カルテ―」です。

火焔の凶器 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫) [ 知念 実希人 ]

知念実希人さんの本はこれまで何冊か読んでいて、好きな作家さんの一人です。

天久鷹央シリーズでは、ちょっと他の人とは違う天才医師・天久鷹央さん(表紙の女性、これでもアラサーです)と、その相棒ともいえる小鳥遊優(男性見習い医師)が、ひょんな事から携わった事件を解決していくというお話。

 

今作の「火焔の凶器」は9作目。
ちなみに、コミックス化もされているようです。
読んでみたいような…。

今回のお話は、平安時代の陰陽師・安倍晴明…ではなく、関連する人物に関係した事件です。




背表紙に書かれているあらすじでは…

 

安倍晴明と同時代に生きた平安時代の陰陽師・蘆屋炎蔵の墓を調査した大学准教授が、不審な死を遂げる。
死因は焼死。
火の気がないところで、いきなり身体が発火しての死亡だった。

殺人。事故。呪い。
さまざまな憶測が飛び交う中、天医会総合病院の女医・天久鷹央は真実を求め、調査を開始する。

だが、それは事件の始まりに過ぎなかった……。
現役の医師が描く本格医療ミステリー!

*「火焔の凶器―天久鷹央の事件カルテ―」より抜粋

 

安倍晴明の時代に生きた、一人の陰陽師の呪いにまつわる事件。
「呪いか!?」と思える殺しに、明らかに人為的な殺し方。
複雑に絡み合って、推理し甲斐があります。

特に、殺しの手口がわからない…人が勝手に燃えてしまう現象の解明などには、思わず「へ~、なるほど」とうなってしまうような医学的知識や情報などがあり、なかなか勉強になります。

 

今回も、今ではあまり見かけない、でも私が子供の頃には普通に使っていたアイテムが凶器として使われ、それに関する豆知識が。

ちなみに、このアイテムは、今の子供たちはほとんど使った事がないでしょう。
理科で使う機会があるかな?

 

私も犯人は「この人かしら…」なんて推理するのですが、半分当たって半分外れていました。
うーん、奥が深い。
畳みをひっくり返されました。

 

この天久鷹央シリーズでは、天久鷹央さんと小鳥遊優さんの夫婦漫才のような掛け合いも楽しめます。
嫌味な感じがなく、サラリとしていて面白いです。

顔なじみ(?)の刑事や、二人をくっつけようと画策する新米看護師さんなど…個性的なキャラクターが魅力的。

まだ読んでいないのもあるので、おいおい読んでいきたいシリーズです。




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